65.モブは燃えている
イズセラ首都【鋼都】内の、【チーム・モブ】の管轄区域内にて、
「皆さん! こちらにお逃げください!」
機体に乗れない【チーム・モブ】メンバーが、【鋼都】市民を管轄区域へ、避難させていた。
「は、早く逃げてください!」
「逃げてください! ここは一応安全……らしいですから!」
その避難誘導の人員の中には、チョルヒと、ネロアに置いてけぼりにされたレイザックもいた。
「ふぅ……だいぶ避難させましたね、チョルヒさん」
「はい……後はエドウィン様とウルフレット様が、鋼都の騒動を鎮めてくれれば……!? す、すみません、今エドウィン様からチャットがかかりました」
チョルヒを含む、チーム・モブメンバーは、チームリーダーであり、ただ今鋼都で戦闘中のエドウィンとチャットを繋ぎ、
「えっ……そんな……まさか……!?」
彼が発した言葉に愕然とする。
「チョルヒさん、エドウィンさんは一体何を言ったんですか……?」
「う、う、ウルフレット様が……ウルフレット様が……」
「ウルフレットさんがどうしたんですか!?」
「ウルフレット様……というより、ウルフレット様率いる【チーム・トランス】が、アーセナルとエナジー側に寝返ってしまいました……」
「!?」
この時、チーム・モブ管轄区域外にて。
『き、来た! 『赤狼』が来たぁっ!?』
五機の量産機【ヴァンガード】の集団――モブの一部隊へ、赤い狼のロボットが駆け寄る。
モブの部隊は各々が持つ銃器で、赤い狼の迎撃を試みる。
しかし赤い狼は素早く人型に変形し、同時に抜いた刀で、弾丸全てを両断してしまう。
赤い狼は、目前の部隊が次の弾幕を展開する前に、彼らとの間合いを詰め、即、先程の弾丸と同様の有り様にした。
これが通称『赤狼』――狼形態と人形態に変形する赤い愛機【ウールヴヘジン】に乗る青年、【チーム・トランス】リーダー、ウルフレット・ブラッドムーンである。
『いた! 赤狼だ!』
『もう既にやられてる奴がいるぞ!』
『畜生、このイズセラの裏切り者がぁ!』
ウルフレットの元に、さらなるチーム・モブの部隊が駆けつける。そしてそれらも即、一刀の元に切り伏せてしまう。
『裏切ったのはどちらだ……俺が、どれだけイズセラに貢献したと思っている……何故俺を【化神官】にしない……悪いのはどちらだ……!』
チーム・モブ管轄区域にて。
「エドウィンさんは他に何か言ってませんでしたか?」
「士気に関わるから、デリトソースとキラリエルの本軍に向かった方々にはこれを言わないように、ぐらいです」
「じゃあ、何故ウルフレットさんが裏切ったのかとかは……」
このレイザックの質問に、チョルヒは首を横に振る。
「それは、『僕がウルフレットに【化神官】の座を与えなかったから』だぜ」
代わりに、いつの間にか二人の前に現れた赤髪の少年、ここイズセラの神――機神トドッバ・マが答えた。
レイザックはトドッバ・マ神に聞く。
「トドッバ・マ神……何故あなたがここに?」
トドッバ・マ神は即答する。
「こちらの気分だ」
「は、はぁ……そうです……」
チョルヒは食い気味にトドッバ・マ神に聞く。
「あのウルフレット様に、化神官の座を与えなかったのはどういうことですか!?」
「それ俺も聞こうと思ってました! 何故あれだけイズセラを救おうと励んでいて、実力も申し分なくあるウルフレットさんを化神官にしなかったんですか!?」
トドッバ・マ神は少し言葉に迷ってから、二人に答える。
「前に言ったよな、『僕はもう化神官の座を与えるべき人間に、既にロックオンをかけている』とか。
けどそれはウルフレットじゃないんだ。
確かにアイツは才能も名声も十分にある。だが、正直な話、アイツのやることの本質は、デリトソースとかいう力に溺れてるヤツと、キラリエルとかいう金に溺れてるヤツと大差ないと思ってる。
なんせアイツは所詮『機械』だからだ。アイツはイズセラを救うことしか考えていない機械なんだ。
そういう一つの目標しかない奴は、もしその使命が終わったら、後は何もろくに出来ないんだ。
役目を終えた旧式の機械が、二度と電源を入れられないようにな。
僕はな、『人間』に化神官の称号を渡したいんだ。心の中にすべての行動の原動力となる『情熱』を持ち、誰かのための目標を次々貫き通せるような奴に。
これはウルフレットにも言ったことなんだが、アイツの実力と努力は、本当に認めている。けれども、こういう僕の神なりの理由から、申し訳ないと思いながらも、断ったんだ」
「そ、そんな……ウルフレット様じゃあダメなんて……」
「ですけど、これで、今ただでさえイズセラの危機的状況なのに、ウルフレットさんの暴走も加わってしまってるんですよ……? ここはイズセラの未来を考えて……」
「三つ言いたいことがある。
一つ、生憎だが僕はそういう現状がどうたらこうたらで矜持をへし曲げる性じゃない。
二つ、イズセラの命運を決めるのは人の努めだろうが。
そして三つ、これは特に重要だぞ。『僕は既にロックオンをかけている人』に、断固拒否されない限りは、他の人間に化神官の座を与えるつもりはない!」
トドッバ・マは背後にノイズまみれのゲートを作り、踵を返し、
「以上。僕は一旦さよならする。それじゃあ頑張れよ、お前たち」
と、言って、ゲートからここを去ろうとする。
ここでチョルヒが、トドッバ・マに言う。
「ま、待ってください! なら、トドッバ・マ様が今ロックオンしている方は誰なのか教えてくれませんか!?」
「それは自分で情熱を持って見つけるんだ! チョルヒ!」
そしてトドッバ・マはここから消え、直後にゲートも消える。
「……イズセラの化神官は、アカいタイヨウはどこにいるのでしょうか……このままでは、イズセラが終わってしまうというのに……」
「……ネロアさんは、大丈夫だろうか?」
*
ウルフレットが暴走する鋼都の西にある、名もなき雪原にて。
『チーム・モブの有象無象どもが、大人しく鉛玉を喰らって失せろ』
『有象無象じゃない! 僕はギビーっていう名前がある!』
『あと俺はマリックって訳だ!』
『そしてオイラはグレゴリーだよー!』
デリトソース率いる【チーム・アーセナル】本軍は、ギビー、マリック、グレゴリー含む【チーム・モブ】の大軍と、
『何もかもうっとうしいですよぉ! モブの皆様ァ!』
「ならばこちらは、貴様の邪悪な輝きが鬱陶しい!」
キラリエル率いるチーム・エナジーは、ネロアとチーム・モブの大軍と戦っていた。
どこもかしこでも、律動音が鳴り響き、破砕音が轟き、激戦を繰り広げていた――特に、死国【トードイスムカ】の化神官であるネロアと、エナジーのリーダーのキラリエルの戦いは、まさに熾烈であった。
『消えろぉ! ネロアッッ!』
常に眩い光を放つキラリエル専用機、【神聖輝 キラリエリオン】はネロアに激しく輝くレーザーブレードを何度も振り下ろす。
ネロアはそれをサイドステップで避ける。
『ちょこまかちょこまかと、化神官にしては貧相な立ち回りですねぇ……
ならばここは、ワタクシが『豪勢』とは何かを教えて差し上げましょうか……【ディスミス・バイ・デイライト】!』
キラリエルはレーザーブレードに魔力を込め、周囲を大きく薙ぐ。
「すまない、少し肩を借りる!」
ネロアは、頭上を飛ぶチーム・モブの一機の肩に、ワイヤー付きの剣を引っ掛け、それを引き、宙に浮き、レーザーブレードを避ける。
「今度は僕が攻勢に移る。はぁ!」
ネロアはターザンジャンプの要領でキラリエルめがけ跳び、
「【禍根の楔】ァッ!」
闇属性エネルギーを纏わせた剣を投げつける。
『その程度の小技を使った程度でイキらないでくださいよぉ! ネロアッ!』
だがキラリエルに魔力の壁を張られ、その剣は容易く弾かれた。
「ならばこれだ! 【モンスターコール:スケルトン4】!」
ネロアは自分の周りに、威光溢れる姿のスケルトン――【オーバーロードスケルトン】を数十体召喚し、
「死神ホイプペメギリの力……ここに見よ! 【死神の凶器】!」
禍々しいオーラを帯びた剣を振り回し、【オーバーロードスケルトン】を殲滅しようとする。が、その剣が当たる前に、【オーバーロードスケルトン】は塵になる。
ここで一つ解説を入れるとしよう。
キラリエルの専用機キラリエリオンは、余剰な魔力を光属性エネルギーに変換し、常に周囲に放っている。
これを食らった者は、通常はせいぜい極少量のダメージを受ける程度。
だが、光属性に弱いアンデット系のモンスターになれば話は別。
この程度の光属性でも十分致命傷に成りうるため、あのように出てすぐに消滅してしまうのだ。
『ハハハッ! 何を考えていたのかわかりませんが……そのような小物は、ワタクシに通用しませんのですよぉ!』
「……さすれば……【哀連鎖の積】ッ!」
ネロアは目前の地面を、剣で乱れ突く。
大量の雪が、ネロアの正面に舞い上がる――あたかも、不要な光を妨げるためのカーテンのように。
「【モンスターコール:スケルトン4】ッ!」
ネロアは雪のカーテンの裏に【オーバーロードスケルトン】を五体召喚し、
(この雪で多少の光は妨げられ、スケルトンに【死神の凶器】を当てるだけの時間は作れるはず……!)
禍々しいオーラを纏わせた剣を、【オーバーロードスケルトン】に振る。
『更に言うと、ワタクシにそういう小細工は通用しませんよぉ!』
それと同時に、キラリエルの剣がネロアに落とされる。ネロアは存命を優先してその場から大ジャンプして離れる。
残されたスケルトン五体は、剣の風圧に微かに混じった光エネルギーだけで全滅してしまった。
これ以降、キラリエルとネロアの戦いの優勢劣勢は、明確になった。
キラリエルは自機、キラリエリオンのレーザー兵器を押し付け攻防ともに圧倒しつづけた、ネロアは切り札【死神の凶器】を封じられ好機を掴めないでいた。
さらに言えば、周りも周りでキラリエル率いるエナジーの軍勢が、ネロアが味方するモブの軍勢を押していく。
時が経つに連れ落ちていくヴァンガードを横目で見て、ネロアの表情にも焦燥が見え始めた。
そんな彼女に、キラリエルはあえて攻撃を止め、こう問いかける。
『……こんなことになるのなら、やはりあの時、ワタクシとデリトソースさんの誘いに乗っていればよかったのではないですかぁ?』
「何を急に語るか……?」
『ネロア……さーまぁ、ワタクシはあなたのことを、ヒジョ〜に尊敬しているのですよ!
今こうやって、チーム・モブとかいう歩いて喋るスクラップどもに味方しているあなたを、成り行きでボロボロにすることを、ヒジョ〜に申し訳なく思っているのですよ!
ですから、今ならラストチャンス……』
恐らく秒で蹴られるだろう提案を仕掛けた直前、キラリエルの下に、部下からのチャットが届く。
『キラリエル様、報告です! ウルフレットが突じ……』
『ちょっと黙ってくださいな、今いい所なんだから!
えー、ゲフン、ですからネロア様ぁ……お願いですから、せめて、せめてこの戦場からお逃げください! これがラストチャンスですよぉ!』
「……それで恩恵を賜るのは、キラリエル、貴様だけだろう……僕は金輪際この戦の運命に背を向けるつもりはない!」
『何故です何故ですぅ!? チーム・モブなんかに味方しても何もないというのにぃ!?
ええと、チーム・モブから化神官が生まれるはずありませんし、まともな報酬も出せるわけじゃないから……ああ、そうか、かつて大国ミレアと英傑ヴァイスを、小国トードイスムカを率い倒して『英雄』と呼ばれたように、またチーム・モブみたいなザッコい連中に味方してまた『英雄』と呼ばれようとしているのですかぁ!?』
『二つ、貴様に宣告する。
一、僕を小物扱いするな。僕はただ何かが欲しいだけで、この戦地に運命を落としているわけではない。『助けたい』……その情熱がある故に、この運命を歩むのだ。
二、英雄は成ろうとして成る者ではない。周りの者たちにより英雄と称えられる者だ」
『はぁー、そうですか。わっかりました……その言ったことが本当なら、精々しますよぉ……貴方がイズセラの英雄になりたがってないとわかりましたからねぇ!
ハハハ、ネロアッ! ミレアの英雄がヴァイス、トードイスムカの英雄が貴方なら、このイズセラの英雄は、財力・才能・尊敬を揃えたパァァァフェクトヒュゥゥゥマンッ! キラリエル・シャングダラーとなるのですからぁ!』
そう啖呵を切ったキラリエルは、再びキラリエリオンを操り、ネロアに猛攻を仕掛ける。
相変わらず反撃の糸口を見いだせないネロアは、回避と防御を続行する。
『キラリエリオンを前にして、いつまでも生き長らえると思わないでくださいよぉ! この無限大とも言えるほどエナジー溢れるキラリエリオンを前にして!』
「……!」
ここで、ネロアは思い出す。
『機械にしか動力は供給できませんがね、【律動の魔石】は。
それとこれは扱いが難しい点がいくつかあるんです。一番気をつけなきゃいけないのは、機械の大きさとの比率に合わない量を積むと、エネルギーが溢れて爆発する可能性があることです。
なので【ヴァンガード】に積む【律動の魔石】はあのぐらいの大きさと、親父……チームリーダー、エドウィンさんがきっちり決めています』
今日、ギビーにヴァンガードの工場を案内して貰った時、彼が言った言葉を。
(あのキラリエリオンはヴァンガードより一回り大きいくらいのサイズ。ならそれに積んでいる魔石も一回り大きいくらいなはず。
ですが、それだけでは、あの高出力のレーザー兵器を駆使できるだけのエネルギーは供給できないはず……ならば!)
「【モンスターコール:スケルトン4】ッ!」
ネロアは自分の左右に、広範囲にかけて二十体程度の【オーバーロードスケルトン】を召喚する。
キラリエリオンは未だに輝き続けている。その光により、【オーバーロードスケルトン】はおおよそ数秒で全滅する。
『急に何のおトボけですかぁ!? ネロアっ! もうワタクシに小物は通じないとおわかりですよねぇ!』
キラリエルはネロアに剣を振り下ろす。ネロアはある地点に剣を投げ、ワイヤーを伝いそちらに跳び、
「【哀連鎖の積】ッ!」
剣を引き抜き、そこで地面めがけ乱れ突きを繰り出す。激しく雪が舞い上がる。
『まーた雪を舞わせてるのですか……どうやってもこのワタクシのキラリエリオンの輝きから逃れることはでき……』
「ギャアアアア!」
突然、ネロアのいる雪舞う地点から、明らかにネロアの声ではない悲鳴が放たれる。直後、そこから剣状の霊魂が飛び出し、キラリエリオンの内部に侵入する。
『まさか、この声は……さてエヴォッッ!?』
キラリエリオンのコックピットにいるキラリエルに霊魂が命中すると同時に、ネロアが辺りに舞う雪を剣の一振りで払いつつ、こう告げる。
「地中を掘削し推進する車両に【魔術師】や【聖職者】等の、魔力を別な箇所に飛ばせるジョブの人間を大量に搭乗させ、貴様のキラリエリオンにエネルギーを供給していた……これがその膨大な光の所以か……何たる愚策か」
『な、ななな何故それに気づいたのですか、ネロア!?』
「先程、広範囲に召喚した【オーバーロードスケルトン】が一体一体消えるまでの刻が、差は微弱なれど不規則過ぎた。まるで、貴様の鎧から発される光と、別の何らかの力が通っているようにな。
それで、その予言は見事的中した訳だ」
『ええっ、あ、貴方!? まさかこの隠しバッテリーからキラリエリオンへの魔力の流れを、スケルトンを用いて感知していたのですか……ああ、おかしい!? 先程から体が落ち着かない!?』
「……貴様にはわかるまい、残酷な日照りを受け続けながら、貴様の砂上の楼閣ごときを金色に塗り続けた者たちの憎悪を。
先程貴様に飛んでいったのは【色欲の遺言】……それで貴様の罪を贖いたまえ」
キラリエルは【色欲の遺言】を受け、特殊な状態異常【色欲】に陥る。
この効果は、命中した相手を、味方を攻撃するようにするだけでなく、ネロアにHPを吸い取られる。
『ああ、やめてくださぁい!? ワタクシは、ワタクシはぁぁぁ!?』
やがてキラリエルはメチャクチャにキラリエリオンを操り、望まぬ方向へと飛ばす。
『む、あれは……キラリエリオンか』
その方向とは、デリトソースが操る自機、デリトソーZがいる所だ。
キラリエリオンは敵味方関係なく通り道にある機体を弾き飛ばしながら、デリトソーZに剣を向ける。
キラリエルは頭で『自制』の二字を何度も唱え、デタラメな順序でボタンやレバーを押しながら、デリトソースに訴える。
『わ、わ、わ、デリトソースさぁん! 止めて、止めてくださぁい!』
対するデリトソースは、
『【コール・オブ・デストロイ】』
キラリエリオンに向けて、デリトソーZに搭載した重火器全てを発射し、
『ひ、ひど……』
キラリエリオンをあっさりと破壊した。
デリトソースは拡声魔石のボリュームを上げて、遥か遠くにも声が届くようにして、
『わかったか、キラリエル。これが力だ、金よりも数倍役に立つ物だ』
そしてデリトソースは、自機のメインカメラをネロアに向けて、
『さて、ネロアと、その他大勢のカスの寄せ集め共。キラリエルを討った程度でつけあがるなよ……貴様らにはまだ、俺と、新たに現れた反逆者――ウルフレットという敵がいるのだからな』
『……嘘、嘘だよねー!』
『んな訳あるか! あのウルフレットが……』
『裏切るなんて……僕は、僕は信じないぞ!』
ギビー、マリック、グレゴリーを始めとする、モブのメンバーは、この事実を聞き、耳を疑った。
ネロアは、デリトソースの元へ向かうため、モブのメンバーの機体に相乗りしていて、バッチリ何を言ったのかを聞いていた。
故にネロアはレイザックにチャットする。
「もしもし、僕だ。ネロアだ……余裕が皆無故に略式に問う。ウルフレット殿が裏切ったのは真実か?」
レイザックはやるせない様子で
『はい、本当です……』
*
一方その頃、【鋼都】内でウルフレットは、絶え間なく現れるチーム・モブの軍勢を、自機【ウールヴヘジン】を巧みに操縦し、絶え間なく撃破していった。
『トドッバ・マ……今すぐ姿を現せ……俺をこのままのさばらせれば、貴様の民草と国は破滅するぞ! さぁ、早く来い……そして為すべきことを為せ……』
と、無数の残骸が転がる名もなき道で、ウルフレットはつぶやく。
ウルフレットは咄嗟に刀を振る。両断された弾丸三つが近くに転がる。
『……流石だな、ウルフレット。よく俺の不意打ちを読んだ』
と、ヴァンガードの中から、エドウィンは言った。
【完】
ロジスティクス・サーガ・データベース
■キャラクター紹介
【キラリエル・シャングダラー】
分類:プレイヤー
所属:機国イズセラ
レベル:60
ジョブ:【魔剣士】
【チーム・エナジー】のリーダー。
人をナメたような態度を取り続ける、典型的な守銭奴。
金のためなら技術を売ろうが国を売ろうが、なんだって構わない根っからの悪人。
イズセラの【魔剣士】は、属性エネルギーを頻繁に噴出するタイプの機械を操ることに特化している。
愛機は【神聖輝 キラリエリオン】。機体の表面から漏れ出させるほど、膨大な光属性エネルギーを、レーザーブレードなどから放出して戦う、彼の自己主張が強いロボット。
その膨大なエネルギーを補うために、地中などに魔力を供給するプレイヤーを隠しているというのも、また彼らしい。
名前はとにかく嫌な成金らしい言葉を詰め込みまくって考えました。




