第十七話 王子さま誘拐事件
「というわけだ。」
何がというわけなんでしょうね。まともに会話してくださいよ。ギルドマスター。それに、これは結構重大な事件だと思うんです。この国の第一王子が誘拐されたなんて、結構しゃれにならないと思うんですけど。なのに紙だけ渡して、というわけだ。とかふざけてるでしょう。
「ねえねえ、リーズちゃん王子様ってやっぱりイケメンなのかな?」
クリスちゃんキラキラと良い顔ですけど、それは実際に見てみないことには分かりませんよ。私達この国の王子のことなんて知りませんし。顔どころか、何の情報も無いんですから。
そもそも私達はバルチナス王国に来て、まだ日が浅いうえに私は魔法とかケーキを中心に勉強していたんですから、この国の王子のことなんて知っているわけ無いじゃないですか。それに王子なら金髪で青い目のイケメンなんじゃないですか?たぶん。
まあ兎に角、私たちの探索場所はフンダバダッシャア盗賊団のアジトだそうです。というか、もうこれはこいつらが犯人で間違いないんじゃないですか。盗賊団のアジトを探索させようとする時点で決定してますよね。まあと言うわけで
「邪魔なので死んでください。」
「わあ、リーズちゃんなんかカッコいいー。」
おっと、本音が出てしまいました。
「ふざけんじゃねーぞ!このガキが!」
盗賊団にも聞こえていたみたいですし。
「ぶっ飛ばすか。行くぜ!リーズ。」
早速戦闘開始みたいですね。
数秒後に盗賊団を倒し、無事に王子様を救出したのですが。
「ありがとうございます。貴方は私の命の恩人です。どうかお礼をさせてください。」
妙に違和感を感じる。というかなんと言うか、確かに王子様はイケメンでしたよ。想像通りの金髪に空みたいな青い瞳、理想どおりでした。顔はね。
「私の名はフェニックス・マルガリータ・ビック・ダディ・100世です。本名はもっと長いのですが。時間もあまり無いので手短に、それでは貴方の名前を聞かせてもらえませんか?」
顔を赤らめ、まるで恋する乙女のような表情でこちらに話しかけてきました。とりあえず自己紹介でもしますか。
「えっと、リーズです。フェニックス王子」
都会の人は、ネーミングセンスがぶっ飛んでいるんでしょうか?凄まじい名前そして、当の本人はなんというか、性格が乙女チックなんですよね。可愛いんです。けど外見がイケメンなために物凄い違和感を感じてしまうんですよね。全体
的にぶっ飛んだ人ですね。とりあえず王子様奪還したので城にもって行きますか。
「それじゃあクリスちゃんお城の方に行きましょうか・・・」
クリスちゃんのほうを見ると、そこにはギラギラと王子様に嫉妬にまみれた視線を向けているクリスちゃんが居ました。というかまずいですね。私の声も聞こえていない見たいですし。
「クリスちゃん、とりあえずフェニックス王子をお城に置きに行きましょう
か。」
クリスちゃんの前に手をぶんぶんと振って話しかけてみる。目に少し光は戻
ったけど大丈夫でしょうか・・・
「うんそうだね。邪魔な奴はすぐに消さなきゃな・・・。」
あ、なんかやばいです。ちょっといそぎましょうか。その後、王子をすぐに城に送り私たちは国王から色々特典といか褒美を貰いました。主に装備品とかお金とかですね。ちなみにクリスちゃんはケーキ店の食べ放題無料券をもらって一気に機嫌がよくなっていました。
「リーズちゃんやったね!ケーキ食べ放題だよ!」
効果音をつけるならパアアッという感じですね。すごい笑顔です。ちなみに王子は王妃様らしい人から熱い抱擁を受け、どこかの部屋に引きずられていきました。




