決意の告白
ドアをノックする音で目が覚めると例のようにマリスとリリスは起きていた。
「リョータ起きた?ごはんどうするかだって。」
「ごはん!おなかすいた。」
「リリス、俺もおなかすいた。」
この世界では、背の高いとされる6階建てのホテルの、最上階がレストランになっていた。
サラダ、パン、スープ、肉と続いて最後にデザート。
「うっまー。」
と、リリスは騒いでいたが、デザートは美味しすぎて、声が出なかったようなので、俺の分もあげた。
とてもおいしかったし、マリスもリリスも、大喜びしていたので俺は、大満足だ。
お腹がぱんぱんになったリリスを、抱っこして部屋に戻るころには、寝てしまっていたのだ。
「マリス、あのね、俺話があるんだけど良いかな?」
リリスをベットに下ろすとマリスと俺は向き合った。
「良いに決まってるじゃない。どうしたの?」
俺は決心を決めていた。
「俺はマリスとリリスと一緒にずっと居たいんだ。
あって数日しかたってないと思うかもだけど、一緒にいた時間は今まで生きてきた中で、一番幸せだったし、失いたくないんだ。」
マリスはうれしそうな顔を見せてくれたがリリスを撫でながら俯いた。
「私ね。15の頃、この子の父親と結婚して、16の時産んだの。
それから3年後に夫は、私たちを魔獣から守って死んだわ。
だからね。その時、もう誰とも結婚しないで、一人で育てていくって、決めたのよ。
気持ちはすごい嬉しいし、私もあなたのことを愛してるけど、それは出来ないの。」
お互い沈黙するしかなかった。
「ねー、ママが結婚しないなら私が結婚するよ。それで一緒に過ごしたらいいじゃん。」
沈黙を破ったのはリリスだった。
「リリス起きてたの?」
驚くマリスと俺。
「私ね。ママが刺されたとき、お父さんにお願いしたんだ。ママを助けてって。
そしたらりょーたが来た。りょーたのこと、私大好きだし救世主様なの。
一緒に住むようになってから、ママは楽しそうになってくれたし、逃がしちゃダメ!」
いつものほんわかしたリリスではなく真剣なリリスだ。
俺もマリスも涙が止まらない。
「こんな私でよければ、リリスと3人で一緒にお願いします。リリスには渡さないんだから。」
涙を拭きながらリリスを引き寄せたマリス。
「よかった・・・。改めてよろしくね。マリス、リリス。」
三人でぎゅっと抱きしめあった。
そしてこれからのことを話し合うことになった。
私だって大人だもんと話にリリスももちろん参加だ。
「では家族3人のこれからの方針を決めます。まずは俺のポーションが売れるか。
それ次第ではあるけど、今の家からだと往復2日かかってしまうから、会えない日が出来てしまう。
でもマリスもリリスも思いでの家」
「わかったわ。私はリョータと添い遂げると決めたんだもの。思い出に生きることは辞めたの。
ここでもどこでもついていくわ。」
「私もりょーたと離れるのは嫌だ。いっしょにいる!」
2人して俺の言葉をさえぎってくれた。
「ほんと俺って、ちょー美人な奥さんと、ちょーかわいい娘をもてて、世界一の幸せ者だな。」
二人して照れる姿は親子というより姉妹のようだ。
「ねぇマリス、ビンと薬草貰える?」
「はーい。」
「マリス、魔法って道具がないと使えないって言ったよね。見ててね。」
手のひらに何もないことを見せてから薬草の入った袋とビンを受け取った。
手渡しされた薬草から緑色を右手いっぱいに掴むと右手にビンをもった。
ぎゅっと握りこむと右手からぽたぽたと水が垂れてビンの中に入っていったのだ。
「え?リョータなにも道具使ってないの?」
「りょーた凄い。さすが救世主!」
リリスも魔法は道具を介すというのは知っているらしくちょっと驚いた後誇らしげだ。
「リリス、これは絶対他の人にしゃべっちゃだめよ。
リョータと会えなくなるかもしれないから。」
マリスはこれが知られれば実験体として捕まるか暗殺されるかの問題だとわかっていた。
「うわーん。絶対言わないから、いなくならないでー。」
真剣な顔をしたマリスの言葉にびっくりしたのか俺に抱きついて泣いている。
「俺も言わないようにするよ・・・。マリスに最初に見せてよかった。」
ハイポーションを3つ作ると俺たちは一つのベットで川の字に寝たのであった。




