始まり始まり~♪
奏をボーカルとしての曲が終わろうという時になって、ようやく何処かに消えていた見田井が戻り、マイクを持った。
なので次の曲には続けずに待つと、見田井は再びニュース番組に移ると締めた。
「また休憩?」
控室にも一緒に来たのでラクサが寄った。
「ニュースの次は全世界に向けての音楽祭りだから打ち合わせをしておきたくてね」
「ん♪」
皆も椅子を運んで寄り、見田井を囲んで座った。
「逃亡者達は全国のドームやアリーナホールに集められたそうだよ。
誘導したのは神マーズやマーズスタッフだろうね。
音楽祭りも逃亡者達に聞かせるらしいから頑張ってね。
ニュースの次は別スタジオに用意しているんだ。
君達が演奏するのは、また別のスタジオなんだけどね。
次は邦和の有名な歌手の皆様が歌うからね。
君達も音楽ジャンル無差別級なんだよね?」
「はい♪ 大丈夫で~す♪」魂縛♪
彩桜はカケルが騒ぐ前に固めた。
ニュースに続く放送の為に見田井は先に呼ばれて行った。
ユーレイ探偵団も別スタジオに呼ばれて準備を始めた。
【俺そんなに叩けないぞ!】
魂縛を解いた途端にコレだ。
【ドラム、カケルさんだけじゃないから叩いてるフリでいいの~♪】
【へ?】
【スティック、見える霊体にしとく~♪
音なんて出ないから安心してねっ♪】
【誰がドラムするんだよ!】
【【【マーズに決まってるよね】】】
【って、来るのか!?】
【響お姉ちゃん話したよね?】【話したわよ♪】
【何を話したって!?】
【まだ分からないの?
最悪でも2マーズは此処に居るんだよ】
ソラが呆れて背を向けた。
響も彩桜も分身達も。ドラムよりは前なので。
待つ間にモニターから聞こえるマーズコールは大きく大きくなっていた。
―◦―
【お~い白久、相談なんか とっくに終わってるんだろ?
早く来ないと見田井が倒れちまうぞ♪】
マーズコールに負けじと声を張り上げているので。
【たった今アメリカから兄貴トコに来たばっかだよ! 忙しいつったろーが!】
【総理で遊んでただけじゃねぇか♪】
【見てやがったのか!?】
【白久ならと考えただけだ♪
とにかく来い。演奏してくれ♪】
【ったく~】
【俺がカウントダウンするから来たら忍者ポーズして『マーズ参上!』なっ♪
言うのも全員揃えろよ♪】
【そのくらい言われなくてもトーゼンだ!】
【そんなら10、9――】【全マーズ聞けっ!】
【――8、7――】【メーアカウントで瞬移!】
【――6、5――】【『奇跡』Bポジ即演奏!】
【――4、3――】メーアが局スタッフに手で合図。
【――2、1――】【マーズせ~のっ!♪】桜。
モニターからの『マーズ!』大合唱にエコー。
【――0だっ♪】
『マーズ参上!』ポーズ即、演奏開始。
曲はフリューゲル&マーズの『奇跡』。
一気に集まったライトが眩しい程になったので揃って礼。
そのまま頭を下げて留まるが演奏は続ける。
【動くよ♪ 4、3、せ~のっ♪】
一斉に動き始める。
【流石マーズだ♪】【さっきのエコーは何だよ!?】
【いい演出だろ♪】【仕込んでるみたいだろーが!】
騒ぐ白久と話しつつメーアがセンターに来た。
『前言撤回だ!
マーズが邦和に戻ったんなら俺達フリューゲルも邦和に行く!
ドームツアーも予定通りだ!』
余裕綽々で宣言して歌い始めた。
【前言だと?】
【マーズの居ない邦和には二度と来ないと言ったんだよ。
これは本音で本気だからな。
ドームツアーをフリューゲルだけで、なんてのも有り得ないだろ】
【今はメーアが呼ぶから来ただけだっ!
メーアが東京に居たから此処に出たってだけだからなっ!】
【音楽祭りだから居てくれ。これでいいか?】
【あ~、あの準備してたヤツかぁ。
そんなら仕方ねぇな。で、次は?】
【白久は何も聞いてないのか?】
【次は邦和の歌手達とコラボだ♪
ユーレイ探偵団もスタンバってるぞ♪】
黒瑯が笑いながら説明した。
【はあ!?】
【音楽祭りだからなっ♪
各国マーズタウンにも流れるんだから邦和をノケモノには出来ねぇだろ】
【確かになぁ。皆も黒瑯が言うヤツいいんだな?】
口々に『いい』と返ってきた。
【そんならヤルぞ!】【承知!】一斉。
―◦―
【もしかして白久さんだけ知らなかったとか?】
【そうかもね】【新総理で遊んでたから~♪】
ロンサもラクサも分身で本体はマーズ中。
【『で』?】
【うんうん♪ 『で』なの~♪
それでねっ♪
前総理さん監禁されたり襲撃されたりだったから探偵団したいの~♪】
【それは探偵団しないとね!
でも音楽祭りでしょ? いつやるの?】
【小学生バンドだから夜は出演できな~い♪】
【そっか♪ 昼はバンドで夜は探偵団ねっ♪
あれ? 神世の復興は?】
【神世もユーレイさん い~っぱい♪
なんとかなるなる~♪】
【そっか♪ 人世でも活動しないとねっ♪
私達は人なんだから!】
【うんうんっ♪】
―◦―
邦和の歌手達との共演は1時間で第1部が終了した。
演歌ありポップスありのジャンル無差別級な伴奏を終えると、次は漢中国のマーズタウン会場だと忍者移動(瞬移)で楽器も一緒に移動となった。
響とカケルを連れて瞬移したのはソラでユーレイ探偵団の大きな楽器は彩桜だったので、響を立ち位置に残してカケルをドラムの椅子に座らせようとしたが
【あれ? お兄?】
ぐったり眠っているかのようだった。
【おやすみなさいじゃないみたい~】
【これって……?】
【覚醒するのかも~♪
キツネの里に運ばにゃい?】【ボクが運ぶよ!】
ソラはカルケに偽装した分身も増やして術移した。
【あれ? ソラどこ?】神眼キョロキョロ。
【少し離れたけど心配しないで。
お兄が疲れたみたいなんだ】
【また お兄なのね~】
【だから響がドラムしてくれる?
偽装分身お兄は電源オフな電子楽器にしたいから】
【ん♪】ドラムも楽しいのよね♪
【じゃあカルケ、キーボードねっ♪
ソラ兄、俺がカルケする~んるん♪】
ラクサが引っ張って行きつつ入れ替わった。
【ありがと彩桜♪】
【では私がロンサとシードをしましょう】
【狐儀様ありがとうございます!】
入れ替わりが完了したと同時に演奏開始だった。
2曲目でソラが戻った。
が、連れていたのはカケルではなく
【えええっ!? ラン、治癒は!?】
ユーレイ探偵団スタイルの紗だった。
【行っていいって♪
ユーレイ探偵団のマーヤよ♪】
フルートを吹いていたラクサと並んで吹き始める。
【うんっ♪ 一緒ねっ♪】【ねっ♪】
楽しく漢中国でのステージを終えて邦和へ。
しかし小学生バンドは休憩だと控室に残されてしまった。
【ソラ、お兄の所に行くの?】
【行かないよ。
音楽祭りが終わるまでは預けるつもり。
曲中に前総理と新総理に関連する話をするから聞いててね】
【ん。そのための休憩なのね♪】
【そうなるかな】くすっ♪
【ん?】
【張り切ってるな、と思って♪】
【それはトーゼンでしょ♪】
【団長だもんね♪】
【そうよ♪ 副団長も楽しいんでしょ♪】
【響と一緒だからね♪
そろそろ始まるから話は曲間にね】
【ん。頑張ってね♪】
マーズ&キリュウ兄弟のクラシックステージが始まった。
ソラは空マーズとサーロンとして真剣に演奏しているので口数が減る。
彩桜も本気演奏なので静かなものだった。
少し寂しいものの、響が心地よい音色に魂を委ねていると力丸とショウが来た。
【今日はA班お休みだって~♪】
【どんどん音楽を届けてくれと大勢に言われたよ。
で、カケルは?】
【キツネの里に預けてるんだ。
休憩させないと不慣れだからね】
話しているロンサは分身。
【だから急に音が良くなったのか】
【ボク達もダメッ子なフリをヤメたから、きっとソレもあるよ】
【ふ~ん】
【兄様てば、その反応~♪
あ、僕達 今日はお城で執務じゃなくて人世での公務なんだ♪
だから一緒に行こ~♪
あ♪ この曲、楽し~い♪】
【『世界一周みんなで踊ろう』だね♪
年末にキリュウ兄弟が初単独ライブで『とっかえひっかえ』演奏したんだよ♪】
【コレ聴いてから行こ~♪】【だなっ♪】
大きい方のモニター前に集まった。
楽章や曲の合間にソラと彩桜から聞いた話では、前総理を監禁してマーズ諸共に始末しようと襲撃した実行犯は新総理と配下と言えそうな若手政治家達だったが、裏に真犯人が居る筈だとの事だった。
【次はアメリカでバンドばかりだからユーレイ探偵団は引き続き休憩なんだって。
調査に出よう】
【了解♪ でも出ようってソラと彩桜くんは?】
【分身を頼んだから探偵団だよ♪】
【ん♪ あ、ショウと力丸は? 公務って?】
【【探偵団するのが公務なんだ】よ~♪
あ♪ モグ~♪】
【うん♪ アミュラ様が人世で活動しなって♪】
【ただいま】【お帰り~♪】一斉。
【じゃあユーレイ探偵団も出発しよ~♪】
【ちょうどモグも来たしな♪】【うん♪】
ソラと彩桜も瞬移して来たので力丸が説明。
集まって瞬移した。
世界中に放送する音楽祭りが始まり、神世と人世を行ったり来たりする予定だったユーレイ探偵団は、神世の平穏の為にも音楽を届けるのがメインになってしまいました。
でも小学生設定なので邦和が夜の時間帯は出演できません。
その間は探偵活動をするみたいですね。




