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異世界の説明

 ルーエさんの話を頭の中で軽くまとめる。

 この世界は魔法が使える世界で、皆大なり小なり魔力を持っているのは、魔力欠乏症の時に聞いた。

 私がこの世界に転移してしまった理由としては、近年魔物の凶暴化や数が増えるなど、黒竜の復活の兆しが見え始めたため、エフェルリード王国が代表して、外の世界から聖女を召喚した。最近ようやく状況が落ち着いたため、召喚で使った世界同士を繋ぐルートを閉じようとした時に、誤って私を転移させてしまったということだった。


 また、現在私がいるのはそのエフェルリード王国で、ルーエさんが当主なのは、兄のルキタさんが魔法の天才で、魔法に集中したかったため、弟のルーエさんに家督を譲ったからだそうだ。ちなみに聖女はお城で生活していて、王太子の婚約者だという。今は黒竜の再封印に行っているらしい。

 聖女と呼ばれる女性が先にこの国に来ていたから、私に対して色々と元の世界に近い配慮ができていたのか。ありがとう聖女さん。同郷だと思うから、どこかで会えたらいいな。

 そしてアイルベル侯爵家は、案の定最上位の貴族のひとつらしい。

 ちなみにルキタさんにもルーエさんにも婚約者はいないそうだ。それはそれでいいのかな。


「ここまでで分からないことはありますか?」

「大丈夫です。あ、ちなみに何歳ですか?」

「私は23歳で、ルーキャスタは25歳です」

 なんとびっくり、あまり変わらなかった。大人びている...。じゃなくて、23歳で当主ってことは、新卒で大企業の社長に就任するみたいな感じかな。すごい。

「私が21歳なので、あまり変わりませんね」

 それなら尚更、丁度いいかもしれない。

「あの、出来れば様付けも敬語も止めてくれませんか?」

 私が恐る恐る提案すると、ルーエさんは驚いた顔をした。そんなに変なこと言ったかな。

「何故でしょう。レネ様は被害者ですし、私達は責任を取るつもりです」

「それはそうですが、こうして侯爵家で過ごすことになったので、せっかくなら仲良くなりたいんです。この世界には、家族も友人もいないから、お話する人がいなくて...」

 つまりボッチというやつだ。まぁ、元の世界でも友人が多い方ではなかったけれど、完全にいないのとは雲泥の差というか。このままだと寂しくなってホームシックになるのが目に見えている。

 ルーエさんは申し訳なさそうな表情をしていた。

「ダメですか?」

「わかった。今からは砕けた口調にしよう。そうだな、それならレネさんも敬語はやめよう」

「やった。ありがとう、ルーエさん」

「君もか。もしかして、それがレネさん達がいた世界の共通認識なのか...?」

 意を決してニックネームで呼んでみると、少し驚かれたあと、何故か呆れられた。

 これ多分聖女さんも同じことした気がする。


 何はともあれ、これからルーエさんと仲良くなれたらいいな。

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