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第三十四話 お迎え

クリスちゃんが家出してから早一週間。クリスちゃんに会いたくてたまらない私はクリスちゃんのいる場所に襲撃を掛けようとしてました。守護精霊の青ちゃんを憑依させると


風嵐ハリケーン


風系魔法を発動させて建物を吹き飛ばしました。建物をすべて吹き飛ばすとそこにはクリスちゃんが1人立っていました。


「リーズ……。」


「クリスちゃん……。」


やっと会えたという嬉しさで何を喋ったらいいのか分かりませんでした。クリスちゃんを見ると嬉しそうだったり悲しそうだったり複雑な表情をしています。


「いきなりなにしやがる!?」


1人の人物が剣で切りかかってきました。


「行き成りも何もクリスちゃんを迎えに来ました。」


私もナイフで切り返す。


「建物吹っ飛ばすとか酷過ぎんだよ!」


「生きてるならいいじゃないですか。貴方も男の端くれなら一々小さいことで騒ぐのはやめてください。かっこ悪いですよ。」


 私が会いたかったときに会えなかったというのにこの人物は一緒にお泊りまでしていたかと思うと正直殺意しか抱けませんでした。目の前の男は私のセリフに固まり一瞬の隙ができる。


「拘束魔法バインド。」


 ナイフで峰打ちして魔法で拘束する。残るはあと三人のはずまさかこれで全員死亡なんてことは無いですよね?しばらく待っても何もなかったので残りの三人を探しました。全員発見すると改めてクリスちゃんと向き合う。


 ああ、なんだ私はクリスちゃんの事が好きなんですね。クリスちゃんを見ていると胸がドキドキして、離れていた時もすごく寂しくて、クリスちゃんに仲間ができたと分かった時には凄くイライラしました。クリスちゃんもこんな気持ちだったんでしょうか?


「俺はまだ戻らないぜ。」


さっきの複雑そうな表情から悲しそうな顔に変わっていた。


「私はクリスちゃんのことが好きです。だから迎えに来たんです。」


私の気持ちが伝わるようにじっとクリスちゃんの目を見つめながら言った。


「前にも言ったけど友達じゃ嫌なんだよ!」


涙を流して叫ぶように訴える。


「分かってます。だから友達としてじゃなくて、リーズ・アスピラスィオンという1人の人間としてクリスちゃんが好きだから、私はここにいるんです。」


「リーズ!」


私の気持ちが伝わったのかクリスちゃんは嬉しそうに私に抱き付いてきました。当然の様に私もクリスちゃんを抱きしめました。


「ところで何時までこうしてればいいんだよ。」


此方をじっと睨みつけている四天王の姿がありました。


「もう目が覚めたんですか。」


クリスちゃんとの時間を邪魔されて思わず冷たい視線を向ける。


「もうこんな茶番になんて付き合ってられるかよ。」


銀色の髪で青い瞳の美少女は此方に文句を言っている。


「今のうちに聞いておきたいんですが如何してクリスちゃんはこの人たちを仲間にしたんですか?」


 幾らなんでも偶々であったからなんてことはないと思います。でも、気になります。


「それはそこそこ強くて顔が良かったから。」


 きっぱりと断言するクリスちゃん。何と無く四天王の顔を眺める。1人目確か名前はブルーノ・ディックハウト。まるで火のような紅い髪に明るい琥珀色の瞳で私は顔の造形よりは色が綺麗だと思いました。私に切りかかったときに使用した細い剣を背中に背負っています。私よりも年上のはずなのに明らかに私やクリスちゃんよりも低い身長です。後で身長の伸びる飲み物でもあげましょう。


「おい、てめえ俺をそんな目で見るんじゃねえ!」


人が親切に思っているのに怒鳴りつけるなんて身長も小さければ心も小さい男ですね。心の中で蔑む。キーキーうるさかったので二人目を観察する。


 二人目のイグナーツ・ドレイシー確か目を見ると魔法が使えなくなるんでしたよねなるべく目が会わない様にする。深い藍色の髪に私と似た紫色の瞳でした。魔族と言うだけあって肌の色が白くてとてもきれいな顔立ちをしています。此方は年相応の見た目で若干こちらを警戒するような動作はしているけど攻撃してくるような行動はとっていません。


 三人目はニーノ・ウルビーニ確かどこかの国の王子だとか。でも王子と言うだけあって王族の輝きとでもいうのだろうか少なくとも一目で普通の人物ではないと分かる。男にしては長い蒼い髪にブラウン色の瞳この男も剣を使うのでしょう。腰には剣が差してあってそしていつでも剣を抜けるように此方を警戒しています。


 そして四人目マリエル・ミュラトール。四天王唯一の女の子。シスターを目指していたということはあって銀色の長い髪に青い瞳の美少女。不良化して家出したとは聞いていたものの見た目は修行中のシスターその物です。シスター服を着ていなければ何処かの聖女の様にも見えます。


「取り敢えずどうすんの?」


 さっきの苛立っていた時とはまるで別人の様に落ち着いた様子でクリスちゃんに話しかけるシスターの女の子。


「リーズと帰る。」


 罪悪感があるのかクリスちゃんは悲しそうなそれでいて寂しそうな表情を見せた。


「そう、頑張りなさいよ!」


 拳を向けてくるとクリスちゃんもそれにこたえるように拳を突き出して軽くコツンと当てています。


「待てよ!俺は認めねえぞ!」


空気をぶち壊すように小さい男はクリスちゃんに近づく。


「認めるも何も最初から分かっていたことでしょ!いい加減にしなさい!」


シスターの女の子は小さい男の頭を思い切り殴りました。


「いってえ!?」


 殴られた頭からは煙が出ていました。恐ろしいほどの威力ですね。そのやり取りをじっと見ているとシスターの女の子と目があいました。


「リーズって言ったわよね。」


「はい。」


 私の事を確認するとズンズン近づいてきました。


「私もあんたたちの通ってる学園に入学したいんだけど如何すれば入学できるのかしら?」


 その言葉に吃驚して思わずクリスちゃんとシスターの女の子をキョロキョロと交互に見てしまったのは仕方がないと思います。

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