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帰る即参戦



 考えを纏めているのか、目を閉じていたブルーが彩桜とソラに微笑んだ。

〖ラピス、セキュアをお願いね。

 向こうの部屋に戻ろう〗




 戻るとカケルは目覚めていた。

〖彼が鍵らしいから目覚めさせておいたよ〗


なのでカケルを挟んで座った。


〖それが最善だろうね。

 その性格は元々。鍵にされたから何かを塞がれているとかじゃないからね〗


当の本人には伝えていないらしく、カケルは困ったままソラの腕をつついた。

【なぁソラ、青生先生だよな?】


【違うよ。異界の宇宙様。

 超越者ブルー様だよ】


【宇宙って生き物だったのか!?】


【そうみたいだね。

 今ボク達はブルー様の中に居て、ボク達と話す為の姿のブルー様と向かい合ってるんだよ】


【へ?】チンプンカンプン。


【いいから静かにして】

【ブルー様お願いしま~す♪】


〖本来、物生体(ぶっせいたい)は君達が『超越者』と呼んでいる俺達みたいな存在とは接触できないんだ。

 認知すら無理なんだよ。

 でも君達には見えているし聞こえている。

 たぶんカケルなら触れられるだろうね。


 君達に見え聞こえしているのは、物生体なのに魂生体(こんせいたい)みたいな状態にしているからなのかもね。

 そうなるようにしたのはアオなのかな?

 ……うん。アオが地星に2つの異なる界を保つように助言したみたいだね。

『神世』と『人世』、物質的に異なるよね?

 だから対処できるし、そのうち君達の宇宙様とも話せると思うよ。

 すぐに、というのは無理だろうけどね〗


【今は無理なんですか?

 今が危機なんですけど……】


〖俺の隣の宇宙なら君達を紹介できる可能性は有るよ。

 でも君達の宇宙は離れているからね。

 宇宙と宇宙の間には無の空間が在るし、本来、接触は許されていないんだよ。

 残念ながらね〗


【て、ブルー様より上の超越者様が居る?】


〖居るよ。俺とラピスも()()()()からね。

 少なくとも『親』が居る筈だよね〗


【そっか~♪ 親宇宙様に会わなきゃなんだ~♪】

【彩桜、喜んでるけど――】【会うしかないだろ】

【お兄てば解って言ってる?】


【理解じゃなく、会うしかない!】【うんうん♪】


【もうっ、彩桜までっ】

〖その精神が地星を存続させるのかもね♪

 アオ達も物生体。でも俺の親友なんだよ。

 俺の子供達には先生とまで呼ばれているんだ。

 詳しい事は何一つとして話せないけど、その精神で地星の未来を掴み取ってね〗


【ブルー様のお子様? 超越者様だよねぇ】


〖そうだよ♪

 だからアオは『先に生まれていませんから!』と よく言っているよ♪〗


【そっか~♪】


〖先には生まれてはいないけど、俺達に名をくれたのはアオなんだ。

 俺達は名すら必要としていなかった。

 親子であっても接触できなかったからね。

 生んで暫く育てたら記憶に蓋をして手離す。

 以降は接触してはならないと運命づけられていたんだ。

 それをアオが覆したんだよ〗


【へぇ~♪】

【物生体、魂生体……】


〖文字通りだと思ってね。

 地星は神も人も物生体だけど、多くの物生体の域では近隣の魂生体を神と崇めているんだ。

 そう話すと、超越者 魂生体 物生体の順みたいに思ってしまうだろうけど違うんだ。

 確かに『超越者』と呼ばれる俺達は創造主だけど、アオのように超越者を超え、超越者の世界を変え得る物生体が存在するんだよ。

 だから俺は、俺達を諌め、軌道修正するのが物生体の存在意義だと思うんだよね。

 辿り着いてくれる物生体は簡単には現れてくれないんだけどね。

 きっと君達もアオみたいな存在だと思うよ〗


【ジャンケン?】

両手で違うグー チョキ パーを繰り返している。


〖そうなのかもね♪〗

【ブルー様、俺でいいの?】【あ♪ 彩桜~♪】

〖うん。サクラ達を呼んだよ〗

サクラ達とハグ。

〖来た道は危険だから送ってもらってね〗

彩桜達ともハグをしていった。


【もぉ帰らなくちゃダメ?】

【セキュア様は もう大丈夫なんですか?】


〖暫くは あの保護を維持してね。

 まだまだしないといけない事だらけだよね?〗

ブルーが話している間にセキュアを連れたラピスが現れた。


【そぉでしたぁ】【彩桜ってば♪】


【【それじゃ行こ~♪】】


〖サクラ達、これが有効かどうかは分からないけど手伝ってあげてね〗

飛ばした光がサクラ達に入った。


【は~い♪】【まっかせて~♪】



―・―*―・―



【青生兄~♪ 瑠璃姉と白久兄も居る~♪】

白久の前に着地するとヒトデ達が動き始めた。


【うんうん♪ もぉほぼ終わってるよね~♪】

【摘出スッゴいねっ♪ サッスガ青生兄~♪

 それじゃあトドメの【無化無神(ムゲムジン)☆】】

楽し気な桜花鱗の龍神達が放ったのは、おもいっっきりなピッカン☆だった。

【【これで全滅だからねっ♪】】


【次行こ~♪

 カウベルル様、治癒お願いなの~♪】


唐突に呼ばれて驚いて来たカウベルルと、追って来たタイガルルが彩桜達を見たのは本当に一瞬だった。



―・―*―・―



 月の地下シェルターにアッシュムが現れた。

どうやら弱っているらしく、剥がせないのか御札が身体の彼方此方に付いているままの状態だった。


ドラグーナはピュアリラ達を背に庇っていたが、アッシュムに治癒を飛ばした。


「如何な意図で?」


「地星の者と同じに話せるんですね。

 お怪我をなさっているように見えましたので」


「話し方は合わせているだけだ。

 私は敵ではないのか?」


「地星を本流に戻したいだけ。

 悪意は無いんですよね?

 でも焦りが不穏化していますけどね」

御札を消し、治癒を強めた。


「焦りか……確かにな。

 私は此度は去ると決めた。

 だが、時流とは本流を守る者。

 既に次が派遣されている。

 今はヒノカミに追われて離れているのだがな」


「次の方もまた闇禍を連れているんですか?」


「連れている。

 時流の主様も私も不本意だったのだがな。

 アッシュラは喜んで連れているようだ」


「不本意? 仲間ではないのですね?」


「私は時流の主様の配下だ。

 時流は本来『生』の側なのだからな。

 だが『滅』が本流ならば守るのみ。

 故に滅の側と協力していたのだ」


「地星は どうしても滅の本流に戻らなければならないのですか?

 長く生の支流に居た筈なのに?」


「それには答えられぬ。

 貴様等は物生体なのだからな」


「そうですか。

 では、地星の本流は既に無い道だと思うのですが、その無い道に戻すとは?」


「確かに本来ならば無となっている流れだ。

 故に戻せば滝が如くに流れ落ち、消滅する。

 現実には落下ではなく、そういう運命に陥るのみなのだがな」


「では、地星の神として。

 既に無と化している本流とやらに戻されるわけには参りません。

 闇禍を使うのならば尚更です。

『生』あらば『滅』は必然だとしても、遥か先に送らせて頂きます。

 闇禍が使われるのならば何度でも阻止して、先へ先へと延ばさせて頂きます」


「やはりな。そう言うと思っていた。

 だから此度は去ると決めたのだ。

 だが私の言葉では時流の主様のお考えは変えられぬ。

 アッシュラは聞く耳を持たぬ。

 せいぜい頑張れ、と言うのが適切なのかは分からぬが……私は、やはり『生』の側だ。

 生き残れるよう、頑張ってくれ」

『ねぇねぇアッシュム様♪

 お名前、誰が付けてくれたの?♪

 超越者様て、お名前不要なんでしょ?』


声が降ってきたので見上げると、蓋が開いていて輝竜兄弟とユーレイ探偵団が覗き込んでいた。


「先程の!?」


「ごめんなさいなのぉ。

 攻撃されたら返しちゃうよねぇ。

 それで お名前のは?」


「確かに時流の主様には名なんぞ不要だ。

 だが我等、配下には判別の為の名が有る。

 それだけだ」


「ふぅん。

 俺達、宇宙様とお話ししたいの。

 時流様トコ連れてってく~ださい♪」


「無茶を言うなっ!」消えた。


「あららら~」

「彩桜ってホント、イキナリ単直の極みだよね♪」

皆、堪えきれずに笑っていた。


「う~~ん。だったらぁ、アッシュラ様と話す~」

飛ぼうとして瑠璃に捕まった。

「今は敵だ! その誰でも友呼ばわりはヤメロ!」


「ピュアリラ様、ドラグーナ様。

 そういう訳で、もう暫く籠っていてくださいね」

「そぉゆ~わけ? 青生兄もアッシュラ様とお話ししに行くんだよね♪」

「最終的には話さないといけないけど、先ずは戦うのかもね」

「さっきのアッシュム様みたく戦って お話しだよねっ♪」


「また闇禍連れらしいから気をつけてね」

ドラグーナは絶賛苦笑中。


「は~い♪ 行ってきま~す♪」




 蓋を閉め、神殿を元の高さに戻した時、サクラ達が戻った。

【【また逃げられちゃったぁ】】


【アッシュラ様、何か言ってた?】


【い~っぱい言ってたけど~】

【罵詈雑言とかとかで無益~】


【超越者様なのに~おパカさん?】【パカ?】


【【そ~かもね~♪】】


【アッシュラ様パッカパカ~♪】

〖愚弄するかっ!?〗鉄槌雷撃!


【飛んで火に入る【【無化無神☆】】】

サクラ彩桜サクラの強烈目潰し(ピッカン)☆だけでなく、皆が反撃していた。


その何やらかんやら――とにかく眩しい諸々が全て収束すると、見えたのは直径2メートルくらいの御札ボール。


【響お姉ちゃん最強~♪

 ねぇねぇアッシュラ様~♪】ポンポン♪


〖何故 名を!?〗


【拾知♪ 俺も持ってるも~ん♪】


〖物生体 如きが何故!?

 いや、物生体としては不自然……まさか!!〗


【ヒノカミ様の仲間だも~ん♪

 超越者様に(さわ)れるんだも~ん♪】


〖有り得ぬ!!〗


【今、捕まってるの、にゃんでだろね~♪】


〖っ……〗


【ね~♪】ポンポコポンポン♪ ポコポンポン♪


(闇禍共よ! 此奴等全てに憑け!!)


【聞こえてるよ~ん♪

 せ~のっ♪【【光神輝煌!♪】】】

引き付けて一網打尽。

彩桜は言っただけで、放ったのはサクラ達なのだが。

【ねぇねぇお話ししよ~♪】ポコポコポン♪


〖この状態でか!〗


【闇禍 呼んだり~、逃げたり~、攻撃したり~とかとか悪いコトしにゃいなら出してあげる~♪】


〖ふむ。よかろう〗


【お・や・く・そ・く♪ できる?】


〖フン。物生体なんぞが偉そうに。

 だが約束しよう〗


【じゃあ総解還♪】


御札が消え、アッシュムと区別のつかない人型超越者(アッシュラ)が見えた。

ついでに御札の層の中に居たらしいカケルも落ちた。気絶しているようだ。


【ねぇ――】〖約束の有効期限は3秒だ!〗

再び雷撃を落としてアッシュラは消えた。


【んもぉ、小学生なのぉ?

 やっぱりパカパカおパカさんなのねぇ。

 落としっ屁クッサ~いのぉ~】


〖臭くなんぞあるかっ! この――〗

戻ったアッシュラは見えない『手』に連れ去られてしまった。と感じた。



【さっきの、時流様の手?】


【【かもね~】痕跡追跡?】【もっちろん♪】

サクラ達も消えた。







あっという間に地星に戻されてしまった彩桜達。

でもサクラ達と一緒なので彩桜は楽しくなっています。


引き下がったアッシュム、拐われたアッシュラ。

どちらも無事なんでしょうか?



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