デリヘル気分で弟と。
え、夕輝さん?まさかアナタ、やっぱり本気でヤル気満々デスカ???
ユウの両肩をガッ、と掴んで引き剝がす兄。
「ユウ、もっと自分を大事にしろよ」
「いまさら?」
「いまさらって」
「お兄ちゃん全然愛してくれないじゃん!!」
そうなんですこの子、生まれた時からどーにもこーにもやたらスキンシップが激しくて激しくて。これでも昔はマメに真面目に弟のオムツを交換していた中学三年生の兄・陽一。産んだのはマミー、でも私が育てました。とドヤれるくらいには頑張った兄。初めて言った言葉は兄を指さして「にー」…嬉しくて泣きました兄。それはそれはもう可愛くて可愛くて高校大学ずーーっと面倒みてました兄。が、小学校に上がる頃、気付き始めた兄こと陽一。俺、ブラコンじゃね、しかも結構重度。
ハードランディングに弟離れ。
いやね、毎日お風呂でちゅっちゅーとかオカシイよ俺。可愛いからって流されんな。そこで兄・陽一は気付く。これは…性癖が歪むぞお互いに。兄弟で事案寸前だと。その日を境に【一人で風呂入れ】【一人で着替えろ】【俺就職すっから家出るから】の波状攻撃3コンボ。弟は…グレた。お兄ちゃん帰って来るまでご飯食べない宣言。で、3日絶食して母上から怒涛の鬼電。スマポガン無視の陽一に「今すぐウチの子を出せ掛け直させろでなきゃ本社カチ込むから」と会社へ電話。母上曰くお前中野だろ今すぐ下北へ来い何ならこの子を今から中野に送っから少しは面倒みろボケとブチ切れですよ。今考えたら育児放棄ちゃいますの?児相案件寸前ですわ。
実際、距離は取ってました。本当に…マズくて。告白?告白なんてヤツがしゃべり始めた時からズッとされてましたよ。にーすきー、にーあいあーい、うっ…思い出すと涙が。昔は素直でええ子だっただに、今じゃこんな…こんな…エッティーな男の子に、ぐすん
「悪い。もうお前の気持ちに応えられないわ」
「ボクのこと、キライ?」
ホント、ズルいよ…可愛いは正義。小悪魔の名はアザトス、貴様は今日からアザトスと名乗るがいい!!
「うん、キライ」
「嘘つき」
自分より身長の低い弟に抱きしめられる経験を持つ兄って、全国に何人いるんでしょうか。本当なら外に追い出すべきなんだろうけど、親目線も混じって決定的に致命的に突き放せない。それを逆手に甘えられているのは分かってる。分かってるけどさあ…
「だから触んなって」
「いいじゃん…減るもんじゃなし」
「減るんだよ!!!」
ふふっ、って笑っても許しません。てか油断も隙もねえですよこのガキ。
「なあ、お前デリヘルでバイトしてんの?」
「?…してないよー」
「いや、チラシとお店」
「AIで作りました!」
はああああ???AI怖い、何それ。
「え?何で?」
「それは…」
お兄ちゃん、エッチしたいかなーって。
と、可愛く言っても許しません。お母さーーーーんお宅の息子はメスガキみたいになってますよぉぉぉぉ。…俺も息子か、いと悲し。
「お兄ちゃん明日誕生日でしょ?オメデト」
「お?おう」
「だから、プレゼントだと思って」
お前かい!!!!もう帰れよ帰ってお願い。
「童貞、ボクで捨てて…欲しいな」




