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第三十一話 決意

 私は学園の制服を着用して学校に来ています。


「おはようございます。」


「もうよろしいのですか。」


 私の立ち直りの速さに驚いたのか心配そうに聞いてくる。


「私の気持ちは本人に会ったら分かると思うのでそれまでは自分を鍛えることにしました。」


私がきっぱりと言うと何故かピシリと固まってしまった。


「あの本の意味は分かりましたか?」


ゴクリと何故だか深刻そうに聞いてきた。


「クリスちゃんが私の事を好きだという事ですか?」


というとあからさまにホッとしていた。


「良かったですわ。あれで気が付いてくれなかったら私もう打つ手がありませんでした。」


 何故か感動していた。失礼なとは言いませんでした。主な原因は私なので。


「おはよう。」


 エリザベスさんは元気がない様子でした。


「どうしたんですか?」


「え、ええっと」


何故かカモミールさんと私を交互に見ては困り顔になっています。


「クリスさんのことは知ってる?」


恐る恐ると言うか怯えながらも気になるのか此方の様子を窺っています。


「時間はかかるでしょうけど問題はないですよ。」


「そうなんだ。」


 ホッと息をついていた。その後いつも以上に担任の先生を弄りました。途中で泣き叫びながら逃げてしまったのが残念でした。放課後になると女子制服を着たアダムと男子制服を着たクルトが現れました。


「精神の入れ替わる魔法でも使ったんですか?」


と思わず声に出てしまいました。


「いや俺の趣味だ。」


 堂々と言い放ってますけど要するに変態ですよね。思わず冷たい目線を送った。


「っ」


 何故か興奮気味な様子で目線を反らされた。目を反らしたいのはこっちの方なんですけど。


「勘違いしているようだから説明するけどアダムは女装が趣味なんじゃなくて単にMなだけだから。」


ニッコリと楽しそうに言われても


「そもそもMとは何ですか?」


「他人に痛めつけられて喜ぶ変態の事だよ。」


 気持ち悪いです。知り合いだと思われたくなくてサッと距離を置きました。


「因みに今は精神的に苛めてるよ。」


だから嬉しそうに人に報告しないでください。


「Mの逆はSって言うんだよ。リーズはSっぽいよね。」


「そんな情報は聞きたくないですから一々人に報告しないでください。」


「リーズあんたの将来が楽しみだ。」


隣で女装した人物が嬉しそうに喋っている。


「そんなことはどうでもいいですからクリスちゃんの情報をください。」


「答えは出たんだ。」


とクルトは安心していた。


「答えはクリスちゃんに会えばわかると思います。だから今は自分を鍛えます。」


そう宣言すると目の前の二人はさっきのカモミールさんの様に固まった。


「正気になれよ!」


 アダムにまたもや説得されました。寧ろその言葉私が貴方達二人に対して使いたいです。何が悲しくて変態二人に説得されなくちゃいけないんですか。


「クリスちゃんの思いには気付いてます!」


と半ば叫ぶように言うと


「良かったな金髪の子!」


 アダムはどこかの空に向かって叫んでいます。もう片方は


「良かった気付いてくれて……。」


 わざとらしくハンカチで涙をふくような動作をしていました。この二人は面倒くさい。改めてそう思いました。

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