お買いもの
まずはやっぱり服だろう。
教会から近くの服屋に入ると、リリスは喜ぶ顔が止まらない。
「きれいー。りょーた、初めての服がいっぱいー。」
「リリスの好きな服見つけなきゃね。マリス、俺2人の変わった姿見たいからいくつか選んで。」
「え?リョータが選んでくれたらいいのに。
それじゃリョータも自分の服選んで見せ合いっこしましょ。」
そういうとリリスを連れて、女性服の中に消えていった。
俺はどうしようかな。
ワイシャツもボロボロだし、水洗いしただけじゃ臭ってるし・・・。
私服なんてここ数年買っていなかった。
会社とたまの自宅ではパジャマ生活だったし。
悩んで男服を見ていると
「お客様!珍しい生地の服を着てらっしゃいますね!私、気になります。」
凄いテンションの若いポニーテールの店員が現れ騒いでいる。
「あ!申しおくれました。私、この店の主です。
若いって言われますけど、品質には自信を持って売っていますのでご安心を。
それでその服、その材質、どこで買ったんですか?教えてください!」
キラッキラの瞳で見てくるが、日本ですとは言えないし、言うつもりもない。
「これは知人から貰ったものですので。
それより私服を買いたいのですが、何かお勧めはありますか。」
言う気がないと伝わったのか、テンションを下げてくれた。
「お客様に合うのは落ち着いた感じのスラックスと、シャツにジャケットの併せ着ですかね。
お値段は少々張りますが、ビシッと決まりますよ。」
と服を用意してくれたので着てみると、この世界に馴染んだ気がして心地が良い。
「これ良いね。あと女性服側にいる2人のも一緒に買いたいんだけど平気?」
「ありがとうございます。
ご一緒という事でしたら待ってる間、この服見させてもらっていいですか?」
まだ諦めて無かったのか・・・。
「ええ、待ってる間でしたら良いですよ。」
マリスとリリスがしばらくするとやってきた。
「お待たせ。」
「りょーたカッコいいー。」
マリスは最初から美人だったのだが、ぼろの服とドレスとではここまで違うのか。
肩の開いたフォーマルドレスに身を包み、綺麗なロングヘアーと抜群のプロポーションも相まって、広告から飛び出てきたモデルという感じ、いやそれ以上でドキドキが止まらない。
リリスはピンク色のワンピースドレスを着て、綺麗な黄色のショートヘアーを花の飾りでツインテールにしている。
親の欲目を抜いてもとても可愛いと思う。
「2人ともすっごい良いね!やっぱり俺、世界一の幸せ者だ。」
「リョータこそバシッと決めてて、惚れ直しちゃうわ。」
言ってから周りの目を感じて顔を真っ赤にするマリスは可愛い。
「それじゃ店主さん、俺たちに同じようなの数点見繕ってください。それで会計を。」
店主は俺の着ていた服に集中しすぎて意識が此処にあらずだ。
店員さんが必死に揺さぶり連れ戻すのに数分かかった。
「お客様失礼いたしました。
お買い上げが端数はおまけで・・・千ギランになります。
なんならこの服と交換でも良いですが!」
このお店が特別高いのかと思ったが、生産ラインの整った日本とは訳が違うのだ。
マリス曰く
「とても良い素材を使っていて、これでも安いと思うわよ。買ったことないけど。」
ということらしい。
「カードでお願いします。」
残念そうに店主は会計を済ませると買った服と俺の服をてくれた。
「またのご来店をお待ちしております。あといつでもその服を・・・」
付き合うと話が長くなりそうなのでそのまま2人の手を取って店を出た。
さてこの美人を前にいつまで理性を抑えれるか自信がないので早く家を手に入れねば。
「ねぇマリス、家を見たいんだけど不動産屋とかあるの?」
「うーん、やっぱり商業ギルドじゃないのかな?」
「なるほどね。」
ホテルへと戻り、ハイポーションを作ると、商業ギルドへと向かった。
ギルドに入ると、受付嬢が俺の顔を見るなり受け付に居た客を置いて、ギルドマスターを連れてきたのだ。
「リョータ良く来てくれた。部屋に行こう。」
マリスとリリスを連れて部屋に入る。
「りょーた、私リーラのところに行くー。」
「それはリーラも喜ぶ。案内しよう。」
ギルドマスターが嬉しそうにリリスを連れて行こうとするので
「リーラのお土産に持って行ってあげて。」
とハイポーションをリリスに渡して送り出した。




