第八十一話 結果発表
あれから私の戦いは無く。結局のところ、優勝者は私の対戦相手だったパトリシオに決定した。表彰台に上った時に一応拍手は送ったが、内心かなり複雑だった。
「それにしても、私が敗れた後に、皆が同じ相手に負けてるとは思いませんでしたが。」
私の呟きに、それぞれ気まずそうに顔をそらす。
「リーズだって負けてるんだぜ、人の事言えんのかよ。」
挑発的なブルーノに、私はため息を吐いた。
「普段なら、私も人の勝ち負けに口は出しません。でも、戦い続けて、体力や魔力を消費しているであろう相手に、誰も傷をつけることすら出来なかった、とはどういう事ですか?」
苛々しながら話すと、ブルーノは静かになった。
最初に戦った私でさえ、それなりにいい勝負をしていたと言うのに、後から戦った人たちが真面に攻撃を与えることすら出来ていないという現状に、不満をぶつけたとしても許されると思うのです。
「ごめんね。リーズの敵取れなくて。」
「クリスは頑張ったと聞いているので、謝らなくていいんです。」
しょんぼりしているクリスの頭を軽くなでる。攻撃こそ当てられなかったものの、戦った時間は一番長いと聞いていますし。
「それにしても、とても強い方でしたわね。」
何処か嬉しそうに、カモミールさんが呟く。
「強すぎだよ。私、そんなに強くないけど動きもろくに見えなかったんだけど。」
泣きべそをかきながら、エリザベスさんが嘆いている。
「俺たちなんて、二対一だったのに同じ結果なんだぜ?もう、やってらんねーよ。」
「死ぬかと思った。」
どこぞの不良の様なブルーノと、悲しそうな表情のイグナーツ。負けたことがそれなりにショックな様子でした。
「また、修行でもしましょうか?」
負けず嫌いな私は、打倒パトリシオを目標に修行メニューを頭の中で組み始めた。




