マリスとデート
「ギルドマスター。
この家買いたいです。
でも即金が原則ですよね?500万も持ってないです。」
「お得意様用って言っただろう。
それに通常は信用さえしっかりあれば、家を担保にローンも組める。
一括で家を買うなんて普通ないからな。
で、お得意様用はギルドに貢献してくれている限り、なんと無利子だ。
という事で、これからもハイポーション頼むぜ。」
にかりと笑うが、ハイポーションはギルドではなく、ギルドマスターに貢献してる事にならないのか。
それに薬草の安定供給も、考えなければならないだろう・・・。
「まぁそんな気にするなや。
ローンを支払えなくなったら家を返してもらう。
お得意様用ならそれだけだからよ。
一種のサービスだ。」
そういわれると安心するが、コンビニに行っても値段を気にする生活から、一気にこれは・・・。
とはいえ、守りたい妻子もいるんだ。頑張ろう。
「えっと普通は月どのくらいハイポーションって出回るものなんですか?」
「そうだな・・・。
秘匿情報ではあるが、これで貴族に伸し上った男は、月に100ほどは定期的に納めてるな。
あと言い忘れてたが、売価は通常1本1万ギランの取引で取引されてる。」
そんなに売れるものなのか・・・。
材料費が高い可能性もあるが俺と同じく薬草で作ってるならぼろもうけだな。
「ありがとうございます。
ギルドマスターに卸す分とは別に、大量にお願いしたら、不味いですかね?」
「おい?そんなに持ってるのか?それとも作れるというのか・・・。
探るつもりはないがすごいな。
ああ・・・。絶対にうち以外に売らないでくれよ。
あれはブランドにもなるから売価も上げる。」
出来るだけ早くローンを返して、あとはまったりマリスとイチャイチャしながら、リリスを愛でたいのだ。
「あはは。ブランドになるほどは、卸せないかもしれませんけどね。」
月1万の500回払いの契約書にサインをして、アスラの家は俺の家となった。
「それじゃリリス、リーラちゃんと楽しんできてね。」
「ママ―。リョータ。また明日ー。」
マリスは抱き締めると馬車へと載せた。
「それでは明日迎えに行くので、宜しくお願いします。」
「おお、任せとけ。2人で楽しんでな。」
馬車が見えなくなるまで見送った俺たちは2人きりになった。
「あの子私から離れた事なかったから、寂しくならないかしら。」
「リリスはしっかり者だし・・・。
でもまだ小さいもんね。寂しくなるかもね。」
「うん。」
俺は、マリスのほうが寂しがり屋なのでは、と思わないこともないが言わない。
家に戻って2人でイチャイチャしたかったのだが、どうも空気がそうじゃないのはわかる。
グッと堪え
「ねーマリス。ちょっと休んだらご飯食べに行こう。」
「そうね。2人きりになったんだもんね。
リリスが一番で生きてきたから・・・。
ちょっと寂しくなっちゃったんだ。ごめんなさい。」
「大丈夫だよ。俺もマリスとリリスが一番大事なんだから。」
「ありがと。リリスもリーラちゃんと楽しんでるだろうし、私たちも楽しみましょう!」
しばらくソファーで寛ぐと外も暗くなってきたので夕飯に2人で出かける。
歩きで屋敷を出て2人でギルドとは反対側を歩きながら、ご飯屋をどこにしようか探していた。
リリスがいるとマリスとも自然と手をつなげていたのだが、2人きりになるとどうやって手を握ればいいのか。
「ねぇリョータ。手をつなぎましょ。」
俺と同じ思いだったのか、気持ちをよんでくれたのか、手を握りながら嬉しい気分で歩けた。
ちょっと高級そうなレストランを見つけ
「ここ良さそうじゃない?」
「おしゃれな感じね。ここにしましょ。」
マリスの同意を得て、入ったレストランはとても良い雰囲気だった。
こっちに来て初めてのお酒は、ワインのような、しかし渋みの少ない甘い果実の蒸留酒だった。
「ふぅ、おいしかったわねー。」
「とてもいい雰囲気だったし、また来たいね。」
俺とマリスはレストランでお酒を一本譲って貰い、上機嫌で家に着いた。
「ここの家ね。ガラスのグラスも数点置いてあるのよ。」
マリスは台所をいつの間にか見ていたようで、グラスを2つ持ってきてくれた。
「改めてマリスとリリスと会えた幸せにかんぱーい。」
「私も素敵な旦那様と会えたことに乾杯。」
そこまで強いお酒ではなかったが、一本を2人で空けた頃には気持ち良く、ほろ酔いになっていた。
「ねぇ、マリス。一緒に寝ないか?」
マリスは頷くと寝室に一緒に入る。
ドレスの留め具を後ろ手に外すと、マリスのスタイルが良く見える格好になる。
薄暗いライトの中、もう我慢の限界だとばかりに俺は飛びかかった。




