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スレンダーなのに色々でっかい地味で気弱な中田さんをクズ彼から救った俺は、全力で彼女を可愛くしてあげたい。  作者: ファッション捜査課のスカリー


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第24話 中田さんと一緒の当校は波乱と共に

栞との待ち合わせを控えた月曜日の朝——


俺はいつもより早く目を覚まし、朝シャンを済ませて髪型を整えながら彼女からの到着連絡を待っていた。


栞と別れたあの日、結局俺は母さんに思いっきり童貞煽りされた挙句、髪型までガラッと変えられてしまった。


目の前の鏡に映るのはまるで別人みたいな俺。

明るめだった髪は暗めのアッシュカラーに染まり、長めだった髪もスッキリと短く、流れるようにセットされている。


たしかにマシになった……のかもしれない。


だが、馴れない髪の短さにどうにもそわそわしてしまう。

そんなふうに鏡の前でワックスを使って髪をいじっていた時、俺のスマホが長く震えた。

ふと画面に目をやると、そこには栞からの着信が来ていた。


「もしもし?薫くん?今、家の前についたよっ」

「おっけ、すぐに出るから少し待ってて」

「うんっ!」


やりとりを終えると、俺は勢いよく荷物を手に持ち玄関へと飛び出した——



ドアを開けて通りへ出ると、ふいに視線が吸い寄せられる。

そこには制服姿の栞が静かに、でもどこか落ち着かない様子で周囲を見回している。


……ヤバい……いつも以上に可愛すぎんだろ……


思わず息を呑んで立ち止まる俺に気付いた栞は、パッと花が咲くような笑顔になり足早にこちらへと駆け寄ってきた。


宝石のように輝く艶やかな髪がふわりと揺れ、透けた前髪の奥から柔らかに微笑むその表情はまさに天使そのもの。


そして、その神聖さを打ち砕くかのように、あの反則級のでっかいおっぱいが一歩進むたびにぷるるんっと揺れて……なんかもう、俺の語彙力じゃ足りないくらいすっごいことになっている。


「おっはよ〜薫くんっ!その髪型すっごくいいね♡私そっちのほうが好きかもっ!……あっ!?前の薫くんももちろん好きだよっ!?あっ……でも好きってそういう意味じゃ!?私何言ってるんだろ!?えへっ……えへへっ……」


「あっ……ありがと栞……それと、おはよ」


朝から襲いかかる圧倒的な可愛さ、暴力的なまでのおっぱい、そしてストレートな褒め言葉の三連コンボに、俺の心は完全にキャパオーバーになっていた。


思わず立ちくらみそうになり、彼女の話なんてまともに聞けていない。


そんな俺の目の前で、なぜか急にオドオドしはじめた栞に違和感を覚えつつ、かろうじて残った理性で声をかけた。


「じゃ、行こっか?」

「うっ、うんっ!そうだねっ!」


肩を並べて歩き出す俺たち。

人生初の女の子と一緒の登校イベントは、そんなふうにヌルっと始まっていった——



————



俺は圧倒されていた——


栞と並んで歩くだけで周囲の空気が変わる。

振り返る通行人、目を見開く同級生たち。

その視線の先には……もちろん俺ではなく栞。


高身長で8頭身スタイル、整った髪型に可愛すぎる顔立ち、そして目を奪うほどの爆乳。


目立たないはずがない。


彼女もそれを感じ取っているのか、俺との他愛もない会話を続けながらそっと目線を伏せ、肩が触れそうな距離まで俺のそばへと寄ってきている。


栞との距離があまりにも近いがゆえに、でっかいおっぱいも俺の近くでふよふよしていて一歩間違えば当たってしまいそうな程だ。


おいコレ……マジか……色々凄い事になってるな……


俺はできるだけ栞を守るように周囲の視線を意識しながら彼女を庇うように歩き、やっとのことで校門をくぐったが……その後も校内のあちらこちらから背中を焼くような視線が突き刺さってくる。


その独特の居心地の悪さに耐えきれず、俺たちは殆ど言葉を交わさず足早に教室へと向かっていった——



……こんなにも、髪型ひとつで人は変わるものなのか?


以前の栞は誰の目にも映らなかった。

だけど今じゃまるで寧々さんみたいに皆の視線を集めてる。


本来なら彼女の魅力が知れ渡った事を喜ぶべきなのに……なぜだろう?胸の奥がざらつく。


栞の一番可愛いところは優しくて真っ直ぐな心なんだ……それを知らない奴らに、軽く触れてほしくない……


そんな俺の勝手な想いを抱えながら、栞と一緒に教室へと足を踏み入れた。


(えっ?あの男子誰っ?)(えっどれ?えっ、誰?クラス間違えてない?)


(おいっ見ろよ……あのスタイルいい可愛い子?あんな子ウチのクラスにいたっけ?)

(あの子の隣にいる男も……誰だ?ふたりとも転校生?)


囁き声と共にクラス中の視線がまるで重りのようにのしかかってくる。

確かに栞は今、誰が見ても可愛い。

だけどその視線がどこか値踏みするようでどうも不快だ。


その空気に飲まれてしまったのだろう、栞が小さく身を縮めて俺にそっと耳打ちしてくる。


「ねぇ薫くん……さっきからずっと私たち見られてる気がしてるんだけど……気のせいかな?やっぱり私、変なのかな?」


どこか怯えたような瞳で俺をみつめてくる栞。


外見は確かに変わったが、中身はあの優しくて、ちょっと気の弱い栞のままだ。

その不安げな瞳を前に、俺はゆっくりと彼女を見つめ返し、わざとらしいくらいに声を張り上げた。

その不安を吹き飛ばしてやるために。


「そんなことない、今の栞はめっちゃ可愛いよ!みんな栞のことが可愛いから、つい見ちゃうだけだろ?」


隠す必要なんてない。だから俺は思ったことをそのまま彼女に伝えた。

すると予想通り、彼女は真っ赤になって視線をさまよわせはじめる。


「かかかっ、薫くん!?そんなおっきな声で言われたら私っ……ふにゅ〜……///」


「でも本当のことだろ?……栞は変わったんだよ。それにみんな気づき始めただけ。だからそんなにビクビクすんなって……もし何か怖いことがあったら、俺が守ってあげるから」


「………っ!?!?」


ポカンとしたまま真っ赤になっている栞。

その姿をしっかりと見つめながら俺は決意を込めて言い切った。


この言葉は彼女への約束であると同時に、自分自身への覚悟の証でもある。


予想を超えた変化は想像以上の未来を引き寄せる。

でも、その未来に戸惑う彼女を支えられるのは今のところ俺しかいない。


俺が栞を守ってあげなきゃいけないんだ。本当の王子様が現れるその日まで……


そのために俺は体を鍛えてる節もある。

後藤みたいなクズから今度こそ彼女を守れるように——



やがてクラスに予鈴が鳴り響く。

それを合図に俺と栞はそれぞれの席へと腰を下ろして、いつもの日常に戻ろうとした。


しかし、この日、俺達に訪れる変化はまだ始まったばかりだった——




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