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ロジスティクス・サーガ ――死せる神と、外道の正義――  作者: 都P
CHAPTER8 化神官たちのパラべラム
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93.命の盾と剣、

 調和の砦周辺にて。

 ヴァイスたち少数精鋭による城内の奇襲を成功させるべく、カオンとノルガードは大軍を率いて城の周囲を、陽動を兼ねて大胆に攻めていた。


 その勢いを止めるべく、彼女たちへ襲来したのは、大勢の火属性魔法の使い手を引き連れたアーツォニッカと、電車から変形した高さ十メートルのロボット【暴走鋼王 ガイオンライナーFINAL】に乗るガイオン。


 前者は、かつてのヘブンズレイドでカオンを負かしたブッチギリーストと同じく、術国イペファワエゼの四学級の一つ【烈火の学級】の長だったもの。


 後者は、かつてのヘブンズレイドで、ノルガードにミサイルを浴びせて消し炭にした機国イズセラの有力チームの一つ【チーム・トランス】リーダーの男。


 ヴァイスの復帰戦という舞台において、浅からぬ関連性がある敵が現れたことに、カオンとノルガードはほんのわずかに驚いた。


「はじめまして、アーツォニッカさん。かつては【烈火の学級長】という御大層な身分の方が、遥々ミレアでスベラゼルカの無能に飼われるとは……世の中世知辛いですわね」


「よぉガイオンさぁん、おひさ。前よりも随分背が縮んだねぇ」


 カオンとノルガードに現状を罵られ、アーツォニッカとガイオンは憤る。

 

「キヒヒ……そういうことじゃないかもしれませんよ? 化神官というこのゲーム最高峰の名誉を手に入れた方が、こんなに危険なアタシに頼らざるを得なくなったって言ったほうが、正しかったりしてね……?」


『わざわざ言うな! 仕方なかったんだ、コイツを前機と同サイズ(※三十メートル)にするには、国外追放になった俺じゃあ予算も人材も何もかも足りないんだ……って、ムカつくことを思い出させるんじゃねぇ! 貴様ら、全員俺の暴走にやられろ!』


 ガイオンは開戦の号令代わりに、目に入った者めがけて無差別にミサイル数十発を撃つ。


 アーツォニッカも続いて、仲間たちを一斉にけしかける。


 このヘブンズレイドでの苦境を彷彿させる二人の猛攻に、ミレア軍はトラウマを追憶せざるを得ず、自ずと恐れを抱き、反応が鈍る。


 だがしかし、ミレアの五指に入る実力者は違う。


「昔のこと思い出してムカついてるのは、僕の方だっての!」

 ノルガードは刀を手に空中で回転し、打たれたミサイル全てを、被弾前に両断する。


「あなたたちはほんと熱いですわね……【セイクリッド・ウォール】」

 カオンは長大なバリアを展開し、自軍を火魔法から守る。

 さらに、彼女のバリアは、【Dt-Do】の効果により、『防いだ攻撃を反射する』ため、火魔法はUターンして魔法の使用者にダメージを与えた。


「当たり前のことだが言っておく、僕は一度負けた相手に二度も負ける筋合は更々無いからねぇ!」


「今度こそ見せてあげましょう没落者の皆様……ミレアの正義と、【五造】の強大さを」


*


 防音の城内部。ヴァイス、オルディッツ、ゲイルリンドら精鋭部隊は、そこにいるスベラゼルカ軍と混戦を繰り広げていた。


「【ワイバーン・アロー】、五十連!」

 

 ロジスティクス・サーガ最強のスナイパーと名が知れているプレイヤー、ユーキナミト・ロゼリアは、彼用に築かれた鉄骨製の高台より、飛竜が迫るような勢いの矢を、五十本撃つ。


「ヴァイス様、ここは私が。【スラッシャー・ウェイブ】、五連!」


 オルディッツは水を帯びた斬撃を飛ばし、的確に矢五十本を相殺する。


「はっ、これを防いだか! 【射手星の竜眼】で、お前とゲイルリンドとヴァイスがハリネズミになるように計算したのにな!」


「私はその上から【Dt-Do】で得た効果を用い、あなたの行動を察知させていただきました。このくらい朝飯前です。さらに……ゲイルリンド、右斜前です」


 オルディッツは【Dt-Do】により、『周囲のプレイヤーの情報・状況・行動を調べる』ことが出来る。

 だから自分の傍で戦うゲイルリンドの右斜前に、スベラゼルカ四天王の一人、ルネック・ウィーゴーが突撃するのも予測できる。


「承知! 【穿導の拳】!」


 ゲイルリンドは、飛びかかるルネックに竜巻を帯びた拳を返してやる。

 ゲイルリンドは【Dt-Do】で己の身体より膨大な風属性エネルギーを放出し、打撃力や素早さを強化できるのだ。


 しかし、ルネックは、一時は音国エホシャドチグパの化神官に迫った男――拳が迫るや否、即、両手のハンマーを交差させて防御。この衝撃であえて後ろに飛び、間合いを取る。


「逃さん。【砲導の拳】、二連!」


 ゲイルリンドは両拳より竜巻を発射し追撃する。


「ちいっ……しつこい!」

 ルネックは近くにいた仲間二人を突き飛ばし、竜巻に当てつけ威力を抑え、

「【デンジャー・キャンセリング】!」

 ハンマー二本を手前でカチ合わせ、音波の盾を作り、防ぐ。


「【アタック・コール5】、【ディフェンス・コール5】。皆様、ゲイルリンドの援護をお願いします」


「「「了解っ!!!」」」

 ヴァイスは仲間にバフを与え、ルネックを包囲させる。


「とことん鬱陶しい連中だ……せいぜい俺の踏み台になれ! 【リヴァーバレーション・インパルス】!」


 ルネックは回転し、自分を囲む敵全てに、ビビッドブルーのオーラを放つハンマー二つを叩きつけ、ゲイルリンドへかっ飛ばす。


 攻撃した相手をその場で叩き潰さず、わざわざこちらに飛ばす無駄な行為に、ゲイルリンドは警戒し、防御体勢を取る。


 この警戒は正解だった。ルネックに殴られ飛ばされた者たちより放出された衝撃波の被害を最小限にできたのだから。


 エホシャドチグパの【騎士】が覚えるスキル【リヴァーバレーション・インパルス】――相手を強烈に攻撃し、直撃した相手に、好きなタイミングで衝撃波を引き起こす技だ。


「お前も脳髄から震わせてやるッ! 【RB(リヴァーバレーション)・インパルス】!」

 衝撃波で多少怯んだゲイルリンドに、ルネックは青オーラ付きのハンマーを打ち込む。

 即座に二度目の衝撃を与え、ゲイルリンドのHPを三割程削りつつ、彼をふっとばした。


「もっと食らえやぁ! 行けっ、【RB・インパルス】ッ!」


 さらにルネックは、近くにいた味方をゲイルリンドへ殴り飛ばす。ゲイルリンドは受け身を取り、【砲導の拳】で敵を迎撃し、追加の衝撃波を回避する。


「【ワイバーン・アロー】、五十連!」

 間髪を入れず、ユーキナミトがゲイルリンドに矢を撃つ。


「抜け目ないですね……【スラッシャー・ウェイブ】五連!」

 この急襲を察知したオルディッツは、矢を全て斬撃波で相殺し、ゲイルリンドの危機を防ぐ。


「【ライフ・コール5】!」

 オルディッツとゲイルリンドら味方を回復させた後、ヴァイスはルネックとユーキナミトを一瞥し、一言。


「攻撃が苛烈故に、【命神の恩寵】を積んで私自ら突撃する事も不可能……かつての地位へと舞い戻ろうとする者達の根気、簡単には絶やさせてくれませんか。残念です」


*


 防音の城、外部にて。

 カオンはアーツォニッカと、ノルガードはガイオンと、かつての因縁の戦いを続けていた。


「【サラマンドラ・ファイン】ッ!」

 アーツォニッカは全身に炎を纏わせ、後方への火炎放射しつつ、前方の空気抵抗を火力で無力化して、瞬間移動の如くカオンに急接近。

 そこで逆手持ちした曲剣を、カオンの首筋めがけ振りかざす。


「【セイクリッド・ガード】」


 カオンはすんでのところで、アーツォニッカの間にバリアを展開し、彼女の剣を防ぐ。

 すぐさまバリアを蹴って跳び、カオンはアーツォニッカとの間合いを空け直した。


 アーツォニッカは、片手を頬に当て、カオンに向いているようで、実際はどこに焦点があるのかわからないような目をしつつ、笑って言った。

「おやおや、ミレアはどうやら逃げ足の早い方が出世しやすいのですか? それはいいかも、アタシ、そういう弱腰の人により自分が弱いことを教えるのだーすきだからさぁ」


 この言葉とその不快な態度からして、彼女の趣向をカオンは十二分に知った。


 アーツォニッカは術国でまだ【烈火の学級長】を務めていた頃――すなわち、術国の一大事件である『デザートストーム事件』の頃、【大地の学級】と【暴風の学級】の対立を煽り、その学園都市の混乱を過剰に激化させていた。

 そのくらい彼女は、『人の争い』を好む、嗜虐的な思考の持ち主なのである。


「ふん、勝手に吠えるがいいですわ」

 と、アーツォニッカに余計なことをダラダラ言わせないためにも、こう言い返しつつ、カオンは思う。

(あの人の【サラマンドラ・ファイン】は厄介ですわね。あんな急に近づかれては心とバリアの準備がしづらいんですもの。こないだの不良のパンチもそうですが、【烈火の学級】とやらはバリアを蛇蝎のように嫌っているのかしら)


 一方その頃。

 ノルガードもノルガードで苦戦を強いられていた。


「うらっ、うらっ、うらぁっ!」

 【ガイオンライナーFINAL】の胸部へ跳躍し、【Dt-Do】を塗った刀で何度も斬りかかるノルガード。

 しかし、せいぜい斬り傷をつける程度が限界であり、やむを得ず彼は着陸する。


 ノルガードの【Dt-Do】は、武器に『これで攻撃した時、相手の防御力を計算せずダメージを与える』効果を付与できる。

 だが、ここでいう相手とは、プレイヤー・モンスター等の『生物』であるため、機械であるガイオンライナー相手では、普通の刀になってしまうのだ。


『前回同様、この拳でぶっ潰してくれるッ!』


 ガイオンライナーの鋼鉄の拳が、ノルガードに迫る。二番煎じになってたまるかと、ジョブ【暗殺者】の俊敏さで回避。呼吸を整える為、一旦間合いを置く。


「さぁ、惨めに戦ってみてくださいなミレアの淑女様! それとも呆気なく消えてくれますか!? そのどちらかが、アタシの好みですので!」

『恐れ、慄き、散れ、ミレア軍! そして這い上がらせろ、【チーム・トランス】の権力とガイオンの威光を!』


 ヴァイスの復帰戦にも関わらず、今のところその勝利に貢献できるビジョンが見えない――カオンは自分自身に苛立ち、眉をひそめた。


 その様子を見て、ノルガードはカオンを気遣い、話を持ちかける。

「どうするカオン? 相手を交換しようか? そうすりゃ僕たちの戦法が効きやすくなると思うからさ……」


「……自分の非行を省みず、他人の弱みにつけ入り私欲を満たす……このような輩に事実上の敵前逃亡するなんて、私は断じて許せませんわ」


「やっぱそう言うと思った。僕もあの調子と電車に乗った奴は、絶対ぶっ飛ばさないと気がすまないし、『アレ』を試したいしねぇ……」


「どことなく後付感がしますが、追求しないでおきますわ……では、第二の被害が出る前に……」


「……今度こそ雁首並べて覚悟しやがれ負け犬共! ノルガードとカオンが全員撫で切りにしてやらぁ!」

 と、ノルガードは啖呵を切るや否、これまで装備していた刀を納刀。

 そして彼は、これまで上着で隠して背負っていた、悍ましく翠に煌めく刀を抜刀する。


「ヴァイス不在の暇な時期に、ミレアの腕利きの鍛冶を選りすぐり、そいつに大枚はたいて作らせた業物『翠玉剣乗角(すいぎょくけんのるかど)』……刀マニアの僕が極限まで厳選したこの一品、たあんと味わえッ!」


 一応、ノルガードは素早い手付きで、乗角に【Dt-Do】をかけ、再びガイオンライナーの胸部に斬りかかる。

 あたかも果物を斬ったように、当部分の装甲がパックリ裂ける。


「!? 馬鹿な、再設計の時、俺が是が非でも妥協しなかったガイオンライナーFINALの硬い装甲が……こうもあっさり!?」


「コイツは『これまでの僕では無理だった物でも斬れるように』作らせたからねぇ!

 僕の故郷ヨヤアサに伝わる、万物全てを一刀の元に臥せたという剣聖、『翠玉剣王耀(すいぎょくけん・おうよう)』の名前を借りたのも、決意の証だぁ……普段不真面目な僕だって、殺るときゃ殺るんだよ! さぁ、もっと驚いて貰うぞ、ガイオン!」


 再び一方その頃。

 カオンは、アーツォニッカの【サラマンドラ・ファイン】の高速移動から逃げ回っていた。

 それと同時にカオンは、自分の手勢を集め、対抗する術を整えていた。


(あの方、どうやら自分だけでは無理と怖気づいて、仲間に頼り始めたようで……大歓迎だよそういうのも! アタシはなるべく大人数を同時に苦しめたいんですもの!?)


 アーツォニッカは狙いをカオンから、彼女が集める配下に定め、

「【サラマンドラ・ファイン】!」

 火を纏いながら、瞬く間に彼らとの距離を詰める。


 そこでカオンは唱えた。

「【セイクリッド・フォート】!」


 するとアーツォニッカと、カオンたち数十人のプレイヤーは、辺の長さが五十メートルの、砦と見紛う程の巨大な立方体のバリアの中に入った。


「なるほど、あなたたち以外と戦う以外の余計な動きはさせない……ということですか」


「まぁ、そういうことですわ」


「じゃあお望み通り相手をして差し上げましょう……そして、一人ひとり、大切に大切に絶望させてあげましょう!」

 アーツォニッカは手始めに、一番近くにいたミレア・プレイヤーに【サラマンドラ・ファイン】で急接近する。


「今です、攻撃始め!」

 刹那、カオンは自軍に命令し、その味方もろとも倒す覚悟で、アーツォニッカへ一斉に矢玉や魔法を放った。


「へぇ、素敵ですね。そうやって大切な仲間を犠牲にするなんて! 【サラマンドラ・ファイン】!」

 しかしアーツォニッカは咄嗟に、無作為に選んだ別プレイヤーの手前に再移動した。


「攻撃ですわ!」

 するとカオンの手勢は素早く攻撃方向を変え、各々の攻撃を発射する。

 今手前にいるプレイヤーも、一切ひるまず弓を引き絞っていた。


「ははぁ、いいですねぇ! その刺し違える覚悟! ですがざぁん念!? 今回は空振りにさせてあげましょう! 【サラマンドラ・ファイン】!」

 アーツォニッカはバリアに封じ込められて三度目の高速移動を発揮し、また無作為に選んだプレイヤーの元へ近づく。


 その最中、彼女は三方向から攻撃を受けて、前のめりにずっこけた。


「……え!?」


「……あなた、いくらなんでも遊びすぎですわよ。この私のバリアの中で」


 念のため、繰り返す。

 カオンは【Dt-Do】の効果により、自分が展開するバリアに『攻撃を反射する』効果を付与できる。

 カオンらミレア・プレイヤーと、アーツォニッカを囲っている、巨大な立方体バリアも、当然この効果が付与されている。天井、壁、床にあたる部分も何もかも。

 

 このバリアに攻撃が当たればどうなるか? バリアの耐久力が持つ限り、誰かプレイヤーに当たるまで、延々と跳ね返り続けるのだ。

 そして今、この空間には、カオンたちが決死の思いでばら撒いた攻撃の反射が、スーパーボールのように縦横無尽に跳ね返っていた。


 カオンは自軍を守るため、【セイクリッド・フィールド】で四、五人ずつ半球形のバリアへ避難させながら、アーツォニッカへ言った。


「別に何も言わなくてもいいと思いますが、それじゃあ味気ない感じもするので、一応言わせていただきますわ。

 恐らくあなたを打ち負かしたであろうブッチギリーストというお方のほうが、うんと手応えがありましたわよ?」


「ブッチギリースト……そ、その名前は言わない約束ですよねぇ!? アタシの遊び場を奪ったあの時代錯誤の熱血漢の名前は!」


 カオンの一言に逆上したアーツォニッカは、ようやく本日初めて、本気で相手を殺すことを決めた。


「【サラマンドラ・ファイン】!」

 彼女は曲剣を力いっぱい握りしめながら、カオンの正面に急接近し、


「【セイクリッド・ガード】」

 そうすると思いましたわ。と言わんばかりに笑うカオンの手前に貼られたバリアを本気で斬りつけ、その反射ダメージを食らう。

 直後、バリアの中を跳ね返っていた矢弾が、奇しくもアーツォニッカ一点に集結し、彼女は塵となって消えるのだった。 


 時同じく、ガイオンは煙たい操縦席で、焦燥していた。

 ノルガードが何百回もガイオンライナーを斬ったことにより、それが良くて機能停止、悪くて大爆発寸前になってしまったのだ。


『く、くっそぉぉぉッッッ! 何でもいいから動けェェェ!』


 ガイオンは押せるだけボタンを押す、傾けるだけレバーを倒す、だが、もうガイオンライナーは満足に動作しない。

『こ、この卑怯者! 俺はてっきり、お前は腕を磨いて来たと思ったのに、よりによって物に頼るなんて……!』


「じゃあお前は何に乗ってるんだよ、ガイオン! ……ったく、お前の言う暴走ってのは、世迷い言をのたまうことなのかよ……あー、恥ずかしいったらありゃしない。一度こんな奴に負けたなんてなぁ!」


『ち、違う!? 俺の暴走とは……お、なんか動いたぞ! み、見ておけ! こ、これだ!』

 ガイオンの無茶苦茶な操作により、不幸にもガイオンライナーは、参戦時とほぼ同様にしゃかりきに動き始めた。

 ただし、絶対に機械が鳴らしてはいけない重たい音を奏でつつ、部品を撒き散らしながら、同じところを何周もするという形で。


『ぐあああ! 暴走しやがったコイツ! クソォッ! もう制御が……』 


「それを望んでたんじゃねえのかよ……」

 と、ノルガードはツッコんでから、新たな得物をしかと構えて、


「ではこれより、僕とお前のケジメとして、このガラクタ、華々しく……」

 ガイオンライナーに剣先を合わせ、その動きを見切ってから、疾風の如くそれに迫り、

「処分してやるよぉッ!」

 復讐の斬撃を繰り出し、それを三枚おろしの如く切断した。


 直後、ガイオンライナーは、操縦者もろとも爆炎とともに消えていった。


【完】

ロジスティクス・サーガ・データベース


■キャラクター紹介

【アーツォニッカ】

 分類:プレイヤー

 所属:術国イペファワエゼ

 レベル:67

 ジョブ:【暗殺者】


 かつて、イペファワエゼの【烈火の学級長】だった女性。勝手にスベラゼルカ四天王にされたプレイヤーの一人。

 人が争い合うのを見るのが好きで、それに火に油を注いで過激化させたがるサディスティックな危険人物。

 術国の学園を騒がせたデザートストーム事件の規模を拡大させた悪行によって、義憤にかられたブッチギリーストに敗れ、現在は籍こそそのままだが、術国にはほぼいられない状態になっている。


 イペファワエゼの【暗殺者】は短剣などの素早いモーションで振れる武器と、出の早い魔法を駆使して忍者のように戦う。

 独自開発した火魔法【サラマンドラ・ファイン】で戦場を高速移動しながら、自分の思うがままに戦場を荒らし回してくる。


 今回、加筆修正(リマスター)前はブッチギリーストが登場していました。

 ですがなんとなーく、彼をかませにしたくなかったのと、今後の展開のために、新たに彼女を作りました。

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