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雷撃だらけの空中戦



 アッシュイとアッシュオが話しているのをおとなしく待っている彩桜の周りを兄達が囲んで話し始めた。

青生だけは利幸を囲んでいる神達の方に行って話しつつ利幸に治癒を当てている。



 ユーレイ探偵団はカケルを囲んでいる。

無事なのは確かめたので別の話題にした。

【あの可愛いピンクの双子龍神様も異界の?】


【うん。ブルー様の弟のチェリー様。

 ボク達を地星に運んでくださったんだ】


【異界の宇宙様がブルー様で、青い龍神様もブルー様なの? 同じ超越者様なの?】


【ややこしいんだけど、ずっと遠くの宇宙の主様(あるじさま)がブルー様なんだ。

 彩桜は真ブルー様って呼んでるよ。

 青い龍神様はアオ様なんだけど、ブルー様の人に見せる為の姿と同じなんだよ。

 だから間違われての『ブルー様』なんだ。

 他にも『青身神(あおみかみ)様』とか『ヒノカミ様』とかって間違われて呼ばれてるみたいなんだ】


【へえ~♪ 宇宙王アオ様なのね♪】


【そうだと思うよ】


【じゃあチェリー様の方はサクラ様?】


【らしいね。どちらもサクラ様で、王様。

 彩桜と一緒に話してるのを聞いてると誰が話してるのやらだよ】


【そうよね♪】【お~いソラ。忍頭巾くれ】


【はい!】白久の方に飛んだ。


黒い布が積み上がると紅火が唱え始め、ソラが戻った。

【神耳防護が遅れたから改良するんだって】


【ここで!? すっごいね♪】

【あの忍者服、ユーレイ着替えじゃないのか?】


【忍装束ね。具現化じゃないよ。

 ちゃんとした防具なんだからね。

 祓い屋道具と同じで、神世物質に術で神力効果を加えて作ってるんだ】

【お兄に説明なんてムダよ。

 マーズには入れてもらえないんだから】


【響あのなぁ】


【入れると思ってるの?】


【う……】【水銃も改良しますね】

藤慈が来て水銃を回収して行った。




 話したり改良したりして待っていると、彩桜の前にアッシュイとアッシュオが並んだ。

【主様に会わせるとは言いきれぬが行くか?】


【はい!】一斉!


【そんなに大勢は保護できぬ。

 私とアッシュオ、アッシュカしか物生体の保護が成せぬのでな】


【保護て?】


【そもそも主様の領域には物生体は入れぬ。

 故に保護が必要なのだ】


【じゃあ3人?】

【そんなら青生と彩桜は決定だろ。

 ブルー様とチェリー様のパラレル体なんだからな】


【いいの? 白久兄と黒瑯兄】【【あのなぁ】】

【だってぇ行きたがりさんにゃんだも~ん♪】


【【オイ】けどま、確かにその通りだけどな。

 コッチだって逃げた奴が戻る可能性も有る。

 ただ待つんじゃねぇからな】

【だからソッチは任せるってだけだ。

 あと1人、早く選んでくれ。

 けど対抗武器な2人は残しといてくれよな】


【あと1人ねぇ……瑠璃姉?】【ソラ君かな?】

言ってから彩桜と青生が顔を見合わす。


【【お♪ 珍しく合わなかったなっ♪】】

【互いを思い遣る気持ちから、なのだろう】

【そうですよ】【む。気持ちは合っている】


 兄弟が話している間に超越者(アッシュ○)達も集まって話しており、再びアッシュイが向いた。

【この空間は閉じ、他は地星に戻ってもらう。

 闇禍に操られているアッシュクとアッシュトを捕らえ、事を止めてもらわねばならぬからな】


それを聞いてソラが彩桜の手を取った。

【彩桜、ボクは地星に戻るよ。

 行きたいのはヤマヤマだけど、お兄を投げないといけないからね。

 トシさんも仮団員だったんだから任せて。

 ショウなら投げられるからね♪】


【……うん、地星をお願いね?

 ショウもトシ兄と友達だから大丈夫だよね♪

 青生兄、瑠璃姉と行こ】

真剣な眼差しを向けた。ソラも一緒に。


【そう……瑠璃、神様の代表ね。行こう】


【ふむ……】隣で俯いている紗をチラリ。


【あっ。ラン、お願いがあるんだ】

彩桜が飛び、紗を連れて離れた。



 その説得を待ち、超越者達が頷き合って二手に別れた。


【サクラ……】

それでも(ランマーヤ)は心配そうだ。


【だ~いじょ~ぶ♪ 地星をお願いね】

ハグして背中をぽんぽん。


【うん……】【よいか?】


【はい!】

青生 瑠璃 彩桜を『保護』で包んで連れたアッシュイ達が先に移動した。



【私はアッシュエ。

 アッシュオ達とは異なる保護が成せる(ゆえ)、皆を地星へと運ぶ】

そう言うと地星の者達を『保護』で包んで瞬間移動した。




――神世上空。

離れつつある超越者達の後ろ姿が見えた。

保護が消えるとマーズは近くの獣神に乗った。


「「あっ!」」「「わあっ!?」」

「スズちゃん ありがと~♪」

躊躇する暇も無くユーレイ探偵団は龍神の背の上だった。

【夫と約束しましたので、皆さんを運び、回避する役目を務めます。

 行きます!】


次々と獣神達が瞬移しているのを追って(ランマーヤ)も瞬移した。



――雷撃が雨嵐な空。

獣神達に囲まれて動けなくなった2超越者が乱射しているのだった。


【堅固】

近くに現れた赤マーズが球状の防護壁で包んでくれた。

【ありがとうございます!】

既に離れていたが、ソラは礼だけは伝えた。


周りを見ると、超越者からの雷撃は防護壁で弾け消えているが、内の者の攻撃は通過していた。

超越者達には闇禍が入っている可能性を考えて皆が水銃で攻撃しつつ、得意な術技も放っているのだった。


「アッシュク! アッシュト!

 攻撃を()めよ!」

時流の配下達から同じ言葉が繰り返し聞こえる。

しかし届いていなかった。


【こうなったら包むしかないわよね!】

大量の御札を放てるように成した。


【でも滅茶苦茶に暴れてるから近づけないよ。

 それに対抗最強武器を投げるのが先だよね。

 えっとトシさんは?】【アーマル~♪】


ウンディと組んで放水しつつ、周りに浮かせた弓から浄化矢を放っていたアーマルが向いた。


【父様! こっちに来て!】


愛娘ランマーヤが呼ぶと即座に来た。


【最強武器を投げるから矢で後押しをお願いします♪】


【最強武器か。ウンディ、人姿に】【んあ?】

【また飛んでもらう。捕まえてくれ】


【おうよ♪】フンッ! と人姿(トシユキ)に。


当然ながら落ち始めたのでアーマルが爪で引っ掛けて背に投げた。

【何故、僕の背で人姿にならない?

 ショウ、此方に】【うん♪】ぴょ~ん♪


【飛ばしたらいいんだよね?♪】


【可能か?】


【トシ兄 重たいけど頑張る~♪】



 ソラもカケルの腕を引いた。

【お兄も。捕まえてね】


【ってオイ。アレ刺さっちまうだろ!】

2超越者が乱射している雷撃だけでなく飛び交っているので。


【防護とか弾くとかすれば?】


【・・・ソラが冷たい】


【とにかくヤルしかないんだからね】

グッと引き寄せて神力を込め、投げた。

ショウは鞭を使って重たい利幸を飛ばした。


が、失敗。

カケルは雷撃を避けた時に失速。

利幸は重さが災いした。


【【戻って!】】【ひゅ~~ん♪】


戻れと言われても無理な2人をショウの鞭が回収した。


【もう一度!】【だから刺さるって!】

【ユーレイなんだから通過させろ!!】

強引に投げた。ショウも頑張って飛ばした。


ダイナストラの放水とアーマルの矢が後押しするが、寸前で弾き返された。

【だーーーーっ!】【わははははっ♪】


【ひゅ~~ん♪ トシ兄キャッチ♪

 あれれ? お兄は?】


【うん。拾いに行くよ】術移。



 ソラは気絶したカケルを担いで戻った。

【ただいま。さっきは何に弾かれたんだろうね】


【その衝撃で気絶?】


【ウルサイから黙らせたんだ。

 このまま投げたいくらいだよ】


【そのまま投げて ぶつけるだけでいいんじゃない?

 続けて御札を飛ばすから♪】


【神世なんだから意識的に具現化を解かないとユーレイに戻れないんだよ。

 お兄、起きて】額に小さな光球を当てた。


【……んっ、ソラ!?】


【あまり騒がないでよ。頼りにしてるから】


【お~い棒読みじゃないかぁ】


 その時、近くに彩桜達が現れ、ラピスリが背に掬って飛んで来た。

彩桜達と来た超越者達が暴れる2超越者に呼び掛けたが断念。

彩桜も超越者達とだけ話していたが、

【超越者様の力も繋がってる闇禍からの遠隔。

 抜かれちゃったみたいだねぇ】

途中からソラ達にも聞こえるようにした。

【紅火、堅固で超越者様を保護して】【む】

【ソラ兄 ショウ! 投げて! 雷雷相殺(らいらいそうさい)!】


 赤マーズが姿を消した。

2超越者が放つ乱射雷撃に桜色の雷撃が的確に当たって全て弾け消えた。

ソラがカケルを、ショウが鞭を使ってトシを、暴れる2超越者に向かって投げた。

【三度目の正直!】【ひゅ~~~ん♪】

【オイまたかよ!】【もう慣れたぞ♪】

全て同時進行だった。


昇華(しょうか)煌輝(こうき)魂縛(こんばく)堅固(けんこ)保護】

【極大昇華闇障(あんしょう)暗黒、闇呼膜(あんこまく)保護で外界遮断!】

【極大昇華光明(こうみょう)煌輝(こうき)、浄破邪治癒で光鏡面(ひかりきょうめん)化!】

続け様に放たれた光闇光の膜が、超越者を羽交(はが)い締めにして動きを止めたカケルとトシごと覆う。

紅火が成した堅固結界に彩桜と青生が重ねて、アッシュクとアッシュトが消えるのを阻止したのだった。


外界遮断で操りの糸も断てたので、脱力した2超越者は落下し始めた。


即座に黒龍神(オニキス)黄龍神(ジョーヌ)が背に掬い、乗っているマーズ達が横たえて治癒を当て始めた。

アッシュオとアッシュカが各々に加わる。


【【なぁ、俺達コミコミか?】】


【今は我慢して!】【響、落ち着いてね】

響とソラも移り、治癒に加わった。



【アッシュイ様、闇禍を捜す事は可能ですか?】

【拾知サーチにも引っかからにゃいのぉ】


【無理だ。闇禍は滅の側なのでな】


【どぉしよ。ねぇ青生兄――あ……あらら~】

【彼を捕まえれば見つかるんじゃないかな?】

彩桜が上を向き、青生も上を見た。

【瑠璃姉 行こっ♪ 挟み撃ち~♪】

【やはり無謀兄弟なのだな】諦め溜め息。

遥か上空――おそらくは宇宙空間を異界の龍神達に追われて逃げている真っ最中の死滅の配下(ザヒディス)に向かって飛んだ。

【月の方が近い。術移する】

そして消えた。







やっぱり闇禍を込められて操られていたアッシュク様とアッシュト様でしたが、どうにか保護できました。

ですが闇禍は既に何処かに逃げていました。

たぶん誰か女神様に憑いたんでしょう。


一方、ザヒディスは異界の龍神達に追われて宇宙空間を逃げている最中でした。

それを挟み撃ちにしようと飛んだ彩桜達。

ザヒディスを捕まえれば闇禍の行方も判明する筈と向かっています。



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