第七十六話 夏休みが終わっちゃいました。
「学校行きたくないなあ。」
クリスはポツリと不満げにそう言った。
「クリス宿題はちゃんと終わってるんですから、特に心配することもないでしょう。」
猫にでも接するように、私はクリスの頭を撫でます。
「まあ、私はね。」
そう言うとクリスは起き上がり、準備を始めました。
「学校に行こっか。」
クリスは諦めた様に、そう呟きました。
「はい。」
正直な話、私も休み明けに学校に行くのはかなりしんどいです。でも学校には行かなくてはいけないので、私たちは学校に向かいました。
学校に到着して、教室に入ると其処には死体のようなブルーノの姿がありました。
「何かあったんですか?」
何か事件でもあったのだろうかと、心配しました。
「このバカが宿題をやるのを忘れたのよ。」
そう言ってマリエルはブルーノを拳で殴ります。
「いてええ!?しょうがねえだろ。気付いたら休みが終わってたんだからよ。」
最早言い訳にすらなっていませんね。
「でも、去年もそう言ってたよね。」
苦笑気味にエリザベスさんが言います。
「去年もですか……。」
その言葉を聞いて、呆れてしまいます。
「なら、あれをやろうか。」
クリスの一言で私とブルーノ以外の全員がニヤニヤと悪魔のような笑みを浮かべました。
「罰ゲーム。」
何時も無表情のイグナーツが微笑んだのが、私には酷く不気味な光景に見えました。そして、私にしがみ付くブルーノが尋常じゃないくらいに、ガタガタと震えているのも気になりました。
そして、ダリア先生が乱入してくると、一旦その話は終わりになりました。
「さあ、皆夏休みの宿題を提出してください。」
ブルーノ以外の全員が宿題を提出する中、ダリア先生はブルーノが宿題を忘れたという事に気が付いたようでニヤニヤとムカツク笑みを浮かべ、
「また忘れちゃったの?しょうがないなあ。そんなブルーノ君には、」
「先生、ウザいので殺っても良いですか。」
ダリア先生の態度が気に食わなかったのか、カモミールさんは絶対零度の視線をダリア先生に浴びせました。
「先生用事を思い出したから帰るね。」
それだけ言い残し、高速で廊下を走り抜けていきました。
「さて、それでは楽しい罰ゲームの始まりですわ。」
嬉しそうにするカモミールさんを筆頭に、ブルーノの罰ゲームは始まったのです。




