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第六十一話 最凶の守護精霊

 あれは日本に暮らし始めて一年が過ぎた時でした。

 

 黄幡神おうばんしん日本の神様で別名万物の墓の方といい、また兵乱の神ともいう。


「お爺ちゃんに一応聞きます。何故このタイミングで私の守護精霊としてこの国の神様が生まれたんですか?」


「知らん!」


 私の守護精霊が誕生したのです。あれですか守護精霊だけ先に里帰りでもしてたんですか。しかも墓とか兵乱とか明らかに物騒な神様ですね。生まれたての守護精霊をじっと眺めます。


 生まれたてだというのにその見た目は成人男性と同じくらいの大きさでした。その名の通り髪も目の色も黄色でというか私女の子なのにどうして男の守護精霊が生まれるんですか!?なんだか納得できません。


「まあ生まれたもんはしょうがない責任もって面倒見るんじゃぞ。」


「分かりました。」


 そうして黄幡神との生活が始まったのです。


 最初は特に面倒事もなく寧ろ平和的だったんです。何も問題も起こさなかったし、普通に後ろにいるだけで騒ぎ立てる様子もなかったんです。


 事件がおきたのは次の日の朝。私が目を覚ますよりも早くお母さんの修業という名目で襲撃にあったんです。そしたら黄幡神が大暴れしたんですよ。


 正確に言うと黄幡神が勝手に私の体に憑依してお母さんと戦闘を始めたんですよ。


 流石に物騒な意味を持つ神様。とてつもなく強かったんですね。これがお母さんと互角に戦えるほどにでも肉体は私のなので当然痛いのは私です。


 大分暴れた後に私が主導権を奪取してなんとかその場を収めたんです。でもそれ以来黄幡神を憑依させない様にしました。


 こんな出来事があったので使いたくなかったんです。でも今使わないと私の命が危ないので使っちゃいます。


黄幡神おうばんしん憑依」


 そう言うと私の髪と目が黄色く変化する。そしてその状態のまま私は即死魔法を素手で握りつぶしました。


「嘘……。」


 クリスが茫然と呟く姿が見えました。


 私も吃驚です。まさか素手で即死魔法を消し去れるとは思いませんでしたよ。


「私の負けだよ。即死魔法を素手で握り潰されちゃったら私がどんな魔法を使っても勝てないもん。」


クリスはいじけていました。


「決勝戦!勝者リーズ!」


 でもこれで私が優勝です!クリスの手を取って立ち上がらせます。


「あんな守護精霊いつ手に入れたの?」 


 クリスは恨めしそうに私の背後にいる黄幡神を睨み付けます。


「実はこの守護精霊向こうの世界に行ったときに生まれたんですよ。」


「普通は守護精霊も一緒に生まれるんじゃないの?」


不思議そうに首を傾げているクリスに説明をしました。


「私も詳しいことは知りません。でもこちらの世界に居た時に私の守護精霊は生まれてなかったんですよ。それが原因だと思っています。」


「確かに理由としてはそれが一番無難だね。」


 そんなこんなでトーナメント戦は見事に私の勝利で終わり。負傷した人たちの見舞いに行って様子を見てから自宅に帰りました。


 そして私は今とてもうれしそうな顔をしているんでしょう。だってまだやり残したことがあるのでそれを済ませちゃいましょう。と、とびっきりの笑顔でクリスに向かい合います。私の顔を見ると何故かクリスが後ずさりします。


「リーズなんか怖いよ……?」


 そんなクリスに構わず私はあの時のクリスの様に意地悪そうに唇の上に人差し指を軽く乗せます。


「約束。」


 そう言うとクリスも笑顔になりました。


「そうだね!」


 そう言うとお互いに近寄り、軽くチュッとキスをしました。


 ファーストキスはレモンの味というのを聞いたことがありますが私たちの場合はとても幸せな味がしたとだけ言っておきます。


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