第四十七話 謎の発熱と前兆
「今日もまだすごく具合が悪くて、やっぱり学校には行けそうにないや。」
「全然良くならないの?お医者さんには診てもらった?」
「一応行ったんだけど、ちょっと様子がおかしくて。お医者さんにも原因が分からないって言われたんだ。ウイルスとかも特に見つからなくてさ。」
「そっか、じゃあゆっくり休んでね。また時間を作ってお見舞いに行くから。」
「うん、ありがとう。妹がちゃんと看病してくれてるから、そんなに心配しなくていいよ。」
これは邱艾晶が游暐安の病気を知った後、彼とメッセージアプリで交わしたやり取りである。
火曜日のある休み時間、邱艾晶は教室の外の廊下でこのことを方雨彗に話した。今週の金曜日は、学校でクリスマスパーティーが開催される日だ。
「そう言われるとちょっとマズいかも。絶対そうだとは言い切れないけど、邱艾晶、前に私が言ったこと覚えてる?もし指輪が普通の人間のもとに渡ったらどうなるか。」
あの時の方雨彗の言葉がすべて脳裏に蘇ってきた。確か……指輪の厄災は人間を死に至らしめる、と言っていなかったか?
「実は私、小さい頃にある伝説を聞いたことがあるの。本当にあったことなのか、ただの作り話なのかは分からないけど、あんたも聞いて。」方雨彗が何か重い話をしようとしているのを感じ取り、邱艾晶も真剣に彼女を見つめた。
「十数年前、ある翼族の姫が任務で人間界に来た時のこと。当時は人間界で身分を隠していたんだけど、ある人間の男性と頻繁に接するうちに、彼を愛してしまったんだって。その結果どうなるかを知らなかった彼女は、なんと天国の任務を完全に放棄して、その男性と一生を添い遂げる誓いを立てたの。その間、他の翼族は誰も彼女と連絡が取れなくなって、行方不明になったと思われていたわ。彼女は彼に自分の本当の身分を明かしただけでなく、あろうことか、あの指輪を愛の証として彼に贈ってしまったのよ。」
「えっ?天国のことを全部放り出しちゃったの?それって彼女自身にとっても天国にとっても、すごく危険なことじゃない!それで、結末はどうなったの?」
「その後、その男性も間もなくして高熱を出し、全身の力が抜けてぐったりしてしまったそうよ。半月ほど経つと症状はさらに悪化し、全身が動かなくなって、まるで植物状態のようになった。最後には、外側から内側へとゆっくり全身の機能が停止していき、内臓までもが麻痺して、間もなく死んでしまったの。しかも、彼が死ぬまで、診察した医者は誰もが手上げ状態で、原因が全く分からなかった。薬を処方したり注射を打ったりして、外的な力でなんとか延命しようとしたけど、大した効果はなかったんだって。」そこまで言うと、方雨彗は自ら言葉を区切った。
高熱を出し、全身の力が抜けるほど病状が悪化し、医者に診てもらっても原因が全く分からない。現在、游暐安の身に起きていることは、その物語と完全に一致している。方雨彗がそう推測するのも無理はない。だが、もし本当にそうだとしたら、指輪はどうやって彼の手に渡ったのだろうか?次に彼のお見舞いへ行く時に、絶対にしっかりと調べなければならない。この機会に指輪を見つけ出せれば、彼を救えるだけでなく、自分がずっと探していたものもついに手に入る。邱艾晶はそう固く信じた。
一方その頃、廊下に面した隣の教室では、簡彤菲が窓と引かれたカーテン越しに、この会話を黙って聞き耳を立てていた。彼女はこっそり指輪レーダーを取り出して確認した。
指輪の信号はもう出たり消えたりしておらず、学校から少し離れたある住宅街から、持続的に強い信号を発していた。つまりそれは、指輪が邱艾晶の元にはないことを意味している。
「ふふっ、どうやら指輪はあいつのところにあるみたいね。」
次回予告:ターゲットを絞り、その日の放課後、一行は游暐安のお見舞いに行き、ついでに指輪捜索行動を決行することにした。しかし、邪魔に入ろうとする簡彤菲までもがついて行くと言い張り、もし彼女に先に指輪を奪われでもしたら万事休すだ。表向きはお見舞い、その実は指輪を探す秘密のレースが、今始まる――
次回:表向きはお見舞いの指輪捜索行動




