合間に神世の復興も
翌日には脱走していた反マーズ派の人々も自主的に留置されていた場所に戻り、
マーズに邦和に戻ってほしいとの署名を集めて東邦テレビ局に送るまでになった。
この日の邦和でのラストステージが終わると、子供達は休憩所にしているキツネの社へ。
時々休んだり瞑想したりしに来ていたので『いつもの部屋』になった瑠璃の部屋でユーレイ探偵団は輪になって座った。
【白黒ハッキリすれば、こうなって当然よね♪
もちろん音楽が魂に響いたからでしょうけど♪】
【輝竜さんの楽器は神世の楽器を重ねているから魂に直接 届くんだよ】
【神楽器て言うの~♪
神世物質だから人世物質に重ねられるの~♪】
【この腕輪みたいね♪】
【ソレは神世物質に神世物質どんどん重ねてるの~♪】
【だから普通の人には見えないのね♪】
【【うんうん♪】】紗も一緒に。
【明日は?】
【まだ音楽祭り♪
世界中のヒト達の負の感情すっかり消すの~♪
『復興お疲れさま~♪』て、み~んな楽しくなるまで演奏するの~♪】
【邦和だけは これからだけど、もう終わったようなものでしょ♪】
【神世の復興は?】
【俺達、瞑想してから夜中に行くけど、響お姉ちゃんは おやすみなさいなの~♪
身体、近いから引っ張り合うでしょ?
お疲れなるでしょ?】
【あ~~、それで私だけ休憩が多かったのね~】
【明日からもだよ? ちゃんと休んでねぇ。
ユーレイ初心者にゃんだからぁ】
【わかったわ♪
ソラも心配そうな顔しないでね♪】
【うん。ありがと彩桜。
つい響が初心者なのを忘れてしまうよ】
【うんうん。ずっとユーレイしてたみたく不自由とか無さそぉだもんねぇ】
【そうなんだよね】苦笑。
―◦―
夜中。
神世に出発しようと瞑想を中断すると瑠璃が現れた。
【乗れ】
【俺達だけでも行けるよ?
それに紺マーズは?】
【青生に頼んだ。
今日のA班にはマディアも参加する。
話したいのもあるのだ】
【そっか♪ それなら乗ってこ~♪】【うん♪】
紗と手を繋いで背に乗った。
犬達も乗って最後にソラ。
【響、ちゃんと眠ってね】
【だから心配しないでって♪】
【うん。行ってくるね】
【行ってらっしゃい♪】
――古の人神の地。
この日は古カリュー王国のアフターケアで、もう隠れている神が残っていないかを確かめるのが主だった。
各々が神眼や掌握を全神力発動しているが、話すくらいは何でもないので情報交換だけでなく話していた。
【ね、彩桜。響に何か見えてるの?
すんなり残ったのが、やっぱり心配なんだよね】
【心配いらにゃいの~♪
やっぱり生き人だからなの~♪
喜んでいいコトなの~♪】【ね~♪】
【そう? それならいいけど……】どうしても心配。
【でも響らしくないと言うか……】どうにも不気味。
【だ~いじょ~ぶだから~♪
ちゃんと生きてるてコトだから~♪】
【そうよね~♪ 生きてるんだもん♪】
(ね、まだ話しちゃダメなの?)
(響お姉ちゃんも気づいてないし、響お姉ちゃんから話すべきだから~♪)
(そっか。そうよね♪)
―◦―
少し離れた場所でラピスリとマディアも話していた。
【時間を取ると約束した件なのだが、遅くなって すまぬ】
【いっぱい音楽が聴けたから謝らないでよ。
それに今ブルー様と仲良くしてるのも見えたから、話の大半は話さなくてもよくなったんだよね♪
だから、これだけね。
僕もザブさん許せてない。
でも、それでもいいって今チェリー様が教えてくれたんだ♪
これは負の感情じゃなくて当然の感情だって♪
怒り全てが悪じゃない。当然の怒りを押し込めて無理矢理に否定してしまう方が もっと悪い負の感情になるって♪
だから姉様も怒ってていいんだよ♪
あんまり深く考えないでね♪】
【ふむ……ありがとうマディア。
それで良いのやも知れぬな】ふふ♪
【ところで彩桜とは何度も会っていたのか?】
【うん。何度も来てくれて、いろんなお菓子の作り方を教えてくれたよ♪
オニキスと一緒に来たりして♪
どっちも忙しいと思うのにね】
【彩桜ならば作るより食べる方だろう?】
【大量に作って食べてたよ♪
オニキスとも騒ぎながら♪】
【いつもの事だ。
人世でも日々じゃれ合っている】ふ♪
【そうなんだ♪
僕よりもずっとオニキスの弟みたいって思っちゃったよ♪】
【確かにな。
神の兄弟とは立ち位置が違うのだろう】
【そうだね♪ 甘え上手だと思うよ♪】
【居た~♪ 保護されてる軍神様~♪
自発禍に囲まれてるぅ】
話題の彩桜の声が聞こえた。
【行こう!】【うん!】
――南端の砦跡。
ショウ達も来たところだった。
【保護珠の周り禍だらけなのぉ。
掌握で闇呼玉 送り込むねっ】
【掌握でも触れぬようにな】
【ん。浄破邪具現化掌握と闇呼玉、行っけ~!
昇華闇障暗黒、激天特大闇呼吸着!
あっ逃げちゃう!
だったら封神力、雷刃浄破邪万華掌!】
【それならボクも!
術光矢封乱悪牢連射!!】
地に向かって放った光矢は地中に突入した。
それでも禍が地表に出ようとし始めた。
【地上にも闇呼玉を置け!
昇華光明煌輝、滅禍浄破邪、封乱悪牢!】
地表を掠めて禍を貫き、ぶら下げた光矢は宙へ上昇。
マディアも浄破邪で滅禍に加わる。
【闇呼玉連射!】光矢が入り易い高さに。
【昇華光明闇障、防禍術鏡面壁!
全術加速!】
【ランありがと!】【サクラの神力よ♪】
皆を禍のみが通過できない球状盾が囲んだ。
光矢と蕾の連射が格段に速くなった。
地上に出た禍は光矢が闇呼玉へと導くだけでなく、犬達も神力封じ網で捕まえていた。
【まだ禍 出してるよ!
保護珠 取り出すからモグお願い!】【任せて!】
軍神達は皆、オーロザウラの支配を受けているので解いてもらわなければ禍も止まらない。
保護してもらえるくらいの軍神なら、きっと重要神物なのだろうと、地中から飛び出した保護珠に向かってモグも飛んだ。
保護珠を追って禍が噴出した。
出る毎に光矢か蕾か網に捕まるのだが。
【ショウ、力丸。これを試して!】
光矢連射で手一杯なソラは、近くに来たショウと力丸の尾に光球を飛ばした。
【うんっ♪】【こりゃイイや♪】
【せ~のっ【氷結!】♪】
膨らんだ網に向かって放つとカチンコチンの塊になった。
【ソラ兄すっご~い♪】
【ホウジョウさんに教えてもらったんだ♪】
【俺にも~♪】瞬移して来て龍尾フリフリ♪
【もちろん♪】光球を飛ばした。
【あっりがと~♪】
また瞬移して満腹闇呼玉の山をカチンコチンにした。
そうして大量の禍を無事に捕獲し終えた。
【ソラ兄、ラン♪ ピッカンしよ~♪】
【そうだね♪】【うんっ♪】
カチンコチンを集めて囲む。
【せ~のっ♪【【滅禍浄破邪の極み!!】】】
とってもピッカンな浄禍だ。
【今回は闇禍ナシだから完了だね~♪】
【彩桜と紗ちゃんが居てくれたからこそだよ】
【違うもん。ユーレイ探偵団 最強にゃんだもん】
【そうだね♪ でも響は?】
【居てくれたら、も~っと最強なの~♪】
【そっか♪ だよね♪】
やっと視界が正常化。
【凄い……僕にも教えて!】
飛んで来たマディアが彩桜を捕まえた。
【じゃあマディア様も死神師匠ねっ♪】
【え?】【彩桜が言っているのはエィムの事だ】
【エィム師匠の上司様だから~♪
マディア様も死神師匠なの~♪
ユーレイ探偵団の仲間なの~♪】
【僕が教えてもらうのに師匠?】
【単なる呼び名だ。
おふざけ彩桜に付き合ってやってくれ】
【ふざけてにゃんかにゃいもん。
と~っても真面目にゃんだもん】
【その話し方が既に ふざけている】
【コレ俺のフツーにゃんだもん】
【つまり根底から ふざけているのだな】
【んもぉ瑠璃姉てばぁ】【彩桜ってば♪】
ソラが笑い出し、皆も笑ってしまった。
【陽の気は正義なの~♪
ユーレイ探偵団、神様も入って最強の最強なったの~♪】
【みんな~♪ 支配、解けたよ~♪】
モグが一個中隊を引き連れて降りて来た。
「隊長様、自己紹介お願いします♪」
「隊長? この私が、で御座いますか?」
「あれれ?」完璧に解いたのに~。
隊長もモグも困ってしまったので彩桜が進み出た。
「その鎧、カリューの隊長さんのでしょ?」
「は?」身形を確かめ「確かに……」
「カーリザウラ王子に近いヒト?」
「はいっ! オーロザウラ殿下とカーリザウラ殿下の教育長をいたしておりましたルベンザリューと申します!」
「じゃあカーリ トコ行こっ♪
調査の続き、お願いしま~す♪」
「待て彩桜。中隊全てをマヌルの里に運ぶ。
モグも共に」
【どして?――あ~他にも欠片 込められてるヒト居るぅ】
【それ故だ。アミュラ様にも会わせねばならぬ】
【うんうん。保護珠、アミュラ様だったねぇ】
【行くぞ】 【ん♪】【はい!】
――マヌルの里、アミュラの解呪・分離作業部屋。
【失礼致します。
アミュラ様が保護なさっておられた方々を発見しましたので、お連れ致しました】
【そうかい。ありがとねぇ。
咄嗟にオーロからは離したんだが、何処に飛んじまったのやらだったんだよ。
無事で何よりだ。
オーロの欠片もアタシに任せな。
けどモグは手伝っておくれよ?】
【はいっ!】【ありがとうございます】
【カーリに会わせたいの。まだダメ?】
【カーリなら構やしないよ。連れて来な。
けどザブには声を掛けないでやっとくれ】
【どして?】
【ザブを追いかけ回してた筆頭だからだよ。
顔を見ただけでザブが卒倒しちまうよ】
【そぉなんだ~】
【ま、強い人神達だ。
回復したら神世の復興は任せたらいいさね】
【うんっ♪】
カーリの側近集団を発見しました。
この神様達になら神世の復興も引き継げそうです。
音楽祭りが続いている中での大収穫でした。




