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目の前に広がるのは紺碧の海。
平和で、人は優しくて、こんないい島は無いだろう。
景色はこれ程までにたくさんの顔を持つのか。
魚とは、これ程に美味いものだったのか。
海水はこんなにしょっぱいのか、そしてこんなに気持ちが良いのか。
いつまでも、こうしてここで、泳いでいたい。
あぁ、だけど
これは夢なんだ。
もうすぐ、目が覚める。
夜明けが、くる。
またあの、緑の世界へ帰るのだ。
確かに平和だがつまらない、ただ草しかない、変化の乏しい世界へ。
私は豊かな自然を、そのうつろいをこの体で感じ、生きていたいのに、夢でしか叶わない―
あぁ、また、始まる。




