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スレンダーなのに色々でっかい地味で気弱な中田さんをクズ彼から救った俺は、全力で彼女を可愛くしてあげたい。  作者: ファッション捜査課のスカリー


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第5話 でっかすぎるよ中田さん

俺は正座のまま背筋を伸ばし、ジッ〜〜〜とドアを見つめていた。

中田さんが出て行った、そのドアを——


視界の下にはふわふわのラグと低めのローテーブル。正面には勉強机、左手にはドア、右手にはベッド……

そして鼻先をくすぐるのは中田さんの家の甘くて柔らかい香り。

花みたいな、シャンプーみたいな……とにかく心を掴むいい匂い。


今から俺は……中田さんと……


そんなことを考えた瞬間、緊張のあまり唾をゴクリと飲み込んでしまう。

ただご飯を食べるだけなのに、なんでここまで緊張してるんだ俺は……

こんなんじゃ、そもそも俺なんかが女の子と付き合うなんて本当は無理なのかも……


なぜかバッドに入りはじめ暗い思考が押し寄せる中、ふいにドアの向こうから声が聞こえてきた。


「すっ……すいません雪村くん!あの……お盆で両手が塞がっちゃって、よければドア開けてくれませんか?」

「はっ!はい!今行く!」


飛び跳ねるようにその場から立ち上がった俺は、駆け足でドア越しにいる中田さんの元へ向かいそっとドアを開けた。


その先には大きなお盆にたくさんの料理をのせて一生懸命それを運んでいる……《《いつもの》》中田さんの姿があった。


《《いつもの》》……そう思ったのは、たぶん彼女がさっきと違って大きな縁有りの四角い眼鏡をかけていたからだ。


記憶の奥にある教室で見かけていた彼女の姿はいつもそうだった気がする。


「雪村くん、ありがとうございます!」


ニッコリと笑みを浮かべた彼女が部屋へと入ってくる。

眼鏡越しのその笑顔はやはり近くで見るとグッと来るものがある。

ただ、眼鏡の効果かどこか控えめな雰囲気になっていて、さっきまでの超絶美少女の面影は少しだけ和らいでいた。


「中田さんっ、その眼鏡……」

「ああっ…これは母のです!あまり見えないままお盆を持つのが怖くて借りちゃいました」


「そっ、そうなんだ……そうだ、なんか手伝おうか?」

「いやっ大丈夫です!雪村くんはお客さんなんですから、ゆっくり座っていてください!」


ゆっくり座っていられないんだよな……色々なもので心がざわざわしっぱなしで……

そんなこと口が裂けても言えない。


だから俺は『ありがとう……』とだけ呟いて、先ほどまで座っていた場所に静かに腰を下ろした。


テーブルの向かい側では中田さんが膝をつき、前屈みになって手際よく料理を並べている。

まるで豪華なコースみたいに並べられてゆく料理の数々……ふたり分の箸とご飯が盛られたお茶碗……


その動きに合わせて彼女のでっかいおっぱいと深い谷間がたゆんたゆんと揺れるたび、どうしても料理から視線が逸れてしまう。


……見ちゃダメだ……見ちゃダメだ……彼女は純粋なんだから、たぶん…

幾度となく自制を促しても、男という生き物の性か、どうしても視線がそこへと惹きつけられる。


願わくば、あの中に入ってみta……なんでもない。馬鹿か俺は……


「雪村くん………??どうかしました??」

「えっ!?えっと!?……」


中田さんがふいに顔をこちらへ向け、首を傾けて静かに覗き込んでくる。その柔らかな視線に俺は思わず戸惑い視線をさまよわせた。


とってもよくないぞ!?初めて女の子家で一緒にご飯食べるって時におっぱい見てましたなんていえねぇだろ!?


「どの料理も………美味しそうだなって……中田さん凄いなぁって……」


おっぱいも美味しそう……なんて思ってませんから。俺は誠実な男(童貞)なんで……


「本当ですか!?嬉しいです!これは私の得意料理の里芋の煮付けで、このキャベツと豚肉の……」


俺のしどろもどろな返事にパッと花が咲いたような笑顔を浮かべた中田さんは、そのまま勢いよく嬉しそうに料理の説明してくれる。


だけど、俺の理性は吹っ飛びかけてて……正直冷や汗が止まらない。

そんな俺にたぶん気付かず、彼女は無邪気にジェスチャーを交えながら料理の工夫やこだわりを語っていて……その姿がやたら眩しい。


ごめん、本当にごめん……ジャスチャーに連動しておっぱいが揺れすぎて……内容全然入ってこない……俺、最低だマジで。自分を殴りたい……帰ったら殴っとくわ…


湧き上がってくる自己嫌悪に苛まれる。

そんな俺の様子を察したのか、中田さんは言葉を止めてじっと俺の顔を覗き込むように見つめてきた。


「あのぉ……ごめんなさい……初めて料理を褒められたから私嬉しくって……つい長々とお話しちゃって……面倒ですよね?」

「いやいやっ!色々教えてくれて嬉しいよ!」


「……本当ですか!?私……おしゃべりになっちゃってませんか?」

「いや……そんな事はないよ?……」


そもそも女子との会話経験が少なすぎておしゃべりな人の尺度がわからない。


「そっ、そうですか……あの人にはいつもうるさいから黙ってろっていわれてたから……」

「あの人?」


「あっ、はい……あの……先輩です……」

「あっ!?ごめん……変な事聞いちゃって……」


こういうところがモテない原因なのかもしれない。

空気を読めない自分が心底憎くなる。

急に場の空気が沈んだような気がして、中田さんがしゅんと肩を落としているのが目に入る。


その姿がどうしても見ていられなくて俺は無理に笑っておちゃらけてみせた。

なんて声を掛けていいかわからなかったから……それが精一杯だった。


「じゃ、じゃあせっかくだし中田さんの美味しそうな料理沢山食べちゃおっかなぁ!ほらこの煮物とか凄い美味しそうだし!食べるのが待ちきれないよ!」

「……………そっ、そうですか!?ありがとうございます!じゃあ一緒に食べましょ!」


強引な俺のテンションに引かれるかと思いきや、中田さんはふわりと笑って小さくガッツポーズをしてくれた。

その笑顔に思わず胸をなで下ろす。


だが、それも束の間——


テーブル越しに膝をついていた彼女はスッと俺の横へ移動し、自然な動作で隣に腰を下ろしたのだ。

ふわりと漂う甘い香り。ショートパンツから伸びる細く白い太腿。テーブルに乗りそうなボリュームのおっぱい……

少しでも動けば触れてしまいそうな距離感に俺の心臓は跳ね上がった。


なんでわざわざ隣に来たの!?向かい合っててもよくない!?


そしてその直後、さらに俺の心臓に追い打ちをかける出来事が起きたのだ——



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