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設定資料集㉕


《レヴォン諸島関連用語解説》




『レヴォン諸島』


ネアロペ大陸側より南側、地図上だと赤道に近い位置に存在する四つの島々。大きさ的にはハワイ諸島くらいのイメージ。


元は150年程前に起きた人亜戦争において敗北した側である亜人連合の生き残りの流刑地にして、ネアロペ大陸のどの国家も不干渉を厳しく定められた禁足地。


住人は生涯、島の領域から出られない代わりに外界からも干渉されないという契約の下で成り立っている特別自治区であり、島内ではネアロペ大陸のあらゆる権威やルールが通用しない。もともと、人間から人類扱いされず爪弾きにされた者の集まりなだけあって、人間ヒューマンは当然ながら、人間ヒューマンと共に生きている亜人も含めて、余所者に対して酷く差別的且つ排他的な住民性。


一応、例外としてネアロペ大陸国家の王家が厳正且つ長期的な審査後、正式に貸し出した“証”を所持していれば、かなり限定的にではあるが島への来訪及び滞在が許される。ただし、証は特定の島のみの分しか与えられず、複数カ所分の所持や他の島へ渡ることは禁止されている。また、証を身に着けている者は来訪中、二十四時間ずっと島の導師から魔導器によって監視され続ける為、証をけして手放してはならない。手放した瞬間から、問答無用で不法侵入者として見做される。


基本的に何処の島でも証を持たずに来訪した者は発見され次第、弁明の余地なく攻撃対象となって殺される。そしてそれが公的に黙認されている。ルヴィス達が何だかんだである程度自由に活動出来ていたのは、先にディアンが全ての島において住民らを救い、余所者に対する態度を軟化させてくれた事が大きい。そのディアンも彼がやってきた時にちょうど、どこの島も魔王軍に占領されて背に腹は代えられない極限状況下だったからこそ、受け入れられているのでどちらも特例中の特例である。


諸島の領海より外側には、全周を覆うようにして認識阻害を引き起こす海霧を発生させる大規模結界が敷設されている。何の対策も無しに船舶での到来はまず不可能。


――その正体は、超古代に大半が次元の向こうへ吹き飛んでしまったサングイネア島の残った部分である。一万年以上の長い時を掛けて、それぞれが恰も別の島であるような景色に代わっている。




『ハーメルーナ島』


多種多様な獣人や半獣人が住む島。レヴォン諸島の中で最も面積が広い。


族長のいる主要集落地は獣人と半獣人の割合が半々だが、島内には特定の獣人だけの村や半獣人だけの集落も存在する。


その中でもイヌ科の割合が最も多い(キツネやオオカミ等も含む)。厳密には獣人とカテゴリーの異なる人狼やコボルト等も一緒くたにされて混じっている。次点でネコ科、ネズミ科。




『ノクターナル島』


エルフ、ハーフリング、アラクネ、セイレーン等が住む島。レヴォン諸島の中で最も広大な森林地帯を有し、大きな湖がある。


人口管理が四つの島の中で最も厳しく、ハーフリングとアラクネは島の代表種族であるエルフより数が増え過ぎないよう制限を設けられている(エルフは長寿な代わりに出生率が低い為)。セイレーンは数世代後、絶滅しかねない程に数が少ない。


アラクネ達はエルフが偉そうにしている事を内心よくは思っていないが、他種族との交配がないと子孫を残せない性質故に大きく出られないでいる。




『ブリンスタン島』


ドワーフ、ゴブリン、オーク、オーガ等が住む島。レヴォン諸島の中で最も大きな山がある。


人口の大半はドワーフで次点がオーク。ゴブリンとオーガは絶滅寸前であり、あと一世代でいなくなるとされる。


本来、オークやゴブリンは他種族に対し酷く攻撃的だが、亜人連合に参加したものは高い知性を有する集団だったことから、存続の為に協力関係を保って生活している。




『ライトリード島』


ドラゴニュート、リザードマン、ラミア等が住む島。レヴォン諸島の中で最も広い海岸がある。


人口はリザードマンが圧倒的に多いが、島の代表として権力を持っているのは割合が最も少ないドラゴニュート。


リザードマンは島内に幾つもの派閥と村を有する為、竜人族が纏めなければ、何かの弾みでいずれ島内紛争をしでかしかねない。




『島の巫覡』


レヴォン諸島において、四つの島でそれぞれ一人ずつ任に当たる、島神様ことアルテラスから神託を授かる役目の者。男性の場合は覡、女性だと巫女と称される。


夢を見る形でアルテラス神から受けたお告げを一族へ公的に伝える仕事の他、有事の際にはアルテラス神へ交信を試みる司祭としての役割を持つ。また、各島の巫覡は四年に一度の周期で回って来る担当の年に海底神殿へ赴き、祭壇の間にて儀式を執り行う。その代の巫覡には島ごとに伝わる神器の所持が認められるが、当然ながらそれを扱うに足るだけの実力が必要な為、幼い頃より厳しい修行の日々に明け暮れることとなる。


更に世襲制であり、必ず族長の家系から排出される。当代の巫覡は着任した時点で後継者の準備、即ち次代の巫覡となる子供を作ることも併せて考えねばならず、仮に子を複数作った場合はアルテラス神が神託により直接指定する。


アルテラス神は同じ人物がずっと巫覡の任につき続けることを良しとしておらず、種族ごとに特定のサイクルで世代交代を命じる。故に長寿なエルフやドワーフだろうと、早い段階で後継者の育成を試みなければならない。


一世代ごとのだいたいの周期として、獣人種は20年前後、ドワーフと竜人族は40年程、エルフは60年程とされる。因みに今代の巫覡は半獣の巫女が七代目、エルフの巫女が三代目、ドワーフと竜人の覡が四代目。


余談だが、半獣の巫女は獣人種的にもう結婚して子作りにまで取り掛かってもらわないと困るギリギリの年齢なので、周りから口喧しく急かされている。ついでにエルフの巫女は周期的にやや早く巫女の任についた上に、エルフの感性からいってまだ日が浅いので同族から若輩者扱いされている。


……真相として、島の民達は与り知らぬことだが、島神ことアルテラスにとっての島の巫覡本来の役割とは、彼らの眼を通して各島の民の暮らしぶりを眺める為の一種の監視兼連絡装置だったりする。




『族長の家系』


人亜大戦終結後、当時無人だったレヴォン諸島へ島流しにされた亜人連合の生き残り達の中で、アルテラスからの接触と同時に神器を授かった者の子孫の一族。つまりは初代巫覡の家系。


もともと、非常に過酷且つ劣悪な環境だったレヴォン諸島で流刑者らが暮らしていくにはアルテラスの支援が不可欠であり、それを賜われる存在となった初代巫覡はどこの島においても絶対的立場を確立した為、当然の流れとして各島で一番の権力者と相成った。


族長自体は基本的にその島の歴代巫覡の中で最も年長の者が任を得る。また、エルフとドワーフにいたっては初代巫覡だった者が未だ存命している。因みにハーメルーナ島の今の族長は初代巫覡の孫にあたる。




『導師の家系』


レヴォン諸島の集落地において、族長の家系の次に権力を有する一族たち。作中に登場した人狼の導師もこの家系の出。だいたい、どこの島にも四つから六つくらいいる。


主に族長の家系の者の補佐及び守護に加え、当代巫覡の配偶者を排出する役割を持つ。ただし、余程の例外を除いて同じ家の者が続けて巫覡と結婚することは禁じられている。


因みに各島の権力者の家系が軒並み、ソーサラーやシャーマンといった職業クラスについているのは、アルテラスからその体系の技術を伝えられたが為である。理由は後述とほぼ同義。




『四神器』


各島における初代巫覡となった者がアルテラスから与えられた遺物アーティファクト装備。どれも元はアイリスムーンで開発された武器である。


亜人連合の生き残り達が流刑に処された直後のレヴォン諸島は無人でこそあったものの、過去のワイルドサージが原因で発生した精霊獣が大量跋扈する危険地帯であり、そこを生き抜く為の武装として最初に授けたもの。

故に現代までずっと大切に扱われている島の秘宝であり、その代の巫覡のみが使用を許されている。


現代だと精霊獣は狩り尽くされているが、当時は通常の魔物と異なる特殊なモンスターを駆除する為、アルテラスから対策技能を得た導師たちが神器を身に着けた巫覡を助けつつ戦っていたとされる。




『人亜大戦』


現代より153年前に勃発し、6年間続いた世界的な大戦。人間至上主義国家と人間廃絶主義の亜人連合軍による大規模戦争。


当時のネアロペ大陸国家では人間至上主義の考えが主流で亜人族は差別を受け続けており、長きに渡る支配と弾圧から脱する為に各亜人族らが連合を組んだ上で戦争を仕掛けた。因みに、シャルゴーニュ公国やブレスベルク国辺りの亜人達が主な勢力。けして全ての亜人種族が賛同して手を組んだ訳ではない。例えると、ジ〇ンと他のコロニー群くらいの温度差。


そして内容的にも結果的にも、だいたい某一年戦争みたいな感じに落ち着いた。亜人連合軍は規模に反して人類側へかなりの損害を与えたものの最終的に敗北。その関係者郎党は様々な条約の取り決めが行われた上で、最終的に未開のレヴォン諸島へと追放された。全員纏めて死刑とかにならなかったのには、実は色々と理由があるのだがそれについては割愛。


ただし、この戦争が世界各国へ亜人に対する考え方を見直させる大きな要因になったのは確かである。




『海底神殿』


レヴォン諸島の縁海地下に存在する巨大遺跡。島神であるアルテラスが座すとされている神殿で、そのちょうど中心辺りに祭壇の間と呼ばれる祭儀場フロアがある。


神殿へは四つの島の何処からでも山中に設けた専用の侵入口から入ることが出来るが、いずれも同様に祠のセキュリティーが設けられている為、当代の巫覡によって解除してもらわなければ立ち入りは叶わない。


また内部は大型ダンジョン規模の広大かつ複雑な構造に加え、実質無限湧きする大量のエレメンタルスフィアが跋扈しており、道中についてもアルテラスからのナビを受けられる巫覡抜きでの移動は困難を極める。


そして作中でも明かされた通り、この場所は元々神殿などではなく超古代の巨大宗教組織、リムンドゥス教団の研究機関アイリスムーンが保有していた新人類計画ニューマンプロジェクト用の実験施設である。


特に施設の中央部は生体研究所兼生産プラント区域となっており、そこで人間と各種生物を遺伝子交配させて生み出したキメラ人間――後の亜人デミヒューマンのオリジナルを作り出すと同時に量産し、秘術師集団フェインドルフ製の輸送路、妖精道フェアリーロードを用いて各地域へと送り出していた。因みに別の区域には魔道具や兵器関連の工房や実験所などもあったりする。


本来はサングイネア島という土地そのものを施設化する形で建てられていたのだが、ある魔法実験の最中、事故により起こった超抜規模のワイルドサージによって島ごと別次元へと吹っ飛ばされた後、位相がずれた状態で再構築された。そのせいで現在は施設全体が海底地下にまるまる埋没した状態になってしまっている。



因みに何故、メレシュタリカがレフィリア一行へハーメルーナ島に向かうよう伝えたのかについてだが、これは彼らがメレシュタリカと交信出来た時点で、レヴォン諸島各地では島内地中に眠っていたメタビーストの活動再開が原因の地殻変動が発生し、それによってハーメルーナ島以外の神殿への侵入経路が崩落で塞がってしまっていた事が理由である。


全ての島が魔王軍の襲撃でダメージを受けていた現状もあり開通の目途も経たない為、事実としてハーメルーナ島からでしか、古の大陸へ渡れる海底神殿に向かえないのであった。




『サングイネア島』


前述の海底神殿ことアイリスムーンの実験施設があった巨大な島。旧文明時代において、今のネアロペ大陸と古の大陸――エルジア大陸のちょうど中間に存在したとされる。


超古代当時のどこの国の領土でもない、国家と同じだけの権力を有したリムンドゥス教団の所有地で、島そのものがまるまる施設へと改造されたような場所であった。島の表層にあったのは真っ当な研究機関だが、地下に設けられたのは実質的に悪の組織の実験所みたいなもの。むしろ表側はあくまで隠れ蓑で、裏の施設の方が本命である。


世界樹が育てられる規模の霊脈がある上、本島でしか発掘されない希少魔石のメタモライトや後述の事業に必要な素材が大量入手出来ることから、リムンドゥス教団がかなり強引な手段で土地の全所有権を手に入れたようである。


しかしその頃の人間達にとって重要ポイント化していた事が災いし、作中で戦ったメタビースト群が島内へと降下してきてしまう。ところが、本格的に活動しだす前にワイルドサージを齎す実験事故が発生し、島の大半が消滅後に海底地下へと埋没。地上へ残されたメタビースト群はそのまま休眠状態に入ってしまった。




『アイリスムーン』


超古代において唯一神メレシュタリカを崇拝する巨大宗教組織、リムンドゥス教団の研究機関の一つ。


特に生体実験を専門としており、現代のネアロペ大陸における亜人族デミヒューマンたちにとってはある意味で生みの親にあたる。非人道的、非倫理的、非道徳的な実験も少なからず行っている為、教団内でもけして印象は良くないものの、その成果は非常に有用なので黙認されている。


因みに作中で海底神殿こと元アイリスムーンの研究施設内にてルヴィス達が立ち入った、人間や各種動物が入れられたカプセルだらけの部屋は、実は遺伝子採取用素体及び複製用素体等を保管する為のサンプルルームである。


また、最初に見かけた球状カプセルは人工子宮槽で、遺伝子交配させた受精卵をその中に入れることにより、人間の場合だと通常、妊娠から出産まで十カ月程掛かるのをたった三日で嬰児を生み出すことが出来る。


更に作り出された嬰児は次にルヴィス達が侵入した、培養槽のような機器が並ぶフロアへと連れて行かれるがこれは人工生育槽といい、入れられた嬰児はたった一、二カ月程で大人の姿まで育つ。加えて、施設内には複製槽というのもあり、前述の人工生育槽で育てたサンプルを生体データを元に複製体を錬成する。要するにクローニングであり、この作成自体は半日と掛からない。


これらによって鋳型となるオリジナルと複製体の生産を繰り返し、鋳造した亜人を既存人類の労奴目的で各地へ搬出する新人類計画ニューマンプロジェクトを秘密裏に行っていた訳である。ついでにいうと、あくまで極秘だった為に別部署のコメットは認知していない。


ただし、上記の事業には各種魔導器の稼働用エネルギーや生体錬成に大量のマナが常時供給できなければならず、生育槽と複製槽の使用に特殊材料が必要なこともあって、それら全てが確保出来る絶好の場たるサングイネア島に巨大研究施設を設けている。そして更なるマナの供給量増加を求めて実験を行った結果、大規模な事故を起こしたことで施設ごと消失してしまう末路を辿った。




『アルテラス』


レヴォン諸島全体で島神として崇められている存在。しかし、その正体はアイリスムーンによって作り出された対メタビースト用ガーディアンである。


通常、ガーディアンとは事前指定された区域を守護する為の防衛機構だが、本機の場合は防衛範囲を自己指定することで能動的な活動を可能にしている特別仕様。決戦兵器というカテゴリーの為にコストを度外視したワンオフ機であり、とにかく徹底的に技術の粋を集めた多機能性及び戦闘能力を誇る。


まず一番の特徴として人間と同じような知能と思考、コミュニケーション能力を有し、自ら状況に応じた判断を下して目の前の事態に対処できる(勿論、人間側への反乱を防止する安全装置も搭載されている)。


そして構造的には半生命体といったところであり、生物と傀儡の二つの側面を備える。生物でありながら道具のように無機質で無理を利かせられ、傀儡でありながら有機的に融通が利かせられる。そんな両方の長所を併せ持った存在。


アイリスムーンの研究所内で兵器としての調整をしつつ、知性体としての情報学習も進めていたのだが、いざロールアウト間近といったところでワイルドサージにより研究施設そのものが別次元に消失。元の世界へ再構築された際のプロセスで生命体としての側面たる肉体を失ってしまう。ところが、防衛機構としての側面は生き残っており、意識だけが地縛霊のような形で研究施設内に残存し続けていた。


現在の状態だと、海底神殿と呼ばれるようになった遺跡内でしか直接的な活動は行えず、あとは元サングイネア島であるレヴォン諸島の範囲内限定で思念を飛ばしたり、特定の人物の視点から外の様子を見聞きする程度しか出来ない。ただし、神殿内に限れば巫覡の体に憑依することで物質的な干渉が可能となる。


本来の姿はオーソドックスな天使に近いデザインで、男にも女にも子供にも大人にも見える中性的で美しい容姿の人間に金属質な白銀の翼が生えた見た目をしていたようだ。また通常時の翼の枚数は二枚だが、戦闘形態に移行すると六枚に増える上に各翼が大型化した状態で展開される。加えて、状況に応じて幾らでも自在に肉体の形状を変化させられる。


攻撃機能として、金属質な翼からオリハルコン製の武器を何百何千と大量に生成し、射出してはそれぞれをフ〇ンネルの如く自律稼働させる。某〇の財宝みたいなもの。あと、単純にビームもいっぱい出せる。


ルヴィス達が祭壇の間で戦ったのは、あくまでアルテラスの精神体が半獣の巫女に乗り移ったものに過ぎないが、元々の完全な状態であれば最上位の真竜(作中で登場したオメガドラゴン等)に匹敵する戦闘能力を有し、仮に異世界の使徒が相手でも防衛戦くらいは実現できる。



余談だが、アルテラスという機体名称は厳密にはアル・テラスというのが正式であり、アイリスムーンが独自開発した兵器群、アルシリーズのうちの一つであることを示す。更にいうと、アルシリーズとは撃破に成功したメタビーストの残骸から得られた素材やテクノロジーを元に作られた特殊兵器の系統にあたる。もしかしたら、今後の作中に別の種類が登場するかもしれない……




《魔王軍新四天王》


ルヴィス達が訪れるより数カ月前にレヴォン諸島全ての島へ同時襲来しては、一時的ながら制圧を果たした魔王軍部隊の幹部たち。


四天王というだけあって四人のリーダーで構成され、それぞれが一人ずつ一つの島を担当し、全員が等しく各集落地を支配下に置いた。


そんな彼らは元より魔族の中でも特に力を持っていた者たちであったが、ゲドウィンに目を掛けられたことで彼の手により魔改造を受け、各々が強化前の魔王を凌ぐ戦闘能力を手に入れた。故に彼らは魔王軍に属してはいるが、魔王よりも自らに凄まじい力を与えてくれたゲドウィンの方に忠義や崇拝の念を抱いている。


ゲドウィンから直接力を授かっただけあってその驚異度は尋常でなく、神器という遺物アーティファクト装備を所持した各島の巫覡が全力で戦って尚、手も足も出なかった程。


とはいえ、その全員がルヴィス達より一ヶ月程前に島へ訪れた冒険者ディアンたった一人によって討伐され、残った魔王軍勢力も諸島範囲内から完全に撤退してしまっている。


因みに彼らを送り込んだゲドウィンは元々、多種多様な亜人達を抱えるレヴォン諸島を有用な資源や素材の宝庫と見て確保を望んだのだが、四天王らが敗れ去った後、これといって援軍の派遣どころか追加調査を行う事も無く放置してしまっている。もし仮にゲドウィンの興味が続いてしまっていた場合、ディアンが旅立った後のレヴォン諸島は想像を絶する地獄と化していただろう。


余談だが、魔王軍新四天王とは力を得て増長した彼らが勝手に名乗っているだけの名称。各自四属性に分かれているのも、前大戦時にいた魔王の側近たる四天王を元にしているからである。




『ハーメルーナ島に来た幹部』


水属性担当。マ〇ンドフレアのような、人型のタコかイカのような姿の魔族で黄衣の王の如くフード付きローブで体を覆っている。


全身から無数の触手が生えており、それを伸ばしては相手を捕らえて締め付ける。体表から毒液を分泌することによって接触した標的を麻痺させ動けなくしてしまう。更に眷属である海魔を大量召喚できる能力も持つ。


最大の特徴として体を完全に液化することが出来る為、物理攻撃が一切通用しない。某バ〇オライダーのようなチート。元の再生復元能力も凄まじいので、半獣の巫女からすると主武装である爪との相性が非常に悪い。


しかも性格が老獪且つ下劣であり、ハーメルーナ島を制圧後、捕縛した住民たちの前で半獣の巫女を辱めた上で処刑しようとした。しかしそれを行う前にレヴォン諸島へやってきたばかりのディアンによって倒されてしまった。


――のだが、敗れた四天王の中で唯一、怨念となった状態で辛うじて復活。最低限の活動が出来るだけの力を溜めた後、期を見て半獣の巫女の肉体を乗っ取り、復讐を遂げようとする。だが、その最中に出くわしたコメットの手によってあっさり払われてしまった。




『ノクターナル島に来た幹部』


土属性担当。ギガンテスのような単眼の巨人。ただし、体は岩石で構築されており、実際の本体は頭だけである。つまりは一頭身。


鈍重そうな図体に反して非常に機敏に動き回り、歯向かう者を蝿のように叩き潰す。殺した者をわざわざ原型を留めぬペースト状になるまで磨り潰して、その仲間に見せつける悪癖がある。また眼からは石化光線を放ち、石像にした者を弄ぶのも趣味。


下品で最低なセクハラ親父といった性格で、島内にいる女性住人を凌辱して愉しんでいた。男性は当然、問答無用で即殺していた。エルフの巫女もまた神器の投刃が通じなかったこともあり敗北した後、ペット同然に首輪を繋がれ飼われてしまっていた。


後にやって来たディアンが大して苦も無く倒しはしたが、そんな彼に助けられたエルフの巫女が内心で特別な感情を抱いてしまったのも無理からぬことである。




『ブリンスタン島に来た幹部』


火属性担当。上半身がドラゴニュート、下半身がラミアといった見た目の女魔族。頭には角、背中から翼が生え、尾が非常に長い。


口から吐く火炎のブレスがとにかく強力であり、竜種のそれと変わらぬ威力と射程範囲を誇る。他にも炎熱そのものを操る能力も持ち、その火力はドワーフの覡が持つ神器の力も通さない。しかし本人は専ら白兵戦を好み、真っ向から挑んでくる戦士を虫けらの弄ぶようにいたぶるのが趣味。


高慢なドSの女王様といった性格で、屈強な男が嬲っていて愉しいという意味で好き。ブリンスタン島を制圧後、住民のドワーフらに目の前で殺し合いを強要させるなどといった行いをしていた。


また実力者であるディアンに対し、我が物にならないかと声を掛けたが、相手にされず討ち倒されてしまう。




『ライトリード島に来た幹部』


風属性担当。ヒポグリフを人型にして立たせたような見た目の魔族。ド〇クエのジ〇ミラスに似ている。


触れた物質を瞬時に削り飛ばす大嵐を発生させる能力を持ち、戦士の接近も魔導師の魔法攻撃も一切寄せ付けない。自分は嵐を展開しながら移動するだけで進路上の全てを蹂躙、破壊し尽くしてしまうのでとてつもなく厄介。


甲高くて気持ち悪い鳴き声で嗤うのが特徴。他人を玩弄し、見下して嘲笑うことが何より大好きであり、気位とプライドの高い竜人族を一方的に打ち負かしては悦に浸っていた。竜人の覡の術さえ、この魔族の暴風を突破することは全く敵わなかった。


ところが、突如現れたディアンに自慢の能力をあっさり破られた上で、酷い屈辱を覚えながら退治される結果に終わる。


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