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第五十四話 エリザベスVSクリス

「ほら覚悟を決めて逝ってきてください。」


中々戦おうとしないエリザベスさんをフィールド内に押し込む。


「リーズさんなんか言い方可笑しい!?後押さないで!?クリスさんがどれだけ強いか一番よく知ってるでしょう!?」


 そうですね。よーく知ってますよ。でも私も早く戦いたいんです。エリザベスは後ろでクリスが自分を引っ張ろうとしていることに気が付いていなかった。


「えい。」


楽しそうなクリスの声とともに


「エリザベスVSクリス戦闘開始!」


アイス先輩の言葉によって戦いの幕は上がったのでした。


「酷い!?」


 叫びながらもエリザベスさんは自分の背中から武器を取り出し、その言葉とは裏腹にしっかりと力強く構える。そんなエリザベスさんに対してクリスも武器を取り出す。禍々しい雰囲気に見る者によっては、恐怖を感じるであろうそんな一品。確かこっちに来た時に購入したと言っていた武器ですね。少しだけ懐かしく感じました。


「何で今そんな禍々しい武器出すの!?」


 エリザベスさんは禍々しいオーラに包まれた武器を見るとクリスの武器を弾こうと鎌槍ハルバードを出してクリスの武器を攻撃し始める。


 今までエリザベスさんの戦闘う場面を見る機会が少なかったからなのか強いのか弱いのかはっきりしない人物だと思います。でも今の動きを見ていると鎌槍ハルバードの使い方はとても優れています。


 少なくともクリスが攻める隙を与えさせ無い様に必死に攻撃しているようにも見える行動ですが、実際クリスが攻めていない以上エリザベスさんも強いのだと思いました。


「行くよイブ憑依!」


 そう言うとクリス自身も禍々しいオーラに包まれていきます。しかもイブって確か家出した時に手に入れた守護精霊?三年も前の出来事だったせいか記憶がうろ覚えですね。


「そんなリーズに解説してあげよう。」


いきなりクルトが現れました。


「それにしても何時から真人間になったんですか?」


 女装のしていない普通の男性の制服を着用したクルトを見て思わず問いかけました。


「単に体つきが男らしくなってきちゃって女物の服がに合わなくなちゃっただけだよ。」


残念そうに呟く姿に思わずため息をついた。


「解説するならご自由にしてください。」


「なら解説始めるね。クリスの守護精霊であるイブは僕のご先祖様で大の美少女好きの魔族でね。基本的に美少女にしか協力してくれないんだ。」


 それで美少女であるクリスにあっさりと協力したというわけですか。守護精霊にもあんなのがいるのかもう嫌になります。


「そしてイブの能力は攻撃が当たると相手を呪い状態にすることができるんだ!ほら見てごらん。」


その言葉を聞いて渋々観戦すると大量のアンデットのようなものに憑りつかれているエリザベスさんの怯えた姿がありました。


「私まだ死にたくないー!?」


 それを振り落とそうと必死に攻撃してますけどかすりもしません。それどころかアンデットには実体が無いので武器はすり抜けるだけでした。


「だったら。フェアリー憑依!」


 エリザベスさんが自身の守護精霊を憑依させると背中には妖精と同じ羽が生え、体の至る所が光の粒子に包まれました。


「敵を焼き尽くせ!火矢ファイアーアロー


 エリザベスさんの魔法はアンデットを消滅させてクリスにまで攻撃が届いた。


「フェアリーは憑依した人物の魔法に光属性の魔法効果が付くんだ。だからアンデットとか闇属性の武器やモンスターに大ダメージを与えられるんだよ。」


 属性の追加ですか。お母さんが使っている死神の即死効果と同じようなものですかね。


「その程度じゃ私には勝てないよ。」


 攻撃が当たったと油断していたエリザベスさんの背後からクリスが襲い掛かる。クリスは思い切り武器を振り下ろす。エリザベスさんは自分の武器でそれを防ぐも威力が強すぎて武器ごと地面に叩きつけられました。


エリザベスさんは地面に激突してそのまま意識を失いました。


「勝者クリス!」


「イエーイ!」


勝ったと同時にクリスが嬉しそうにピースしました。


「おめでとうございます。」


「ありがと。でも私リーズにも負ける気はないからね。」


「望むところです。」


私とクリスは恋人同士です。でも勝負とは別物ですから手加減なんてしません。それにこう見えて私は負けず嫌いなんです。


「それでは次の対戦に移ります。アダムVSカモミール両者フィールド内に入ってください。」


これはまた珍しい組み合わせですね。どんな勝負になるのか凄く楽しみになりました。

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