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目の前に広がるのは、真っ赤な血の海。
後ろの方で、一人の兵士が震えている。
確かこの前来た新人のガキだったか。
気弱そうなツラをして、俺とは全然違うな、なんて思いながら。
あぁ、気分が良い。
まだ喜びが沸き上がっている。
いつまでも、こうしてここで、勝利の余韻に浸っていたい。
あぁ、だけど
これは夢なんだ。
もうすぐ、目が覚める。
夜明けが、くる。
またあの、安穏とした世界に帰るのだ。
馴れ合いだけで生き、平和ボケした安穏な世界へと。
俺は、この力を世界に知らしめたいのに、夢の中でしか叶わない―
あぁ、また、始まる。




