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【完結】New Game/年下×年上  作者: ハタセ


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2/5

#2

 誰だこのクソイケメンフェイス野郎は?

 突然俺の目の前に現れたのは、白い衣を纏った何かとんでもなく高貴そうな男だった。

 フードを被っているからか、目元には影が落ちてるためそこまでよく見えないが、それでも輪郭と唇の形の良さからしてイケメンだと分かる。

 因みにこのゲームでは自分好みの顔も作れるけれど、現実の顔もそのまま作成ができる仕様だ。顔認証での読み込みが可能なため、リアルでの顔を作成できるとの事だった。

 友人と遊ぶ時なんかは、現実の顔の方が区別が付きやすいので結構多くの人が現実の顔で作成しているらしい。

 俺も例に漏れずリアルの顔を作成してしまった口だ。別にイケメンじゃないのにだ。ぶっちゃけ顔だけでもイケメンにしておけば良かったと今更後悔してる。やっぱリセマラしよう。

 村人でも顔さえ良ければ話題を呼んで女の子たちが集まってきたかもしれないのに俺のバカ。

 なので、この人絶対顔作ってる。現実でここまでのイケメン見たことねーもん。


 この世界は初期アバターの装備は全部同じとの事だ。多少の色や模様は変更できるけれどそれだけしか変えられないので、初期の頃はみんな似たり寄ったりな服装をしている。

 その中で職業によって服装は変更していくわけなんだけど、この人は見た目からして多分魔導士とかだろう。しかもとんでもなく強そうな装いをしている。

 ここまでの装備になるのにどれくらいかかったのかな…年月と課金的な意味で。


 ここはこのオンラインゲームを始めて間もない奴らがわんさかといる、所謂始まりの町だ。

 みんな似たような恰好をした奴らが溢れている中で、この白魔導士みたいな男はとにかく目立ちまくっていた。

 そりゃパーティ勧誘などで中堅っぽい奴らもそこそこ見かけるけれど、これだけ「俺、熟練者なんで。お前らと生きる世界レベル違うんで」みたいな奴はコイツしかいない。

 そんな奴に俺は今引き留められているみたいです。

 なんで???


「あの…え?俺に何用ですかね…」


 たった今リセマラしようと、この世界から立ち去ろうとしたんですけど…。


「うん、見てたよ。一部始終ね」

「あ、そうなんですね…」


 なんで見られてたんですかね?そんなに村人Aに選出された奴が物珍しかったんですかねぇ。

 なんだよつまり俺を嘲笑いに来たのかコイツ…?


「僕が出すよ」

「はい?」


 何を出すの?火?水?風?闇?光?


「職業変更したいんだよね?」

「ええまぁ…でももうリセマラして最初からやり直そうと思ってて…」

「行かせないよ。職業変更分のお金は僕が立て替える。…その変わり、僕のパーティに入ってよ」


 急に何を言い出したこいつは?ダメだ脳が理解をしていない。


「えっと、え?何でですか?」


 だって1000万Gだぞ?そんな大金を出して俺を買うだと?本当になぜ?意味が分からない。新手の詐欺か何かですか?


「ああ、ごめんね?不審に思ってるよね?僕、実は勇者を探していてね」

「勇者なんてそこら中にいっぱい居るじゃないですか。ここ始まりの町ですよ?ほら見てください。わんさかいるでしょ」


 間髪入れずにそう言った。俺たちの周りにだって勇者なんて溢れかえってる。

 ここに居るのはみんな初心者だから勇者をやりたがる奴なんて掃いて捨てる程いるのだ。

 きっと村人Aの方がレアだろう。知らんけど。


「他なんて興味ない。君がいいんだ」

「理由が分からないです。恐いので遠慮します」


 リアルで変な宗教に誘われるかもしれない。

 そうなる前にコイツには関わらない方が賢明だと判断した俺は、また再度ログアウトをしようとした。


 しようとしたんだ。


 でも


「…――は?」


 目の前のホログラムに映し出された文字は、ログアウトの選択画面なんかではなくて”おめでとうございます!今日からあなたは勇者となりました!素敵な冒険の旅をお祈りいたします!”の文字だった。


「ちょっと待って!?なんで!?俺何もしてないよ!?」


<はい!おめでとうございます!念願の勇者になれましたね☆>


 なにニッコリしてんだNPC-!顔は見えないけど!!


<今そちらの方から入金がございましたので、あなた様は勇者に変更になりました!良かったですね!>


「良くねーよ!人のアバター勝手に操作すんなよ!さてはアカウント乗っ取るつもりか!?」


<タダで勇者になれたと言うのに一体何が不満なんでしょうか?さっぱり分かりません>


「おい開発者ー!このNPCのプログラム作り直してー!バグってるー!性格に致命的なバグ起こってるー!!」

「バグじゃないよ。そういう風にプログラムされているんだ。だってこれは僕が作ったからね」

「は?」


 ”だってそいつの開発者俺だもん”を地で言う人とかマジでいるん?

 俺とNPCのやり取りを見守っていた白魔導士は、そのフードを取りながら俺にそうのたまった。


「お前が…作った…?」

「うん。僕がこのオンラインゲームの開発者です」


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