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闇禍大大大襲撃



 彩桜がサクラ達に神世の雲海星(ヒトデ)の話をしていると、ずっと静かにしていた紗が来て彩桜の背をつついた。


「どしたの?」「「もしかしてランちゃん?♪」」

「あ、うん♪ 俺の奥さんなの~♪

 紹介しなきゃだった~♪ ランごめんねぇ」


「ううん、それはいいの。

 そうじゃなくて――あ、申し遅れました、ランマーヤと申します」

可愛くカーテシー。

そして龍に。また人姿に戻した。


「白なんだ~♪ キレイだね♪

「俺のラン、虹藍(ホンラン)♪ 深い海色♪」」

胸の辺りから引き出して虹藍(ホンラン)と並んだ。

「ユーレイじゃないからねっ♪」

「ずっと一緒に居られる形なの~♪」

各々が夫婦で微笑み合う。

「「異界だし、と~っても長旅だから~」」


「ホンラン様もリセット?」


「「一緒にって~♪」」「「はい♪」」


 そこからは、一頻(ひとしき)り妻自慢で惚気(のろけ)合戦。

騒いでいると、また紗が彩桜をつついた。

【ね、サクラ。私、超越者様についてお聞きしたいの。

 また地星を滅しに来てしまうんでしょ?】


【だからこその陽の気♪

 もぉすぐ来ちゃうから】


【え……】


【だから兄貴達も探偵団のみんなも待機してるんだよ。

 他マーズ、人世で警戒中ね。

 サクラ達はタイミング合わせて戻って来てくれたんだからねっ】


【そうだったのね。私――】

【追跡を手伝っておくれ!!

 ザブとダグが拐われちまったんだよ!!】


アミュラの声で一斉に闇禍の違和感を探す。


【【みんな行っくよ!!】】

虹藍を取り込んだサクラ達が部屋ごと連れて曲空した。




――神世上空。

既に闇禍を込められてしまったのか、魔だとしか思えない2神が迫って来た。


【【室内まで引き付けて!】】


一瞬の猶予。

皆が人型超越者を探そうと神眼を素早く巡らせていた。


【【光神輝煌!!】】【【居た!】】

サクラ達が放ったのと、彩桜とソラが術移したのが同時だった。


【お願いしますね!】

ザブカリューとダグラナタンをサクラ達に託して、他も彩桜とソラを追った。



――雲地の中。

【よーし!【捕まえた!】】

着いた時、ウンディ利幸とカケルの声が響いた。


 彩桜は利幸を、ソラはカケルを掴んで術移しており、各々が人型超越者に向かって投げたようだ。


ガッチリ羽交い締めな2組に向かって御札群が飛び、捕まえている者も一緒くたな御札ボールが出来上がった。

【お~いナンだぁ?】【響! 出せよなっ!!】


【そのまま捕まえてて!!】


【おう♪ 任せとけ♪】【ったく~】


【網~♪】【コレも捕まえやすくする為だ!】

ショウと力丸も投網。

超越者の力に効果が有るのかは不明だし、神力を封じられるのが確定なのはウンディとカケルなのだが、巾着状態にして ぶら下げた。



 青生が彩桜に寄った。

【彩桜、闇禍は?】【鏡ピッカンした~♪】

もちろん闇呼玉に集めたものを、だ。

【でも次が……】【い~っぱい来てるねぇ】

拾知は妨害されているので観察。

【【無差別に憑けるつもり!】らしいね】


【紅火、人世のマーズにも水銃を】【む】術移。

【青生と瑠璃殿は此処の上空を。

 ユーレイ探偵団は超越者様を囲むよう。

 他は単独にはならぬよう、広域に対処を】


【はい!】



―・―*―・―



 ザブカリューとダグラナタンをマヌルの里に連れて行き、アミュラに託したサクラ達は闇禍の大玉と対峙していた。


『また来おったかヒノカミめが!』


「「逃げもしないのなら――」」

鱗色を瑠璃色に。

「「――光神輝煌!!」」

と、元凶を絶った。


(でも……)(だよね。(あと何回?))

揃ってしまって顔を見合わせた。

(3回かな?)(俺も。とにかく(行こっ))



―・―*―・―



 黒点闇禍達は神世より先に月に到達していた。

なのでドラグーナの子供達が水銃で応戦中だ。



 何も見えず聞こえずな地下シェルター内だが、大勢が戦闘中な気だけは伝わる。

【ドラグーナ様。僕も戦います!

 夕香ちゃんを護らせてください!】

浄化光で満ちている安全な地下シェルターから出たいと竜騎が白マーズになった。


【それなら灰マーズ(オニキス)と一緒にね。

 身魂分離。結界から出てもいいよ。

 魂のみだから僅かな隙間からでも出られるからね。

 月では瞬移は禁じられているけど闇禍に入られるわけにはいかないから、開けたら即 閉めるよ。上手く抜け出てね】


【はい! ありがとうございます!】

飛んで、蓋の前で待機した。


ドラグーナは光と闇を同時に発動して短く詠唱した。

【出て!】【はい!】【お願い致します!】

白マーズが出たのと同時に、女神の声が聞こえて何かが投げ込まれた。



【ザブカリューとダグラナタン? 気絶?】


【先程の声はアミュラです。

 その二神には闇禍臭が残っています。

 利用されそうになったのでしょう】


【大量の闇禍での無差別攻撃と言い……すっかり見境が無くなったんですね】


【そのようですね】


地星の未来をブルーから託されていたのにと、神眼でも見えない天宙(そら)を仰ぐドラグーナとピュアリラだった。



―・―*―・―



 神世上空では輝竜兄弟と龍神達が、人世上空では狐神が中心となって大神マーズ達が黒点闇禍の大群と戦っている。


一般人神や人には見えない戦いなので今のところパニックは起こっていないが、闇禍が降らせる不穏が着けば(たちま)ち起こってしまうだろう。

なので落ちる前に弱った闇禍も不穏も全て、回収か浄滅かをしなければならない。


兄様(フェネギ)! そろそろ闇呼玉が!】

【それでも放水は続けなければなりません!】

弱った闇禍を回収している光矢と千華掌が飛び交う中、紫マーズと緑マーズは背中合わせで浄化光聖水を放っている。


【闇呼玉 交換ねっ!

 もちょっとで地星まるっと闇呼結界 完成するからねっ!】

満腹闇呼玉を魂納袋に集めた彩桜の分身は大量の闇禍玉を残して術移した。


【ったく! どこまで大神だよ!

 負けないからなっ!】【うんっ!♪】

たぶん届くだろうと叫ぶと、彩桜本人からの楽し気な返事が聞こえた。

【どんと来いだ! 狐術浄化雷炎千華掌!!】


【そうですね! 狐術浄化光矢封乱悪牢!!】



―・―*―・―



 ダグラナタンが目を開け、続いてザブカリューが目を開けた。

「ルサンティーナは!?」ガバッ!


「無事です。戦っていますよ」

ピュアリラが寄り、ドラグーナの浄治癒に治癒を重ねた。

「人神と獣神との協神力(きょうりょく)と、アミュラが保っていた私の混沌の神力にて再誕した女神は、今ピュアリラ様と共に戦っています。

 案ずる必要はありません」


戦っていると聞いて、また泣きそうにアワアワだ。


ドラグーナはザブカリューを見ていたが、呆れ果てたという視線をピュアリラに向けた。

「それでアミュラ様は『最強女神』だと何度も仰っていたんですね?」


「そう呼んでいるのね」ふふっ♪


「ラピスリも一緒なら、俺は心配しませんよ」

「あのぅ、何故それで最強なのですか?」

ダグラナタンもザブカリューの様子を見ていたが、無視すると決めたようだ。


「ダグラナタンも獣神の命の欠片を受けたんだから、自身の内で協神力が成せるんだよ。

 つまり強い神に成れたんだ。

 人神と獣神が神力(ちから)を合わせるのが、混沌神様に近い神力を発揮する協神力なんだからね。


 サンティーナ様の再誕は困難を極めていたんだろうね。

 サミルシシス王と妹リリムティーナ姫が結婚しても足らずに、アミュラ様も欠片を加えて魂内で協神力を起こして、更に混沌神力を使って、ようやくルサンティーナ様として再誕できたんだと思うよ。

 操禍を持たない神にとって禍は――なんて何度も聞いただろうし、マディアので嫌と言うほど思い知っただろうから、もういいよね」


「はい。本当に大変でしたので」

チラリとザブカリューを睨んだ。


「たぶん今は聞こえていないよ。

 反省はしているし、これからカーリが厳しく鍛えるだろうから睨まないであげてね」


「はい。見たくもありませんので。

 気を落ち着けたいので瞑想します」


「それがいいね」


ドラグーナとピュアリラに頭を下げたダグラナタンは隅に行き、壁を向いて瞑想し始めた。



―・―*―・―



 神世上空のラピスリは青生と組んでいたが、彩桜とサクラ達が大きな闇呼玉で地星を包むからと兄達を集めて離れたので単独となり、神力を最大発揮できる龍狐姿で闇禍を回収していた。


そこに、拐われたザブカリューを捜していたルサンティーナが現れたので、捜す必要は無いと状況を話し、共に戦うに至っていた。


【ルサンティーナ様、もしや獣神力が覚醒したのですか?】


【いえ……オーロザウラに利用されないよう、嫁ぐ際に封じていただいていた神力がオーロの消滅と共に開いていたと自覚したのです。

 加えていただいた獣神力と合わせて高めている最中なのですが……】


【では高める呼び水として、もう少し加えましょう】


【ありがとうございます!】


【では一時離脱を――】

すぐ上に結界壁が現れ、闇を纏い、続いて強い浄化光を放って透明化した。


【闇禍ぜ~んぶ吸着しちゃうからねっ♪

 結界壁に神力 注いでく~ださい♪】

彩桜の声が届き、青生が戻った。

【大丈夫? 月にも成すから また離れるけど】


【問題無い。

 新たな今ピュアリラ様と共に居るのでな】


【確かに龍神様と狐神様の神力だね♪

 それに……真ピュアリラ様の神力?】


【その通り、混沌神力もお持ちだ】


【そう。じゃあ これからは半分ずつだね♪】


【私には変わらぬのだが……】


【倍にならなくて良かったね♪】


【確かにな】


【それじゃあ行ってくるよ】


【ああ。また後で】


【うん♪】術移した。



【あ、あのっ!】


【今ピュアリラとは本来、広い地星を隈無く護る為に複数存在するべき者。

 カソーディア王妃として、今ピュアリラとして、ザブカリュー王をお支えください。

 結界に神力を注ぐ者は多く居ります。

 少し離れましょう】

極上の慈愛の笑みを見せると、ラピスリはルサンティーナを連れて降下した。







地星を闇禍憑きだらけにしようと、アッシュカともう1超越者が襲撃を命じた黒点闇禍との戦いは、巨大な闇呼玉を地星の結界にすることで終わらせられました。


その中で『最強女神』ルサンティーナ様も今ピュアリラになり(と瑠璃が勝手に決めただけですが)、もう神世は安泰だと青生は笑顔で月に向かいました。

拾知持ちが笑えば安心できますから、これで良しです。


戦いの方は……今は御札ボールの中なアッシュカ様が黙ってはくれませんよね。



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