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ロジスティクス・サーガ ――死せる神と、外道の正義――  作者: 都P
CHAPTER7 陰謀魔法学園 イペファワエゼ
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74.驕傲流水

 流水の学級が学校に無許可で極秘の研究を行った――この一報は、瞬く間に各所に伝わった。

 事件はまだ発覚したばかりであるため、その詳細な内容は伝わらなかったが、『国内の一大勢力が怪しげな陰謀を働いた』という大まかな事実だけは、一気に流布していた。


「あ、あれ流水の学級生じゃね?」

「あのゲスいカイナフィのとこの奴? あはは、ウケるー」

「石投げちゃわない? どーせ何も言えないっしょ? 流水の学級は意気地なしばっかだから!」


 それによって、流水の学級の風評が悪くなったのは言うまでもない。


「痛い、痛い、やめて、やめてください!」


 その状況の一端――他学級による、流水の学級生へのいじめの場面を、ネロアとレイザックは宿の一室の窓から、歯がゆく思いながら見ていた。


「『四学級は常に対立している』……この話を知っていても、ひどいですね、ネロアさん」


「僕たちが言えた義理ではないですが……」


 ここで二人がいる部屋の出入口から、コンコンと、ノックの音がする。


「何者だ?」


 ネロアがドアを開けると、その向こうには、カゴを提げ、微笑むヒドゥニルンがいた。


「俺様、ヒドゥニルンでーす。今回はネロア君に話をしに来ましたー」


「そうか、されば歓迎する」


 ネロアに迎えられたヒドゥニルンは、ソファに座るや否、カゴの中身――それなりの値段がしそうなお菓子を、テーブルに広げた。


「超絶あざます、あの理屈張り張りイキリ水太郎の秘密暴いてくれて!

 これでイペファワエゼ国民のヘイトはオレ様の学級じゃなくて、流水に向くし、これからはガサ入れが始まってトパライザ禁書がそっちで見つかるからよ!」


 こう満面の笑みでネロアに感謝するヒドゥニルンに対して、レイザックはドン引きして、

「き、気持ちはわからなくもないですが……あまり喜びすぎない方がいいかと……」


 一方、ネロアは冷静沈着に、ヒドゥニルンに告げる。

「前者はともかく、後者の運命は未だ尚不鮮明である」


「ネロア君、何故げに? 下水道で公にできない研究をしてたんでしょ? なら禁書があるのもわりとあるでしょ?」


 ネロアは先程の発言の詳細な解説をする。

「僕(やつがれ)が秘密の研究室に訪れた際、其処は獄炎で溺れていた。極僅かな過去に襲来せし【烈火の副学級長】ブリッツ殿がそれを撒き散らしたのだろう。

 僕は考察する。たとえ秘密なれど研究室は研究室、実験の最中に不運が降り落ちても構わないよう、何らかの対抗策は成されているはずだ。故に其処の獄炎は、それを超越した行為――恐らくば、『魔法』で齎された。

 だが其処に禁書が存在するのならば、魔法はたちまち吸収されるのが理……即ち、それと相反する運命と成ったのは、其処に禁書が無かった託宣である」


「質問。あの展示台と同様の素材に入れたりして、隠してた説は無いの?」


「補足、追随せん。僕も幾分か探したが、見当たらなかった。さらに言えば、もし存在するのなら、この際は、ブリッツ殿が回収するのが最善だろう。だが彼女もそれは持ってなかった。その証拠は……レイザック」


「はい、その研究室に行く前に、俺、ブリッツさんと戦ったんです。して、その時、ブリッツさんはを車体を包み込むぐらいの電気発してましたんで……多分トパライザ文書持ってたらそれできなかったと思います」


「これらの現実より、絶対たる真実は三つ。一、研究室に禁書は不在。二、流水の学級が禁書の簒奪者かは未だ不明。三、下水道捜索による成果は微小。以上だ」


「はーん、要するに、まだトパライザ禁書が見つからないって感じか。ま、とにかくカイナフィにヘイトが向いただけ、もう最強にサンキューです! あ、今更だけど、このお菓子は感謝の気持ちね、好きに食べていいから」


「どういたしまして。未来は更なる感謝を呼べるよう、調査に奮起していく……その為にも、今宵、僕はヒドゥニルンに願望したい事がある」


「いいよー、今日は気分がいいから、出来る限りの事は答えるよー。で、何?」


「事件当日の時間割か近似の物が欲しい。今一度、始祖に還り、事件の素性を観測したい」


「おけーい。けど、ワンチャンこれ、どっかの水の人みたいに、コンプラ違反になるかもしれないから、とりま時間かかることは今言っとくよ」


「承知」


 一通り話を終えたヒドゥニルンは、諸所の予定を片付けに行くと言って、ネロアの部屋から出ていく。


 直後、ネロアは窓の外を見る。それなりに時間が経った故に、先程のいじめられていた流水の学級生は、いじめっ子共々いなくなっている。


 それを確認して、ネロアは一言。

「ひとまず、落ち着きましたね。やはり僕(ぼく)が言えた義理ではありませんが」


「……さっきの人は、俺達が下水道を探さなければ、ああいう目に会ってなかったかも知れない人ですからね……何か、報復とか来たりする予感がします。ほら、カイナフィさんって絶対ねちっこいタイプの人ですから……」


「あまり考えたくないですね……僕が言えた義理ではありませんが」


「そのフレーズ好きですね、ネロアさん」


 と、ここで再びノックの音がする。ネロアはすぐ、ドアを開けて対応する。噂をすれば影がさす――その言葉を脳裏にし、片手は剣の柄に添えている。


「何者だ」


「こちらをお受け取りください」

 ドアの向こうにいた、青がメインの装備を着た男は、それ以外のことは言わず、ただネロアに手紙を渡して、この場を去った。


 あまりにも最低限過ぎる対応に一瞬唖然とした後、ネロアはすぐに手紙を開ける。


「『門外不出』……その後は時間と何かの座標が書かれているだけです。要は『ここに来い』という指示なのでしょうが、情報が不足しすぎていて、非常に怪しいですね」


「あの届け人が青い装備を身につけていたので、恐らくは流水の……いや、ただの偽装の可能性もありますか。

 どうしましょう、ネロアさん? 誰かに届けますか?」


「それはしない方がいいでしょう。ただのイタズラかもしれませんし、あちらは禁書の件と、研究室の件で非常に忙しいでしょうから……」


「なら、どうするんですかネロアさん……?」


「僕に考えがあります」


*


 その日の夜、啓都内にいくつかある体育館の一つに、ネロアとレイザックは訪れる。

 ここが先程、差出人不明の手紙に書かれていた座標の位置であり、この時間が、手紙で指定した時間なのだ。


「ネロアさん、本当に時間と場所あってますか?」


「はい。合ってます……このきな臭さも、予想通りです」


 二人が訪れた体育館は、灯りこそ点いているが、音は一切なく、ただならぬ雰囲気をかもし出していた。


 されど二人はそこに入る。

 ――この時に、自分に何らかの策を仕掛けてきたというのなら、その張本人はただならぬ覚悟と、並ならぬ事情、そして禁書の事件に通ずる糸口を持っている。


 それを確かめるべく、二人は、慎重に出入口をくぐる。


 そして、その先にいた者は……

「時間は……ジャストでライトですね。よくぞ、お忙しい中お越しになりましてぇ」


 渦中にある【流水の学級長】、カイナフィ・ウンディーネである。

 彼は学級生に見守られながら、体育館の中央に堂々立ち、その威厳を放っている。


 ネロアは問う。

「天道照らす刻に送りし文は『果し状』、今宵の此処の形相は『決闘場』……それが真理であるな、カイナフィ殿?」


 カイナフィは大袈裟気味にネロアに拍手を送る。

「トゥルーでライトです。そう、この場はネロア様と僕、カイナフィが戦うために用意した物でございます!」


 レイザックは尋ねた。

「カイナフィさん……こんな時期によくもこんな大胆なことをできますね?」


 この問いにカイナフィは鼻で笑って、

「元々この時間は、この体育館で流水の学級が実技練習を行うために借りていますので、『今回は』何の違法性もありませんよ?」


 ネロアは口調を少々強くして、

「我々が訊きたいのはそれではない、俊英の格で道化を気取るな! 貴方は何を望み、僕との戦いに臨まんとするのか……今度こそ答えよ!」


 カイナフィは目をつむりネロアを視界から追い出し、ニンマリとする……刹那、カイナフィは閉じた目をカッと見開き、歯を出し、これまでの知的なイメージを放り投げるような、怒りに満ちた表情をして、

「僕がここにいるのと、僕が俊英ってわかってるのなら、それくらい自分で考えてくれませんかぁんねぇぇぇ!?

 こちとら貴方の、行き当たりバッタリで、無駄な仲間の罪晴らしのせいで、前々からずっとズタズタだった看板を、ベリーかつスーパーにズタズタにされてるんですよぉ!?

 名誉挽回と汚名返上! それらを同時にこなす手段はただ一ぉつ! ネロア・ルォーナピアナを僕の剣の元に伏せるのみぃ!

 ぜぇ、ぜぇ……僕としたことが、結局全部説明してしまった……とにかく、理解しましたかぁ、ネロア様!」


「……応」


 カイナフィの気迫を食らい、ネロアは無意識に背後――出入口がある方向を見る。と、そこには既に、カイナフィの精鋭が構えており、是が非でも彼と戦わなければいけないようにしていた。


「では、回答をお願いします……まぁ、選択肢は『イエス』か『デス』のみですけどね?」


 このカイナフィからの問いは、事実、ここに来る時点で決めたも同然……故にネロアはレイザックとアイコンタクトを取った上で、

「相解った。貴様が描く正道を歩もう」

 剣を抜き、数歩歩み、カイナフィと間隔を詰める。


「スマートでクレバーです。皆様、レイザック様を観覧席へ、礼節を持ってお連れしなさい、この決闘が正々堂々であるように」

 

 精鋭が、レイザックを観覧席に案内し終えたのをしかと目視した後、カイナフィも剣を抜く。そして、刃先を下に向け、静水の如く佇む。


「さあ、いらっしゃいませ、ネロア様」

 と、優しくネロアを誘うカイナフィ。しかし当人は、剣を構えたまま、動かない。


(剣先を地面に向ける……本来なら咄嗟に行動を起こすには、不向きな構えです。が、それをカイナフィさんは、この場でも、先日のヒドゥニルンさんの時も、自信満々に行っている。ならば、ここは迂闊に攻めるのは危険でしょうから……)


「【モンスターコール:スケルトン4】!」


 ネロアは、小手調べとして、自分を中心に鶴翼の陣を描くように、王たる威厳を持つ【オーバーロードスケルトン】を十体召喚。そしてすぐ、それらに弓を引かせる。


 カイナフィは右手のひらをネロアたちに見せて、

「【レイン・アローズ】」

 ネロアたちの頭上に雲を作り、そこから水の矢の雨を降らせる。

 ネロアは剣を振り回しダメージを最小限に抑えたが、スケルトンたちは防御が間に合わず、倒された。


(【オーバーロードスケルトン】がこうも容易く……【流水の学級長】たるもの、水魔法は人一倍極めているのですね。

 そして、剣を持ち、この距離――おおよそ六メートルでしょうか――で、この威力の魔法を撃つのなら……恐らくカイナフィさんの職業は【魔剣士】でしょうか)


 カイナフィは右手で指鉄砲を作り、人差し指をネロアに向け、

「【ウォーター・バレット】、六連」

 そこから水の弾丸を六発放つ。


(剣を持ちながら、この距離に届く魔法を放つ。やはりカイナフィさんは【魔剣士】でしょう)

 と、ネロアは確信しながら、水の弾丸全てを斬る。


(ともなれば、私がいる場所は、【魔剣士】が得意とする間合いになります。なら、未だにあの構えが何か気になりますが、ここで振り回されるよりは……!)


 ネロアは最大限の警戒をし、己が得意とする距離を押し付けるために、カイナフィに接近する。


「ハハハ! おいでませ僕の教場へ……【ウンディーネ・スペリオル】!」

 カイナフィは剣を地面に刺す。と、そこから青色のミストが噴出・拡散する。


「!? 何たる奇怪な……だが、僕の気概は怒涛の如く留まりを知らない! 【禍根の楔】ッ!」


 ネロアは勢いよく、闇属性を帯びるワイヤー付き剣を、カイナフィに投擲する。

 カイナフィは片足を軸にクルりと優雅に回り、それを紙一重で避ける。


「【万死の薙】ッ!」

 間髪を入れずネロアは、闇を纏うワイヤー付き剣を振り回し、カイナフィの側面を狙う。


 しかし、カイナフィはネロアがスキルを詠唱した直後にジャンプし、振り回された剣を避ける。


「【マリンブルー・ビーム】」


 ネロアが次の行動を取る前に、カイナフィは水属性のビームを射出。ネロアの右肩に命中し、彼女のHPを二割削る。


「流石は流水の学級長。良い攻撃だ。されば僕は、死神の右腕としての権能を、魅せてやろう……【モンスターコール:スケルトン4】!」


 ネロアは自分の周囲に、【オーバーロードスケルトン】十体を、カイナフィの背後に召喚し、即、剣に禍々しいオーラを纏わせ……

「【死神の凶……」

「僕はその手には乗りませんよ。【レイン・アローズ】」

 ……【死神の凶器】を発動するより遥か前に、カイナフィは水の矢の雨を降らせ、スケルトンを全滅させる。


 このカイナフィの的確な行動に、ネロアは驚く。

「奇異、稀有……! まるで僕の攻撃が、全て予知され……」


 さらに観覧席のレイザックも、カイナフィに圧倒されていた。

「全化神官の中で一番トリッキーな立ち回りをするであろう、ネロアさんの攻撃を、全て読み切るなんて……」


「キャー! 流石カイナフィ様ー!」

「よそ者なんかこのまま押し流してください!」

「ネロアを倒せ! そうしてイペファワエゼ史上最大の偉業を成してください!」


「【スラッシャー・ウェイブ】」

 カイナフィは追撃として、剣を振るい、水の衝撃波を放つ。


「【万死の薙】ッ!」


 ネロアはギリギリの所で、闇を纏わせた剣で衝撃波を相殺し、何かを悟り、ワイヤー移動でカイナフィから距離――おおよそ六メートル――を離し、ミストの中から逃れる。


 カイナフィは再び、剣先を下に向ける基本の構えに戻り、そしてネロアに聞く。


「あれ、どうしたのですか? 気概は怒涛の如し発言は撤回になりましたか?」


「否……それはそれとして、カイナフィ殿、霧中より予知して居るな」


「……あらら、もう気づきましたか。実にスマートでクレバーです」


 カイナフィが水属性を極めた先に得た魔法――【ウンディーネ・スペリオル】は、発動地点を中心に半径五メートルの範囲でミストを展開する。そのミスト範囲内では、使用者が、そこで何が起こるかを、『誰が何のスキルを使うか』というようなの形で予測できるという物。

 これにより、カイナフィはミスト内にいるネロアが何の行動を起こすかを予測し、完璧な対策を行えるのだ。


 少々遅れて、ネロアの言葉の意味を知ったレイザックは、観客席でつぶやいた。

「なるほど……あの霧に入ると、行動が読まれるのか……あれ? この能力、どこかで見たような……?」


「……ですが、残念ながら、それを学習した所で、貴方に出来ることはありませんよ。【ウォーター・バレット】、六連」


 たとえミストを出たとしても、今度は強力な魔法が飛ぶ。近づけば予測能力で好き放題攻撃される。更にはネロアの得意技である【死神の凶器】を完封する。

 手のひらで踊らされる――この一文が、ネロアの脳裏に浮かんだ。


「だからどうした」


 だがしかし、勇気と胆力の塊にして、トードイスムカの化神官であるネロアは、この程度の脅威では絶望はしない。弾丸六発全てを、容易く斬り捨てる。


「貴方は名誉の為、栄光の為に戦っている。僕は自国の為、友の為に戦っている。双方に軽重は無い――ただ言えるのは『双方棄却できぬ願望がある』……即ち、貴方も退けぬ様に、僕も退けないのだ! 例え貴方の手のひらで舞う事が既知なれど! 故に、我が気概、罵る事は大罪と同義だ!」


「そうですか……じゃあ僕こそ退くわけにはいきませんねぇ! 【マリンブルー・ビーム】!」


 ネロアは飛んできたビームを、お得意のローリングで回避し、躊躇なく、自らミストの中に入る。


「自ら僕の術に溺れに来ましたか……バッドでクレイジーですね! このミストの中では、貴方の技は全て筒抜けというのに!」


(カイナフィさんの言う通り、僕が何をするかは読まれている。【死神の凶器】も対策出来ている……でしたら、僕はカイナフィ様の思考を超える事をするのみ!)


「【禍根の楔】ッ!」


 ネロアは斜め右上へ向けて、剣を遥々遠くに投げつける。無論、言うまでもなくカイナフィは、そこには居ない。


(僕の【ウンディーネ・スペリオル】は、誰が何をするかはわかりますが、その狙いは誰か等の、細かいことはわかりません。だからそれは僕自身の頭で考えなければなりませんが……これは予想外過ぎますねぇ。

 果たして彼女は次に何をするか……【モンスターコール:スケルトン4】ですか)


「【モンスターコール:スケルトン4】ッ!」


 ネロアは【オーバーロードスケルトン】を十体召喚する。しかし、その隊列は……ネロアの背後に直列するという、傍から見れば有用性ゼロの物だ。


 これらの行動を、カイナフィは長考する。

(何でしょうか、この無駄が過ぎる隊列は……さては自分を盾にして、【死神の凶器】となるスケルトンを守る……ですが、発動機となる剣はまだ明後日の方にある……一体、一体ネロア様は何をする気なので……)


「ふんっ!」


「ぐほぁ!?」


 ネロアは、考え続けるカイナフィに強烈な膝蹴りを食らわし、彼をひるませ、剣を手放させる。


「策士策に溺れるが実像となった……」


 先程のネロアの行動は、全て『無意味』である。

 だが、予測能力に自信を覚え、常に全ての行動の上を行こうとするカイナフィは、これも『何か意味があるのでは』と重く捉えてしまい、さっきのような隙を産んでしまったのだ――ネロアを己の特技で掌握していたカイナフィを、ネロアが敵の特技で掌握したのだ。


 ネロアは己の剣を引き戻し、カイナフィの剣をそれで遠くに払う。


「なっ、僕が、流水の学級長たる僕が……このようなケアレスミスを……!?」


 近接戦での抵抗手段を奪われたカイナフィを、ネロアは、

「【哀連鎖の積】!」

 闇属性を帯びた剣で、滅多刺しにする。


 そしてカイナフィのHPが一割に迫った所で、ネロアは攻撃を止める。代わりに、先程召喚したスケルトンたちで包囲する。


「カイナフィ・ウンディーネ殿、よくぞ僕の神技を踏み越えてくれた……その知勇、僕は真の称賛を贈る……だが、決着の刻だ」


【完】

ロジスティクス・サーガ・データベース


■キャラクター紹介

【カイナフィ・ウンディーネ】

 分類:プレイヤー

 所属:術国イペファワエゼ

 レベル:75

 ジョブ:【魔剣士】


 水魔法を極めた【流水の学級長】のプレイヤー。

 非常にインテリ意識の強い青年。口癖は似たような英単語を二つ並べること(ex.実にスピーディーでクイックなど)。

 

 イペファワエゼの【魔剣士】は剣と魔法の両立というよりかは、近接戦にも安定して対応可能な【魔術師】といって差し支えないほど、魔法への比重が大きいジョブ。

 彼が独自開発した水魔法【ウンディーネ・スペリオル】は、発動地点を中心に半径五メートルの範囲で特殊なミストを展開する。

 このミストは範囲内に入ったプレイヤーの行動を感知し、その予測情報を彼に伝える効果がある。

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