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第六十四話 リーズVSエリアス

「いくぜ!先輩!敵を吹き飛ばせ!台風ハリケーン!」


 掛け声とともに、巨大な風の魔法を発動する。


「なら、こっちも敵を吹き飛ばせ!台風ハリケーン!」 


 あえて同じ魔法を発動させる。魔力の大きさは私の方が上、エリアスの発動した魔法は、私の魔法によって消され、エリアスにダメージを与える。


「うわあああ!?」


エリアスは魔法の効果で上空に吹き飛ばされる。でも、ここで攻撃の手を緩める気はない。


「雷よ、敵を断罪せよ!落雷ライトニング


上空にいるエリアスに、魔法が直撃する。


「いたた!」


エリアスはそのまま激しい音を立て、地面に叩きつけられる。


「やっぱ先輩に勝負を、挑んでよかった。」


傷だらけになりながらも立ち上がると、エリアスは嬉しそうにニヤリと笑った。


「だってこれだけ強いなら、俺が本気で殺そうとしても、死なないよね!」


 さっきまでの笑顔は消え、無表情で大剣を出してきた。しかも大剣をよく見れば何やら呪いが憑いているのが見える。それも禍々しい強大なものが。


「リーズッ!」


 流石にクリスも危ないと思ったのか、戦いを中断するように、結界を張った先生に抗議しているけど、相手はそれを見逃す気は、毛頭もないみたいですし。それに今この状態で結界を解けば、周りに被害が及びます。


 自力で何とかすると言いたいところですが、生身の状態でこんな呪いの掛かった大剣の攻撃を受ければ何が起きるか分かりません。


黄幡神おうばんしん


 守護精霊を憑依させて大剣を掴む。


その行動にエリアスは目を見開く。


「呪いの掛かった武器を、素手でつかむなんて、すごいね!」


無表情ながらに楽しそうに感嘆の声を漏らさないでほしい、正直恐怖しか抱けません。


「それだけじゃないですよ!」


 私はそのままつかんだ大剣を真っ二つに砕く。大剣はひび割れると粉々に砕け散る。そのままエリアスに連続で拳を打ち込む。


「はああああ!」


 そして最後に場外に蹴り飛ばす。憑依状態という事もあって、結界を破壊してエリアスは、外まで吹っ飛んだ。流石にあれだけの攻撃を受ければダメージがあるのか、エリアスは立ち上がることは無かった。


「私の勝ちです。でも、あなたに対して興味が出ました。入学の許可を上げましょう。」


 気絶しているエリアスに対して私はそう言い残した。


「リーズ!大丈夫?素手で呪いの掛かった武器を掴んじゃダメだよ!」


 クリスは心配そうに私に駆け寄ってきて安否を確認する。でも呪いの掛かった状態の武器をクリスも使ってますよね。とは流石に言えませんでした。


「でも、よかったの?あんな危険そうな子入学させちゃって。」


 エリザベスさんは倒れているエリアスを眺めながら不満そうに語る。


「少なくとも、私が倒せるうちは、まだ大丈夫ですよ。」


 それに、あれだけの強大な呪いの掛かった武器を、何の能力も使わずに素手でつかみ、尚且つその武器を使いこなす。そんな彼に興味を持ちました。クリスも呪いの掛かった武器を使っていますが。エリアスの武器と比べると呪いの規模が違いますからね。


 武器を破壊してしまいましたが、おそらく明日には武器は元通りになっているでしょう。武器を手放すことができない。それも一つの呪いのようでしたからね。


「マリエル、彼の治療をお願いします。」


「分かったわ。」


そう言うとマリエルは、エリアスの治療をする。


「貴方達はどの人と戦いたいか、希望はありますか。」


 残った二人の新入生に、私は問いかける。


「なら私たちは二対二のタッグ線を希望します!対戦相手は、リーズ先輩とクリス先輩で!」


 蒼い髪と青い瞳の少女は、隣の緑色の髪とオレンジ色の瞳の少女と、手をつなぎながら答える。


「また、私?」


 思いもよらぬ出来事に、クリスと目を見合わせ驚いていた。


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