第四十五話 別の世界
「鈴?」
誰かの声で私は目を覚ましました。目の前には黒い髪に黒い目の私よりも背の高い女の子がいました。
「目の色が違う。鈴じゃない?」
リン?そう言えばお母さんの名前がそんな感じだった気がします。
「私の名前はリーズです。」
「日本人じゃない?」
「え~と多分そうです。」
そう言えば今気づきましたけど、この人髪と目がお母さんと同じ!?思わず吃驚して目の前にいる人の顔を凝視する。
「そう言えばまだ自己紹介してないね。私は百織姫季っていうのよろしくね。ところで何で私の家で寝てたの?」
不思議そうに言われたので思わず周りを見渡す。周りを見渡せば湖のような場所とか不思議な造りの建物や大きな扉がありました。
「ここ、どこですか?」
驚き過ぎた私が言葉にできたのはたった一つの質問だけでした。
「取り敢えずお父様に会いに行こうか。」
百織さんは私の手を握るとテクテクと歩き出しました。
「お父様、リーズちゃんと言う子を連れてきました。」
大きな家?の中をずっと歩き続けていくと見知らぬ老人のところに案内されました。見知らぬ老人は立ち上がると私に近づきじっと顔を眺めてきました。その真剣な表情に思わず固まってしまいます。
「確かにお前の娘だな。鈴よ。」
「やっぱり似てるってお父さんもそう思うでしょう。」
見知らぬ老人の背後からひょっこりとお母さんが顔を出す。
「お母さん!」
思わずお母さんに抱き付つきました。1人じゃなかったことに安心してまた涙がポロポロと溢れてきます。
「よしよし。やっぱり1人じゃ不安だものね。お母さんもそうだったわ。」
お母さんは私が落ち着くまで私の頭を優しくなでてくれました。少しすると落ち着いたので詳しい状況を説明してもらいました。
「この家は私の家でこっちが私のお父さんでこっちが私の妹の姫季よ。あまり似てないけどね。」
それぞれ見知らぬ老人と百織さんを指さしています。
「お母さんの家族?」
「そうよ。」
私にとっても全く関係のない話ではないんですね。
「取り敢えず疲れちゃったでしょ?お風呂に入ってご飯食べて今日はもう休みましょう。明日になったらまた詳しく説明するから。」
そう言うとお母さんは強引に私をお風呂にまで連れていきました。
「お風呂?」
お風呂にしては広すぎる空間とそしてそれに見合う膨大なお湯の量。そして極め付けに奥には滝がありました。取り敢えずお湯の中に入るという行為は変わらないようなので軽くお湯を体にかけてからお風呂に入ります。
こんなお風呂に入るのは初めてでしたがとても気持ちよくて快適でした。
その後お風呂から出ると今まで見たこともない食事が出てきたりしました。美味しかったです。でも不思議な味だと思うものもいくつかありました。
お母さんと同じ部屋で寝ることになったのです。でも床に直接布を掛けただけの不思議な就寝具で、でも肌触りがとても気持ち良かったです。




