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3、感想欄の荒らしへの対処法法(初心者向け)

 読者が増えに増えた影響でここ最近のなろうの感想欄は荒れがちである。

 マナーもなく遠慮もなく、某大型匿名掲示板のノリで、暴言を平気で感想欄に書く心無い人が増えてきたのだ。


 そんな感想欄荒らし対策において一番簡単かつストレスフリーなのは、このエッセイが実践しているように「感想欄を閉じる」ことである。

 これがもっとも手間がなく楽な方法であることは、もう議論の余地がない(たとえそのことを批判されてもだ)。


 しかしだ。


 小説の長期連載四作品(うち二作完結)短期連載二作(両方完結済み)で、合算ブクマ10000以上、感想数は全作品合わせれば500以上のわたしですら、「三年弱で消したくなった感想はたった一つ」なのだ。


 だいたい、暴言感想というものは、普通は貰おうとしても貰えない。

 はっきり言ってしまうと(運が悪い人以外は)日間ランキングに載り、かつ駆け上がらない限りは(作品や書き手の人格によほど問題がある場合は別として)貰えないものなのだ。


 そう考えるとわたしより感想が少ない作者さんが(このエッセイ項目のように荒れるテーマがある作品以外で)感想欄を閉じるのは「過剰反応」といってもいいだろう。

 むしろの99%の作者さんは「閉じる必要がない」と断言できるほどである。

 

 ところが、なろうでは初作品からブレイクする人が非常に多い。

 あなたの作品もこれから日間ランキングを駆け上がって、感想が数千〜数万くるような人気作になるかもしれない。


 ここで感想欄を閉じるのは至極簡単なことだ。


 でも、それでは作品の反響を「ポイントやブクマの数字の増減」でしか確認できなくなり、せっかく読んでくれた人達との交流もなくなってしまう。つまり投稿サイトに公開する楽しみの半分は奪われたも同然である。


 さて、ここで重要なのは、わたしが今回エタりかけている一番の理由は、感想で作品を侮辱されたせいではない。


「えっ? お前、感想が原因で執筆のモチベ下げたって言ったじゃん」


 って思ったかもしれないが、問題の本質はそこではなく、


■(人気もそんなに無かったし、運も良いほうなので)荒らし感想が来ることを想定せず、来た場合の方針を決めずに書き始めた■ことである。


 わたしが一番ダメージを負ったのは、三年弱一度もしたことがない行為【感想削除】をしたせいなのだ。


 嫌な感想に堪える覚悟も、削除する覚悟もなかったのに、衝動的に実行したことで大ダメージを食らってしまった。


 

 同じ轍を皆さんには踏んでもらいたくないので、このことから学んだ感想欄への荒らし対策を、特に初心者かつ「日間ランキングを駆け上がりたい」「感想欄が荒れるぐらい人気作を書きたい」と言う志の高い人向けに書こうと思う。


 それ以外の人はここでブラウザバックして読まないで欲しい。

 なぜなら、メンタルが弱すぎるなら感想欄は閉じる一択(作品の人気が出そうなのに時間がない人も)。

 そして99%の人は感想欄を閉じる必要も感想に警戒する必要もないからだ。

 却ってビクビク怯えているほうが、精神衛生に悪い。

 たいていの人の上に雷は落ちないし、宝くじは当たらないのだ。日間総合ランキングも駆け上がらず、ブクマが四桁以上でないなら暴言感想を貰うほうが難しい。


 

 さて、その前提で、感想欄対策を下記に段階順で並べてまとめてみた。


【1】感想欄を閉じる。

[メリット]一番楽。ストレスフリー。感想が原因でエタる可能性がなくなる。感想を読む返信する手間と時間も節約できる。執筆に集中できる。

[デメリット]読者さんとの交流と感想を読むという楽しみがなくなり、感想の応援によりモチベを上げられなくなり、燃料不足でエタる原因になる。

 加えて、マメな更新によってライヴ感を出すことが重要ななろうの連載においては、感想欄は開いていたほうがブクマの上昇率も高いと思われる(※特にライヴ感重視で影響受けるのは男性向け)。

 おまけに変な人に「感想欄を閉じるぐらいなら作品を公開するな」とかいう言いがかりをつけられたり、匿名大型掲示板に感想を書かれまくる可能性がある。だが、これらはエゴサーチしなければ良いだけのこと。

 エッセイなら反論エッセイを書かれる危険性があるが、読まなきゃいい。


【2】作品完結まで感想欄を閉じる。

 メリット︰【1】のメリットに加えて、作品を通しで読んだ感想を貰えて参考になる。※ライヴ感が男性向けより重視されず、完結読みが多い女性向けの作品向き。

 デメリット︰【1】と同じ。


【3】荒らし感想を削除し、書いた読者をブロックして、感想欄を管理する。感想返信は余裕があれば。

[メリット]嫌な感想を削除してスッキリできる。作者のみならず、感想欄を読んだ作品のファンの気分も害さずに済む。※超人気作の作者様が複数名実行されているのを確認済み。

[デメリット]現状をわきまえない理想論好きの面倒くさい人に「言論封殺だ」とか言いがかりをつけられる。感想を消された読者が逆恨みしてそれ関連のエッセイの感想欄や、匿名大型掲示板、書籍化した場合はamazonレビューなどで作者の行為を咎めることもある。

 再IDを取得され、よけいにしつこく感想欄を荒らされる危険性もある。しかし、感想欄を荒らすより、感想を消す手間のほうが圧倒的に楽なので、最終的にこの戦いにどちらが勝利するのかは説明するまでもない。

 


【4】基本的に感想は削除しない。ただし、感想返信はしない。

[メリット]感想削除と返信をしないので時間と手間がかからず、感想欄をちょくちょく見ないで済む。精神的なダメージも無視することで軽減される。かつ、読者は吐き出し口があるので、匿名大型掲示板にたくさん感想を書かれずに済む。

[デメリット]個人の自由を認めない人に「感想返信しないぐらいなら、感想欄を開くな」と絡まれる。作者のイメージも若干悪くなる。さらに匿名大型掲示板で……(以下略)。割れ窓理論や掲示板・インターネットの法則により(掲示板を管理しないと荒れるのは必然であり、感想欄も同じである)、「負の感想」が「負の感想」を呼び(炎上)、「感想欄が荒れに荒れ」、その結果収拾がつかなくなることもある。


【5】基本的に感想は削除しない。感想返信もする。

[メリット]作者の精神力と度量の広さを示せる。ヘイト感想にも上手く返信できれば、作者のイメージアップができる。感想欄が荒れまくることで炎上商法ができる。炎上までいかなくても読者は言いたい放題できるので、感想が伸びて感想数が増えて盛り上がり、作品の人気の追い風になる可能性も高い。何より無用な敵を作らずに済む。

[デメリット]【4】と同じように感想欄が荒れまくる可能性がある。その結果、作者の「自尊心が破壊される」のみならず「楽しんで読んでいる読者の気分も害する」「作品そのもののイメージも大きく損なう」危険性がある。

 

 



 ――以上、もっと細かく分類できるが、ざっくりとまとめてみた。


 でもって、上記の【3】についての補足なのだが、荒らしの定義はほうぼうで議論されていると思う。

 だが、はっきり言おう。

 マナーを守っていないと思われる感想は全部荒らしである。

 なろうは○ちゃんねるではないので、錯覚してはいけない。


 では、このマナーの基準は誰が決めるか?


 ここにおいて着目すべきは、なろうにおいては感想欄の管理権限を誰が持っているかである。


 そう作者であるあなただ。


 つまり、極論を言うと作者がマナー違反「人としての最低限度の礼儀がなってない」と思えば、その感想は荒らしなのだ。


 でも大抵の荒らし感想は小説家になろうの荒らしの定義と一致している。

 基本的には【各種マニュアル】→【活動する】→【感想について】の【荒らし行為の基準】(https://syosetu.com/man/impression/#vandalism)

を見て判断しよう。


 たとえばわたしが消した[言いがかり]感想はこれに当てはまっていた↓


ーーーーーーーーーーーーー

■固有名詞を含まない内容

固有名詞とは、登場人物の名前や街の名前など、その小説固有の単語のことです。

小説には通常、多くの固有名詞が登場します。登場人物名や地名などがその代表例です。

作品内容の指摘をしているのに、固有名詞を含んでいない具体性にかけるものは荒らしと考えます。

ーーーーーーーーーーーーー


 とりあえず、なろうの定義する荒らし基準に当てハマっているものは気兼ねなく消していいだろう。


 この荒らし認定基準で作者の度量や対処能力、危機意識が試される。

 マナーを守っていようと批判は全部消す、なんて方針を取れば「狭量」だと思われざるを得ないからだ。

(わたしも今回思いがけず狭量なところを見せたのでダメージが倍加された部分がある。これまで感想はいかなるものでも有り難く受け取り、消さない主義だったからだ)


 繰り返し言うが繊細な人はエタりたくないなら素直に【1】か【2】を選ぼう。

 個人的には、感想をバンバン消さずにいられないメンタルなら感想を受付不可にすべきだと思う。


 かと言って作品や作者の人格攻撃をする荒らし感想を放置しておけば「この作者には何を言ってもいいのだ」と思われ、ますます感想欄が荒れる確率が上がる。

 平和な雰囲気を望むなら、厳しい基準。

 自由な雰囲気を望むなら、緩い基準である。


 読者さんにおいては前者の厳しい基準の場合、「えっ、この程度の感想で荒らし認定されるなんて酷い」と思うかもしれない(ちょっと嫌味や皮肉を交えた程度でも怒る作者さんは怒る)。

 そういう人にはこう言わざるを得ない。


「他人に自分の価値観を押しつけても無駄」


 自分は変えられても他人は変えられないのだ。


 

 この結論において、さいきんなろうで流行っている、批判をどうこういう議論もまったく無意味であることが分かるだろう。

 そんなものは人それぞれ。

 上記の感想欄対処と一緒で、個人が受け入れるか受け入れないか勝手に決めればいいのだ。

 多くの人に警笛を鳴らすことに意味はあっても、価値観の違う人間の考えを変えるなんて不可能だし、相手を批判するのは無駄どころか害悪だ。



 話を戻して、感想欄管理のお手本にすべきは、累計入りの人気作品の感想欄であろう。

 自分基準だけだと失敗する可能性があるので、成功例だと思われる、自分の好きな作家さんの感想欄を見て参考にしたほう無難だ。


 いずれにしてもあきらかな荒らし感想については「小説家になろう利用規約」(https://syosetu.com/site/rule/)見て、該当箇所を引用したうえで、必ず運営に通報しよう。

 

  

 最後に、少し時間が経過した今思うのは、わたしなんかにこのような「感想について」のエッセイを書く資格があったか、ということだ。

 特に人気の書き手でもなく、日間ランキングもそんなには駆け上がらない。さほど感想も貰わない書き手わたしが、こんなの書いちゃって、ちょっと、いや、だいぶ恥ずかしかったなって。


 それでも誰かの参考になれば、勇気を持って書いたかいがあったと思える次第です。

 

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