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【-完結-連載版】今年5歳になる愛娘が家出JKを拾ってきたが、飼うことは出来ないので通い妻にしてみた。  作者: 棘 瑞貴


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第24話 佐々倉・母攻略が始まった。


 8月13日の朝9時。


「パピー……なにしてるんだ?」

「ん?おはよひな。パピーはちょっち忙しいから朝ご飯はあそこの菓子パンでも良いか?」


 目を擦りながらリビングにやって来たひなのは俺の指差した菓子パンを取りに行った。


 と思ったらすぐに俺の元へやって来て、パソコンを眺める俺の膝上に乗っかった。


「これ、じぇーけーけ?」

「あぁ。Vtuberバージョンのな」

「……おぉ……やっぱりキモいな……」

「そう言ってやるなよ」


 ふと、いつもならここで佐々倉さんがツッコミを入れるんだろうな、とか思ってしまう。


 「諒太さん!?何勝手に見てるんですか!?」とかな。


 俺は今彼女がアップしていた過去の動画を漁っている。


 そこにはどうにかして人気を獲得しようと色々なジャンルに手を出している健気な女の子がいたよ。


 ようやく最近人気が出て来たのが男向けにトークをするスタイルなのだろう。


 けれど、俺が見ていて一番彼女が輝いていると感じるのは──


「おぉ、じぇーけーって歌上手いんだな」

「! ひなのもそう思うか?」

「うむ!ひなには負けるがな」

「ははっ、厳しいなひなは」


 そうなんだ。

 彼女の歌ってみた動画が俺には一番響くんだよな。


 きっと今のスタイルじゃあの母親は崩せない。


 あの子がもう一度Vtuberとして活動するには他の武器で戦う必要がある。


 それでも無理なら──いや、大丈夫だ。


 それにな、俺はあの母親には言ってやりたい事がある。


 あの人は何も間違っちゃいない。

 娘の幸せを願うなら当然の行動だろう。


 だけどな、佐々倉さんには佐々倉さんにしか分からない幸せもあるんだよ。


 それを全部奪い取ってしまうような事はしちゃいけないんだ。

 それが例え娘の事を想っての行動だとしても。


「よっし、ひなの佐々倉・母を攻略するぞ!」

「うむ!!」

「その為には……っと」


 俺はスマホを手に取り、履歴の一番上にいる人物をタップする。

 再びあいつに電話を掛けると、コール音が鳴って1回目でそいつは出てくれた。


 ……早すぎだろ。


『せ、先輩!!おはようございます!!ど、どうしたんですか!?』

「いやーまたまた悪いな。ちょっと江本にお願いがあってさ」

『……』

「江本?」


 江本は何故か急に押し黙り、少し間を空けてから返事をした。


『……"MiyaBi"の事なら協力しませんよ』

「え、ダメか?」

『……嫌です』


 な、何故急に……

 Vtuberの事なら任せろ的な事言ってたじゃねぇか。


 しかし困ったな……


「なぁ江本、どうしてもダメか?俺に出来る事なら何でもするからさ」

『何でも……!?ぐっ……そ、それでも……嫌……ですっ……!』

「むぅ……」


 マジか……

 正直江本にしか頼めない事なんだがなぁ……


 ここまで嫌がられたら仕方ないか……


「……分かった、急に悪かったな。まぁお願いを聞いて貰ってたら今からお前んちに行くつもりだったし迷惑掛けずに済んで良かったかもだな」

『………………先輩今なんて言いました?』

「え?だから悪かったって──」

『その後です!!!』

「えぇ!?」


 いきなりでっかい声で喋んなよ!?


「だ、だからお前んちに行く事になっちゃうから、こんな急じゃ迷惑だろ?だし諦める──」

『今すぐ来て下さい!!お願い聞いてあげますから!!!』

「えぇ!?」


 もう分かんないよこいつ!!


 ま、まぁでも何とかこれで佐々倉さんを守ってやれそうだ。


「それじゃ江本……今からお前んち行っても良いか……?」

『あ、ま、待って下さい──ガタガタッ!!ドゴンッ!!──ちょ、ちょっとだけお時間下さい!!また連絡しm──』

「江本?」


 電話は途中で切れた。


 ……あいつ、あんまり家の掃除しないタイプなのかな。

 めちゃめちゃ物音してたけど……


 さてと、とりあえず俺達も出掛ける準備をするか。


「ひな!念願のお出掛けデーだぞ!」

「えー昨日じぇーけーの家行ったし今日はもういい」

「……子供は気分屋だな……」

お読み下さりありがとうございます!

また次回もよろしくお願い致しますm(_ _)m


【作者からのお願い】

☆☆☆☆☆に評価を入れて貰ったり、ブクマ感想等ぜひお願いします!頑張る栄養を。笑

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