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第六十六話 学校生活

入学式から数週間が経過し、新しい環境にもだいぶ慣れてきた。そんなときのことだった。


「おはようございます。先輩。」


「おはようございます。」


 今日は攻撃魔法の授業の日。それも種族別でやる為、知り合いがこのレアとエセルともう一人。


「おはよう先輩。」


エリアスである。


「先輩!場所とっといたんで、此処どうぞ!」


 エリアスは私に負けてから、舎弟の様になっています。クリスと居る時とか、そこら辺は空気を読んで姿を消すんですが、学園に居る時はずっとへばり付いている状態で、正直邪魔だと思う事があります。


 本人には気付いていないようだけど、あれは、どう見ても観察していると分かりました。エリアスは、ただ私を慕っているんじゃなくて、私の強さを探りたいんだと思います。


 でも、ただ慕われるよりも、こうやって敵になってくれるような存在がいるというのも、面白くていいと思います。今思い出しましたけど、ゴンザレス君の時はあまり楽しめませんでしたから、エリアスは私を楽しませてくれるでしょうか?


「ありがとうございます。」


 エリアスが用意してくれた席に座る。そして私の左にはエリアス。右にはレア。そしてレアの隣にエセルが座るというのがこの授業の何時もの席順です。そして今日は、何時もの授業とは少し違っていた。


 魔法教科担当のキース先生という先生が、説明を始めた。キース先生は、緑色の髪と目をした、二十歳の若い先生です。成績優秀、容姿端麗という功績を遺した、この学園の卒業生だそうです。当然のごとく、強いです。強くなければ、この学園では、生きていけません。冗談抜きで。


「今日話すのは、一か月後に行われる、感謝祭についてだ。皆も知っていると思うが、毎年この時期になると、自然に感謝する。という意味を持つ、感謝祭が始まる。皆にはその準備をしてもらう。準備と言っても、今日これから、皆に植物の種が、一つ渡される。その種を、自分の知識や魔法を駆使して育ててもらう。勿論、祭りと言っても種を育てるという事は、君たちにとっては、課題だと思ってくれ。枯らしたものには、罰を与える。以上だ。質問がある生徒は手を上げなさい。」

 

 分かりやすく説明されたからなのか、それとも先生の凛々しすぎる態度だからなのか、手を上げて質問をする勇者はいなかった。


「質問が無いなら、今日の授業は終わりです。種は人数分置いていきます。1人ひとつとって帰るように。」


キース先生は、颯爽と出ていった。


「超怖いっすね。」


エリアスはおどけた様に言った。


「そうですか?」


 私的には、実力があり、それを堂々と表現する人は、嫌いではありません。あからさまな態度の人は嫌いですが、キース先生は実力があり、態度もそれなりに良いので、私もそれなりに気に入っている教師の1人です。


 因みにダリア先生は、丈夫な玩具といった認識ですが、中々根性のある先生だとは思います。それにしても、植物を育てるですか……。


 私は、教団の上に置かれている、種を一つだけ取ると、何と無く見つめる。


「植物って、どうやって育てるんでしょうか?」


 興味のあることや、必要性を感じる事しか、やってこなかった私にとって、植物を育てるというのは、初めての行為でした。

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