リョータは紐に?
リョータはトントントンと包丁の音に目を覚ますとマリスもリリスも既に起きていた。
「マリス、リリスおはよう。寝坊したかな。」
「リョータ、おはよ。」
「りょーたおはよー。」
昨日は色々あったもんな・・・
と背伸びをするとマリスとのことを思い出したが、ネットで見たことがある。
「したからって彼氏ずらしてるとかウケるんですけどー」
と。たしかにマリスは恩人にサービスをしたという感じ、なのかもしれない・・・。
ストーカーみたいになって迷惑かけてもいけないし・・・。
色々朝から考えていると俺が悩んでるのに気付いたのかマリスが言った。
「リョータさえ良ければうちに居てくれると私たちも安心できるのだけれど。」
「りょーたうちにいる。」
「俺にもできる事探さないとな。
マリスは今日はどうするの?良ければついていきたいのだけれど。」
この世界のことがわからない俺がまともな職に就けるのだろうか。
まずはマリーに着いていきたい。
「そ・・・それじゃあ昨日採った薬草を新鮮なうちに、村まで下ろしに行きましょう。」
赤くなったマリスを見ると俺まで赤くなるがほっとする。
昨日袋の中は半分以上使ってしまったが俺を村に案内する目的もあるのだろう。
「えっと昨日の剣とかって売れたりしないかな?」
「近くの村だと武器をそんなに使わないので近くの街まで行く必要があるわね。」
「街はお金がかかるんだよー。」
「なるほど。俺はお金持ってないし、それじゃ今日は村だね。」
街まで行く前に村でこの世界の人はどんな感じなのかは押さえておきたい。
質素なご飯でも3人で食べるととてもおいしいものだった。
マリスとリリスと村まで1時間ほどかけて歩いて着くと薬屋っぽいところに入った。
「それじゃあ薬草を卸してくるのでちょっと待っててね!」
「はーい。」
「うん。ここで待ってるね。」
店主と話しているマリスを横目に商品棚を見ていると下位ポーション500ギランと書いてあるのに目をやった。
「ねぇリリス下位ポーションってどんなのか判る?」
え?っという顔をして
「うんとね、擦り傷とか切り傷とか治す万能薬!」
笑顔で答えてくれたが今一つわからない。
マリスが店主と話し終えたのかニコニコでこちらに戻ってきた。
「最近ポーションの需要が増えたらしくて、材料の薬草を良い値段で買ってもらっちゃった。」
喜ぶマリスとリリスはとても微笑ましく見ていたい。
俺たちのほうをじっとみている店主に話しかけた。
「あのちょっとお聞きしたいのですが、ポーションの持ち込みって出来たりしますか?」
じっと品定めをするようにみてくる老婆店主は
「あんた冒険者には見えないし薬師でも目指してるのかい。
まぁマリスといい関係っぽいから特別だよ。ポーションを作れる様になったら持ってきてみな。」
「ありがとうございます!」
これで生活の目処がついたと思ったがなるほど、マリスに聞くとポーション作りにはそれなりの備品が必要ならしいので冗談のようだ。
色々村を周るとリリスは、洋服やらに興味を示すが欲しいと駄々をこねることもなく、家路についた。
「マリス、ちょっと昨日の場所に行ってくるよ。薬草がほしいんだ。」
「え?そんな昨日の今日で行かないでも良いじゃない?焦らないで平気だから。」
マリスの厚意はとてもうれしいがこのままじゃ紐のままだ。
「ありがとう。でも思いついちゃったんだ。必ず戻るから。行ってくるからまってて。」
「わかったわ。私も見に行くわ。」
それこそ昨日の恐怖で行きたくもないだろうにマリスはすごいな。
リリスにはお留守番をお願いすると
「リョータが居るならお母さんも安心。守ってね。」
と真剣な表情で送り出してくれた。
留守番での注意をマリスがリリスに伝え終えると俺とマリスは洞窟へと向かった。
隠していた剣をてに洞窟に入るとなるほど暗い。
マリスが
「ライト。」
というともっていたランタンが反応し洞窟内が明るくなる。
剣を構えて進んでいるとゴブリンの死体がある場所に着く。
「そういえば魔物からコアを取って生計を立ててるって聞いたことがあるわ。」
マリスはそういうと自分を殺そうとしたゴブリンに近づいた。
「それじゃそれは俺がするから薬草をお願いできる?」
マリスにそんな事させる訳にはいかないのだ。
腐敗の始まっていたゴブリンだったが、人であれば心臓のある場所だけ腐っていない。
もしやと探ると案の定、そこにコアがあったのだ。
やっとのことでコアを取ると、ゴブリンの腰巻で拭き、ポケットに入れた。
マリスに近づくと、ある程度採取が終わったというので、一緒に家に帰った。




