第十五話 クリスちゃん家
「「おはようございます。クリスお嬢様!」」
朝から不法侵入されるとは思いませんでした。というか、今度はクリスちゃん関係のようですね。
「おはようセバスチャン、キャサリン、でも何でここに居るの?」
クリスちゃんは寝ぼけているのか、まともな質問をしています。
「クリス様のお母様から、クリスさまのお世話をするようにと、言われたのでクリス様の現在地に来ました。」
「こちらも同じ理由です。」
そういえば、クリスちゃんの家が貴族系だったのをすっかり忘れてました。まあ、最近のクリスちゃんはDVモードになることが多いので、元の性格がどんな感じだったか忘れかけているのもあるんでしょうけど。
「あのくそババアが!余計なまねしやがって、誰も付いてくんなっつっただろうが!」
思ったそばからこれですし。
「お嬢様、仮にも貴族なんですからもう少しお淑やかにしてください。」
「キャサリン!てめーは黙ってろ!あと今すぐに帰れ!」
「そうはいきません。上の命令ですから。」
「リーズ、一旦家に帰って説得してくるからテレポートで送ってくれるか?」
何だか微妙な雰囲気ですね。なんというか厄介ごとがおきる前触れのような今はクリスちゃん家にテレポートするほうが良さそうですね。
「セバスチャンさんとキャサリンさんも一緒にテレポートしたほうが良いですよね?」
「そうしてくれ。元はと言えばこいつらを返品するのが目的だからな。」
では、
「テレポート!」
シュパッとクリスちゃん家へ到着。思ったことがいくつかあるんですが。私はこのままついていったほうが良いんでしょうか?私的には此処で待機していたいんですが・・・。
「リーズも付いてきてくれるか。あとセバスチャンとキャサリンもな。特にそっちの二人は絶対についてこいよ!絶対だからな!」
クリスちゃんは、何でそんなにこの二人が世話をしてくれるのを嫌がるんでしょうか?お世話係りがいるなら結構楽ができるでしょうに。
「おいくそババア!誰もついてこさせるなってあれほど言っただろうが!」
「そうね。」
「なにがそうねだ!ならこいつらは何なんだよ!」
「さあ、それよりもお久しぶりですね。リーズさん。この子が色々迷惑を掛けているみたいだったし心配で・・・。」
クリスちゃんが嫌がる理由が何となく理解できました。いわゆる過保護というやつですね。さすがお金持ちというか執事とメイドまでつけるとは、普通は思いませんけどね。
「いえ、こちらこそクリスちゃんには色々と助けてもらってばかりで。」
所謂社交辞令というやつですね。ぶっちゃけ面倒ごとを持ち込んでいるのは私のほうが多いと思いますが、苦労もしているのでここはギブアンドテイクとでもいうのでしょうか。まあ、とにかく
「だからいい加減にしやがれ!」
バキッゴスッと何時までこのやり取りは続くんでしょうか。私がクリスちゃんのお母さんとちょっと話しているうちに何故か、親子で殴り合いの喧嘩になっていますし。というかさすが親子というか凄まじい喧嘩です。
殴りあったときの衝撃で、屋敷の中にあった装飾品などが壊れまくっています。それを執事さんとメイドさんが修復する。というような感じになっています。執事さんとメイドさん大変ですね。
そういえば、唯一この二人を止められそうなクリスちゃんのお父さんは何処に居るんでしょうか?このくらいの時間なら家に居てもおかしくないはずなんですが・・・。
さては、逃げたんでしょうか?
探索魔法サーチ。普通に家に中に反応があるんですけどクリスちゃんのお父さんは何してるんですか。この状況をどうにかしてほしいです。というわけで強制的にクリスちゃんのお父さんを召還してみましょう。クリスちゃんのお父さんをここにテレポート。シュパッ
「おわっ」
クリスちゃんのお父さんを無事召還できました。前回の失敗もあったので心配でしたが成功したので早速この状況をどうにかしてもらいましょう。
「てなわけなので、この状況をどうにかしてください。クリスちゃんのお父さん。」
「しかたがない。」
ちゃっかり自分の家の安全なところでくつろいでいたくせに、偉そうなのがむかつきますね。しかも微妙に足が震えてるんですけど自分で呼び出しておきながら大丈夫なんでしょうか?
結構有名な騎士だって聞いたはずなんですけど……。
「旦那様、装備を」
「うむ」
メイドのキャサリンさんが何やら無駄にごつい立派な装備品を持って来ました。見た感じすごく重そうなんですけど、平然と持ってきています。鎧と兜と盾と槍を装備して
「では、いざ出陣だぁーー」
とクリスちゃんのお父さんは雄たけびをあげながら、今も闘い続けているクリスちゃんとそのお母さんに突っ込んでいきました。
そして数時間、クリスちゃんとそのお母さんにぼこぼこにされたクリスちゃんのお父さんはキャサリンさんに運ばれていきました。
クリスちゃんとクリスちゃんのお母さんはクリスちゃんのお父さんをぼこぼこにして気がすんだのか、ちゃんとしたまじめな会話をしてクリスちゃんは説得することに成功して、年に一度以上実家に帰ってくると言う条件で妥協したみたいです。
クリスちゃんは渋々といったような感じでしたが、私としては犠牲者がクリスちゃんのお父さんだけという、比較的犠牲者が少ないということに驚きです。
そしてその後私達はテレポートで家に帰り、疲れたので寝ました。




