アスラの秘宝。
さて一人で家に帰ったらやることは一つだ。
鑑定眼に出ていたアスラの秘宝探し。
鑑定眼を使いウロウロ歩きまわるが一向にそれらしきものはない。
うーん、リフォームしたって言ってたし・・・。
それで見つかって無いってことは、してない場所だよな。
全部綺麗にリフォームされているが、大黒柱的な家の支えだけは、変えれないだろう。
玄関のエントランスには、階段を挟んで2本の家を支える支柱がある。
「よしこれだ。」
支柱
・柱と柱の間に立っておなじみの言葉を言って開け。
開けと言えばあれだろうな。
「ひらけ!ごましお!」
1人なので恥ずかしさもなく、安心して唱えられる。
ゴゴゴッ
っと音を立てて階段が2つに分かれていく。
暫くすると下への階段が出てきた。
こんな秘密基地みたいなのたまんないな!
と心を躍らせながらランプに「ライト。」と唱え、階段を降りる。
降りきると、とても美しく妖艶な銀髪の女の人が、鎖に繋がれ横たわっていた。
いや、生きてる感じも、死んでるも全くない。
限りなく人に見える精巧な人形なのだろうか。
たしかに秘宝と呼べるべき美しさだがなんか違う。
鎖でつながれてるのもかわいそうな気がしたので解いてやると俺は意識を失った。
空気の入れ替えをしておくべきだった・・・。
「そろそろ起きろマスター。」
柔らかい感触が太ももだと分かったのは、ビンタをされて飛び起きた後だ。
「これで目が覚めたね。よかった。
私は動く秘宝、魔導オートマタのアリアだ。よろしく。」
マスターと呼ぶ相手をビンタして正当化するオートマタ怖い。
「えーと、さっき鎖に繋がれてた人形?だよね。生きてるように見えるけど。」
「私はマスターの魔力を吸い尽くして起きた。
ちょっと足りないけど、マスター気を失ったから今は我慢する。」
なるほど一酸化炭素中毒ではなかったのね。よかった。
「あとこれ、おまけの秘宝。賢者の石と通信機。」
虹色に光る賢者の石を触ろうとすると
「触ったら魔力を抜かれて死ぬと思うよ。」
と言われてしまった。
「それじゃ、用途を教えてよ。」
「えっと賢者の石は、人を廃人にして長生きさせられるのと、金の生成と、この世界の辞書的な役割。
通信機は知った人と会話できるとアスラ様は言ってた。」
今はもう夜だし、マリスやリリスの邪魔をする訳にもいかないので、通信機は試せないな。
「それじゃ、触れてるアリアが代わりに、賢者の石使うことはできるの?」
「私に出来るのは、辞書を引くくらいかな。」
それなら調べてもらおうじゃないか。
「それじゃ、鑑定眼で人を見ると出るレベルってなに?」
「えーと、レベルは文字通り人の成長を表してる。」
「俺68レベルもあるのにほかの人と変わらないような気がするんだけど。
人として成長しなかったと・・・。」
じっと俺を見るアリアにちょっと照れていると
「マスターは、魔力がまぁまぁ高い。たぶん魔力が成長している」
と言われた。
「そうなんだ、良かった。それじゃ、お化けサボテンってなに?」
「お化けと言いながら、打撃がきくサボテンのモンスター。」
・・・・。
「お化けサボテンの呪いの解き方はわかる?」
「高レベルな呪術師が引き受けて、身代わりになる事。
まぁアスラ様なら気合だけで消し去ってたけどね。」
「さっきっから出てくるアスラ様って誰?」
「いってぇー!」
目の色を変えたアリアは、俺に蹴りをくらわせてきた。
「アスラ様を知らないとか無礼者。
アスラ様は神界から足を滑らせて、この世に落ちちゃった。
それで私と賢者の石を作って、暫くこの世を楽しんだ後、通信機で死神様に使いを頼んで帰った。
私を連れて行けないから済まないと謝って、天界に戻っていっちゃった。」
「それじゃ何で鎖に繋がれてたの?」
「私が駄々をこねて、付いて行こうとしたから。」
何の恥じらいもなく二つの山を張って偉そうに言っている。
「なんか疲れたから俺寝るね。」
「ちょっと待ちなさい!」
俺を引き留めると大きな声で
「シルキー。私が起きたのにいつまで寝てんのよ!叩くわよ。」
とわめき散らしてると2人が現れた。
「あ・・・アリアさん起きたんですか。」
というのは双子に見える男の子。
「うっるさいわね。」
と悪態をつくのは女の子だ。
「マスター。こいつら2人が、この屋敷を管理するから宜しく。
あと私のマスターになったからには、側を離れられないようになってるから、護衛位はしてあげる。」
とんでもない押し売りだ・・・マリスになんて言えば。
「それじゃ寝るね・・・。」
見てくれだけは美人のアリアを寝室に連れて行きたくなかったので、何とか説得して部屋の外に出てもらった。




