表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
81/117

雲海に緑の島



 邦和も神世の王都周辺も職域も夜になったので、希望者達の引っ越しを神マーズに任せて彩桜はマヌルの里に行った。


 まだ作業中のザブダクルの様子を暫く眺め、ルサンティーナからヒントを貰っても自力で気付くのは無理なのかもと、次の手を考えながらソラの部屋前に移動した。


 ドア前で様子を窺うと、

【その孤立が次の災厄に繋がると思うんだ。

 その最終兵器が……】

【【【うわぁ……】】】

皆で話していたので入り、ソラ 響と向かい合っている力丸達の後ろに座った。


【だから判断力とかが復活すれば十分だよ。

 性格は……お義姉さんに手綱を握ってもらえば大丈夫じゃないかな?】

ソラは彩桜に微笑んだ。

彩桜は満面笑顔を返した。


【それしかないわね♪】【【うんうん♪】】

【手強そうだけどなぁ】


【力丸もバステート様の言葉なら何でも聞くでしょ♪】

とうとう話に加わった。


【ん? あ! 彩桜♪】尻尾ブンブン♪


【ね? そぉじゃない?】


【だよなぁ。聞いてしまう~】


【だから大丈夫♪

 カケルさん起こしてA班 出発しない?】


【そうね♪】【そうしよう♪】【【【うんうん♪】】】



 皆でカケルを囲むが目を開けそうにない。

【コイツまたフツーに寝てる?】【寝てるねぇ】

【やっぱり変わってな~い♪】【ないよね~♪】

【ホント困ったお兄ねっ!】【そうだよね】苦笑。



―・―*―・―



 フィアラグーナとガイアルフは子供達を連れて月に来ていた。

ガイアルフは息子達を全て連れていたが、フィアラグーナはドラグーナしか連れていなかった。


【父様、月で何をするんです?】

首を傾げたのはドラグーナだけではなかった。


【【青生から伝わらなかったのか?】】


【はい。ラピスリと仲直りして楽しそうですから俺も閉じていたんですよ。

 緊急なら伝わる程度に、ですけどね】


【ふ~ん】【そんなら説明するか】

【人世に不穏が溜まるのを待つんだよ】

【ある程度 溜まらねぇと、地星は生き残れねぇんだとよ】

【地星は戦えるってトコを超越者とやらに見せつけなきゃなんねぇんだと】

【だから爆発寸前で阻止するんだとよ】

【俺達は不穏に寄って来る虫を叩くんだよ】

【コッチに強いのが集まってるぞ~と誘き寄せてな♪】

【一網打尽にするんだよ。な♪】【おうよ♪】

悪巧みしている不良オヤジにしか見えない。


【ですが、闇禍を滅する浄化光はブルー様にしか出せないんですよ?】


【【紅火から武器を貰ってるよ♪】】


【俺達には?】


【お前達は囮だ♪ 皆、強いからな♪

 憑かれずに集めてくれ♪】

【ピッカン☆で一網打尽にするからな♪】

やっぱり不良オヤジ達だった。


【封じて溜めますよ】大溜め息。


【【何でもだ♪】】



―・―*―・―



 彩桜とサーロンとは別行動をしていた青生と瑠璃は、稲荷山に残っていた仮職域を全て下空の職域に移した後、稲荷山・奥ノ山の全ての社をフリューゲル城の領地内に移していた。

そしてマーズ学園も含めて狐儀に頼み、フィアラグーナ・ガイアルフと話したり、前総理を樺太に運んだり、新総理で遊んだりと裏活動をしてキツネの社に戻った。


【青生様、輝竜家周辺の方々も引っ越したいと御希望でしたのでお連れ致しましたよ。

 邦和の夜には中渡音のほぼ全てが此方になるでしょう】


【狐儀殿ありがとうございます。

 西海村もお願いしますね】


【ええ、西海村から竜ヶ見台市、成荘村も領地内に収まりますので運びますよ】


【ありがとうございます。

 お稲荷様は月に?】


【はい。祖父が無理矢理に。

 御存知でしたのですね?】


【はい♪ では全て順調ですね♪】



 狐儀と話した後は隠し社へ。

「失礼致します。

 今ピュアリラをお連れ致しました」

【瑠璃、まだお目覚めでない女神様もいらっしゃるからね】


【青生と彩桜が助けた大神様方なのだな?】


【そうなるかな? 入ろう】開けた。


【ふむ】「まさか……」

青生を見ていた瑠璃が視線を前に向けると、驚きで止まってしまった。


白と蒼の龍狐女神達が微笑む。

その後ろ、奥に居た女神達も向いて微笑んだ。


「うん。ピュアリラ様と姉神様のラファイナ様。

 奥にいらっしゃるのが娘神様のマシュリ様とカミュラ様。

 それと――」「ミュゲステラ様……」「――うん♪」


そこにアミュラの娘神達が戻った。


「瑠璃、初代の今ピュアリラ様方だよ」


「も……申し訳ございませんっ!」


「どうして謝っているの?」

「そうですよ。今ピュアリラ様、どうぞ此方に」


「ですがっ、畏れ多くっ。

 誤解もしておりましたのでっ」


「何かあったっけ?

 ほら、立ったままだと皆様を困らせてしまうよ」

座ろうよと肩に触れた。


しかし頭を下げたまま動こうとしないので、肩を抱くようにして少し強引に座らせた。

【顔を上げてよ。大丈夫だから】


【だが……】


【じゃあ……話が進まないから上げてくれない?】


【ふむ……】

渋々で顔は上げたが視線は下げたまま。


【仕方ないなぁ】

「この大変な時に、俺が浮気していると勘違いして拗ねていたんですよ」

「拗ねてなんぞ――!」つい睨んでしまった。

「そのまま前を向いてね♪ 慈愛の女神様♪」

「うっ……」さ迷う視線。

「可愛いんですよね♪」くすくす♪


「本当にブルー様とラピス様そっくりですね♪」

「そうですね、お姉様♪」ふふ♪


「その点は どうしようもありませんが大丈夫ですか?」


「「ええ♪」」


「あ、こちらを。

 ブルー様から預かっていたんです。

 ある程度は回復しないと強過ぎるので、頃合いを見て神力の足しにしてほしいと」

光球をふわりと飛ばした。


受け取ったピュアリラが保護を解いて中身を確かめた。

「これは……ブルー様とラピス様の羽と鱗……」


「はい♪ では、込めますね。

 瑠璃、一緒にお願いね」

手を引いて立たせると同時に術を流した。

「白い羽はピュアリラ様に、青い鱗はラファイナ様に。

 俺は下をハモるからね♪」


「私が主か?」


「今ピュアリラ様なんだからね♪」



―・―*―・―



 彩桜は まだまだなザブダクルを諦めて、カーリザウラ(カーリカリュー)カイダクル(カイカリュー)を連れて古の人神の地に来ていた。


この日はサミル王国の地下を調査・発掘しているので、王族が居たら説得してもらわなければならないからだ。

オーロザウラの支配を受けているサミルシシス王を見付けたなら、モグに解いてもらおうとも考えている。


【サクラ~♪ この下、禍あるみたい~♪】

【ったく~。ショウは楽しいのか?】

【みんな居るから楽し~よ♪】

力丸とショウがペアになっている。


ソラは響を連れて、モグはカケルをほったらかして飛んで来ている。


彩桜はカーリとカイを連れて飛んだ。

【この禍……なんか変じゃにゃい?】

【オーロの禍じゃないよね?】

【そう感じる。しかし鬼の支配が生んでいる】

ここまでは内緒話。


【そっか。サミルシシス様かも~】

これは皆に伝えた。



 ソラと彩桜とモグが掌握で慎重に掘り出し、王を響が御札で、王軍兵達を力丸とショウが封神力網で固めている間に浄禍した。

【モグお願い!】【うんっ】



 モグがサミルシシス王と軍神達の支配を解いている間に他の王族を探す。

【リリムティーナ様みっけ~♪ 総解還♪】

即座に彩桜が保護封印を解いて治癒で包む。

【はじめまして♪ 俺、今チェリー♪

 アミュラ様、連れて来る~んるん♪

 カーリ、カイさん、お願いね~♪】術移♪


「あっ」飛んで女神の前へ。

「現カリュー国王、カーリカリューです」

「宰相のカイカリューです」揃って礼。


「サミル王妃、リリムティーナです。

 そう……灼熱の災厄は終わったのね……」

草原の地を見渡して眩しそうに目を細めると涙が頬を伝った。


「はい。40億年を経て大地震の災厄があり、獣神様の地の復興と同時に此方も復興が始まりました。

 サミルシシス王様も、オーロの支配が解けましたら元に戻られますので」

御札の塊を示した。


「あら……私の封印よりも強く……」ふふ♪

「ザブダクル様は?

 もういらっしゃらないかしら?

 長い時を経たのですものね……」


「いいえ、元気にしています。

 オーロの子ではなく、私の子ですから♪」


「あらま……カーリカリュー様は再誕ですの?」


「いえ、オーロに封じられていましたので子供の姿なのです」

「到着~♪ たっだいま~♪」「お母様っ」

彩桜はルサンティーナも連れていた。


胸に飛び込んだ娘を母が優しく撫でる。

「無事でしたのね……」「お母様も……」



【アミュラ様、行かないの?】


【もう少し後にするよ。

 今は邪魔でしかないからねぇ】


【ふぅん。ね、ソラ兄。

 俺ちょっと気になるトコ見つけたの。

 一緒に行かにゃい?】


【え? でも……】【相棒と行ってらっしゃい♪】

【いいの?】何やら掘っているカケルを見る。


【あ~、お兄ね~。でもいいよ♪

 この状態だと暫く進まないでしょ】


【そうだね。感激の涙だらけだね】

【アミュラ様にお願いして行こ~♪】


【行ってらっしゃ~い♪】


【響お姉ちゃん ありがと♪】【わわっ】

ソラを引っ張って術移した。




――雲海(うみ)の上。

とにかく雲海しか見えない。

【何するの? 気になるトコって?】

なんとなくだがサーロンになった。


【コッチなの~♪】蛇さんサーチ♪【あった~♪】

飛び始めていたが、少し方向を変えて瞬移した。



――【ほら島~♪ 緑い~っぱい♪】


【わぁ……ね、他にも島があるの?】


【此処だけなの~♪

 浅瀬もあるの~♪ だから来たの~♪】

大量の保護珠を自分の周りに浮かせた。


【それは?】


【雲海の生物さん達♪

 下空の雲地で保護されてたから増やしたの~♪

 放流なの~♪】


【だから浅瀬? でも陸地の沿岸は?】


【コッチで増やしてから♪】


【そういう事ね♪】

【おいおい。恵みを与えてからにしろよな】


【【ん?】】







邦和が夜になりましたのでユーレイ探偵団は神世の復興に戻りました。


瑠璃はピュアリラ達と会い、サミルの王と王妃が見つかり、彩桜とサーロンは広い雲海に唯一の島に来ました。

はしゃぐ彩桜にツッコミを入れたのは誰でしょう?



評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ