消えられないユーレイ探偵団
翌日も邦和が昼間の間は音楽祭りなユーレイ探偵団は、邦和夕刻のアメリカでのステージで この日の演奏を終えようと話し合っていた。
【響、顔色が悪いから早く休もうね】
【ユーレイメイクのせいよ♪
なんともないってば♪】
【その程度でボクの神眼が誤魔化せると思ってるの?
今日はアメリカで終わり。
キツネ様のお社に戻ろうね】
【うんうん。小学生バンドにゃんだからぁ。
中学生な子供マーズより先にアガリでいいのぉ】
【ありがと彩桜くん。心配性なソラも。
瞑想して強くなりたいから戻るわね♪】
【ちゃんと眠ってね】【うんうん】
話している間にMCに入ったので舞台袖に近い位置で待とうと並んだ。
「おい、お前ら」壁の向こうから。
「あれれ? アメリカ最初にマーズとコラボしたバンドのボーカルさん?」
近くに居たラクサがヒソヒソ。
「だよ。この後は?」
「僕達コドモだから終わりなの。帰りま~す」
「消えずに待っててくれ」
「メンバー全員?」
「話せるヤツ1人でもいい」
「じゃあ僕と誰か残ります」
「おう、頼んだぞ。
俺は車で待つ。車は――」「探します♪」
「――探せるのか?」「忍者ですから~♪」
ステージが終わりマーズは次の会場へ。
ユーレイ探偵団はキツネの社へと瞬移した。
【ラン、響お姉ちゃんをお願いね】【うん♪】
頼んでアメリカの会場近くへと戻った。
――空から探す。
【あの黒い車だね】【赤いの、隣に止まったねぇ】
【さっきのバンドの?】【かも~。揉めてるねぇ】
【行こう!】【うんっ!】一緒に瞬移!
――男達の間。各々が胸を押して離した。
「喧嘩はダメです!」「競うのは音楽だけなのぉ」
「やっぱ忍者なんだな」「間に現れるなんてな」
「仲良くしてなのぉ」
「仲良くは無理だが喧嘩はしないと誓うよ」
「だな。話したいだけだからな」
「その、お話とは?」
「マーズじゃなくて僕達に何ですかぁ?」
「俺達のバンドと組んでもらいたい」
「やっぱな。だから来たんだよ。
俺達も望んでいる。
子供だが腕は確かだからな」
「フリューゲル&マーズの真似っこ?」
「そう言われても仕方ないが違うんだ。
もっと忍者を知りたい。
忍者の音楽とイキザマに感動したんだ。
だがマーズは無理だろ?
だから次世代忍者と組みたいと考えて遥々南部まで車飛ばして来たんだよ」
「おいジャック。俺達はコイツラとも共演したんだからな。
お前らよりコイツラを知ってるんだぞ。
だから俺達に譲れ」
「ったくヴァイパは強引だな。
譲るも何も、決めるのはコイツラだろ」
「んとねぇ。ありがたいとは思います。
でも僕達、邦和の騒ぎを鎮めたくて即席で集まっただけなんです。
忍者としても まだまだだから、すぐに解散するつもりなんです。
勉強と修行に戻るんです」
「あ~、勉強とシュギョーなぁ。
で、いつ復帰するんだ?」
「2、3年なら待ってやるぞ」
「「未定ですっ!」」
【どっちも強引なのぉ】【だよね】
「とにかく僕達は普通の忍者に戻るんです。
将来はマーズの一員になれるよぉに修行するんです。
音楽マーズになる道程は遠いと思ってます。
だから諦めてください」
「「マーズに入るのか!?」」
「「目指してるんです!」」
ジャックとヴァイパが顔を見合わせた。
「僕達じゃなくて、2バンドでツアーしたらどぉですか?」
「「コイツラとか!?」」睨み合う。
「子供だからって話題性なんて、あっという間に消えてしまいます。
そんな僕達よりも実力拮抗の2バンドが対決って形のツアーしたら、もっともっと高め合えると思います。
お客さんも いっぱい集まると思います。
2バンドで組んでもいいと思います」
「「組む……いや、対決だな」それで決まりだ」
「だな。南部代表と東部代表の対決だ」
「時々来てくれよな。評価してくれ」
「だな。対決なんだからな」
【最初は一触即発だったのに気が合うねぇ♪】
【そうだね♪ 仲良くしてもらいたいよね♪】
「で、「どっちと組むかを決めてくれ」」
「「解散して修行するんですから無理です!」」
「「お前ら2人だけでもいいんだよ♪」」
「とにかく今は未定ですっ!」
「長にも話さないといけませんのでっ!」
「「そうか?」」
「「はいっ!」」
「ツアーには参加してくれるんだろ?」
「解散後のバラバラでもいいからな♪」
【どぉする?】【ボクと彩桜だけならいいかな?】
【響お姉ちゃんは?】【無理になる気がするんだ】
【ロンサも無理トキはマーヤと一緒に参加する~】
【うん、お願いね。じゃあOK?】【OKしよ~♪】
最悪、ラクサとチェリでと彩桜は考え、ロンサとシードでとソラは考えていた。
「じゃあ2人ずつで」「それなら参加します」
「「よーし! それなら早速ツアー組もうぜ♪」」
すっかり意気投合だ。
「それじゃ僕達は帰りますね?」
「日程の連絡はマーズ事務所にお願いします」
「「おう♪ ありがとな♪」」
「「入りませんからね」」
「「バレたか♪ サスガ忍者だ♪」」
笑い合って彩桜とソラはキツネの社へと瞬移した。
――瑠璃の部屋。
【あ♪【お帰りなさい♪】どんな話だったの?】
【フリューゲル&マーズみたいに&ユーレイをしたいって話だったよ】
【断ったの?】
【バンドのユーレイ探偵団は短期間で消える予定だったんだからね。
でもアメリカの2バンドで組むツアーには、ラクサとロンサだけは参加するよ】
【強引リーダー達だったのぉ。
だから仕方なくなのぉ】
【2バンド? 私も参加したいな~♪】
【東部のネグリューと南部のブラッディ。
各々のリーダーと話したんだ。
2人ずつって約束なだけだから参加してもいいよ。
でも無理はダメだからね】
【ホント心配性なんだからぁ。
どっちも有名バンドじゃないの。
そんなの参加するに決まってるでしょ♪】
と、響は張り切っていたが、この夜も社に残してソラ達は神世に行った。
―◦―
そして邦和の朝。
東邦テレビのスタジオに揃って行くと
【今夕で音楽祭りは終わりとする】
満足の笑みを浮かべた金錦がメンバーに宣言した。
【コラボしきれなかったヒト達は?】
【フリューゲル&マーズの世界ツアーライブでコラボするつもりだ】
【【それも楽しい企画だろ♪】】銀とメーア。
【うんっ♪
ユーレイ探偵団、予定通り解散で引退していいよね?】
【あっちこっちのライブに出るんだろ?】
【いろんなバンドのリーダーが俺に許可を求めて来たぞ?
金マーズに聞けと言ったがな♪】
【ほえ? ・・・ええええっ!?
金錦兄ナンて返事したのっ!?】
【都度検討すると。
可能な限り出ればよいと私は考えている】
【つまり解散しても引退はナシだなっ♪】
【うわわわわ~】
【サイアク彩桜だけで出りゃいいだろ♪】
【俺、学校行きたいの!】
【いくらでも分身しやがれ♪】
【白久兄ヒドイんだぁ。
ソラ兄と響お姉ちゃん、ずっと笑ってるけどユーレイ探偵団のコトにゃんだよ?】
【可能な限り出るよ♪】【そうよね♪】
【さておきだ。朝イチのステージが始まるぞ♪】
【それじゃユーレイ探偵団も行くわよ♪】【おー!】
見田井が待つステージに元気よく向かった。
―◦―
昼。マーズは、忍として全てを明らかにすると宣言して調査中の御大様を助けに行き、伴奏はユーレイ探偵団とSo-χに託された。
そして夕刻。
So-χの『想い』と『ありがとう』を合わせて響と奏が歌っていると、マーズが御大様こと元氏を連れてスタジオに戻ったので、この曲をラストとしてグランドフィナーレに突入すると宣言した。
グランドフィナーレはマーズの演奏、歌手総出演で邦和国歌という珍しい形で、しかし今の邦和にとっては最も相応しく、最も良い形で幕を閉じた。
特番が続く。
元と見田井の対談番組に移った。
金 銀 青マーズがゲストとして中央後方に並んで聞くという形で放送が始まった。
【これで邦和の大騒動は終わりね♪
やっと復興が始まるのね……】
【その前にヘンゲ龍に乗って観光するみたいだけどね】
【だったら、その間に神世の復興を終わらせちゃいましょ♪】
【そうだね♪】【お~いサーロン。手伝ってくれ~】
【リーロン兄さん、何をです?】【社を戻すんだよ】
【はい♪ 行こう響】【うん♪ 早く行きましょ♪】
【でも響はお社の中で休むんだよ】【ええ~っ】
ソラは笑いながら響を連れて瞬移した。
稲荷山と奥ノ山に社を戻し終えると、瑠璃がマヌルの里に行くと言うので、ユーレイ探偵団メンバーも乗せてもらった。
「彩桜、A班出発まで どうするの?」
響を眠らせて廊下に出ると彩桜が居たので。
「ザブさんの様子見て考える~。
俺、自力で行けるから行っといてね」
「うん。たぶんまた新たな所だから必ず来てね」
この日は大陸北部の予定だ。
「うんうん。禍 出ちゃうから――あ……」
「やっぱり出るんだね。
ボクは部屋で瞑想するよ」
「うんうん。ご飯も食べてね♪」
「じゃあ先に一緒に♪」「うんっ♪」
廊下を歩いていると、モグがアミュラの作業部屋から出て来た。
「モグ、どぉかした? 元気ない?」
「相談したかったけど、、お手伝いだけになっちゃった~」
「俺でもいい?」
「聞いてもらえるの?」
「もっちろん聞くよ~。
でも先に一緒にご飯しない?
元気なるかもだよ」
「うん、そうする~」
みんなでカケルを忘れてない?
さておき。
人世での音楽祭りは終わり、再び神世の復興に専念しようと張り切るユーレイ探偵団です。
モグの悩みも響の不調も気になりますが、ソラと彩桜なら全て解決するでしょう。




