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『植樹』なんて使えないと実家を追放された元嫡男の、ゼロから始めるスローライフ~の感想

【タイトル】

『植樹』なんて使えないと実家を追放された元嫡男の、ゼロから始めるスローライフ ~神鳥さんが言うことには、僕が植えられる樹は世界樹みたいです~


【あらすじ】

貴族家の子は十五になると素養を授かり、それによって将来が決まる。

武を貴ぶコンラート家の嫡子であるウッディ・コンラートが授かったのは、『植樹』という非戦闘系の素養だった。

「『植樹』の素養が使えるんなら、砂漠で一生育たない樹を植えてろよ!」

父から『大魔導』を受け継ぎ、自分の代わりに嫡子となったアシッドの思いつきで、ウッディは砂漠に追放されてしまうことに。

けれど彼が持つ『植樹』の素養で植えられる樹は……伝説の世界樹だった!?

自分を見捨てずについてきてくれたメイドや、実家と絶縁してまで追いかけてきてくれた婚約者、世界樹の実を食べたくてやってきた神獣も増え、日々はどんどん賑やかに。

困っている人を助けたり、世界樹で村を聖域にしたりしているうちに、気付けばウッディは砂漠で絶大な影響力を持つように!?

ウッディは砂漠を緑化しながら、悠々自適なスローライフを満喫していく!


【感想】

主人公はあらすじの通り、スキルが使えないからとのことで辺境に追放されます。

木を植えても育たない砂漠へ行くよう言われますが、監視役など存在しないため、馬鹿正直に砂漠に行く必要は欠片もないのですが、本作品の主人公は自主性を捧げてチートを手に入れたようなキャラなので問題ありません。


この世界のスキルは遺伝性のもので、有用なスキルを持った貴族同士の政略結婚によって更に血を強めるという風習があります。

主人公の元婚約者も剣聖スキルを持っており、大魔導スキルを受け継ぐと期待された主人公と結婚する予定でした。

ここで二人の出会いについて話しますが、婚約者は強力なスキルを持つ子孫を産むための機械のように見られていると感じており、当初婚約については拒絶していて、主人公との初対面の際も暴行を加えたほどでした。

そんな主人公ですが何度拒絶されても近づき、こう告げました。


>「僕は腕っ節はからっきしだから、あなたみたいな強い人に憧れるんだ。だからこの出会いがどんな結果に終わるにせよ、仲良くなれたらって思う」


流石主人公ですね。スキル目当てに近づく有象無象とは違い、内面ではなく彼女のスキルを褒める……あれ?言っていることが他の有象無象と同じですね。

でも何故か婚約者はそんな主人公に惹かれたらしいです。

「何故?」と聞くと「何故か」と帰ってきますが、なろう小説ではその部分に目を瞑らなければ碌に読めたもんじゃありません。


追放の別れ際に自身のスキルで婚約者に木をプレゼントした主人公。

それを育てていたある日、神獣と名乗る鳥がやってきました。

なんでもその木は世界樹で、世界に世界樹がなんか増えているから、いつも傍観してたけど興味を持ったからやってきたそうです。

そんな世界樹ですが「何故か」主人公のは勝手が違うらしく、普通はかなりの低確率で実る世界樹の実は1日1個確定で実り、しかも世界樹を「何故か」1日で世界樹を4本も植えられるそうです。

完結するまでに何回「何故か」と言うつもりなんでしょうかね。

一番の疑問点は、一向に回収されない「何故か」を積み重ね続ける作者のストーリーの構築力でしょう。


植樹レベルとやらが上昇し、新たな植物を植えることが出来るようになった主人公。

大金で取引される実を毎日生み出す世界樹があるのに、一体何が新たに植えられるようになるのか。

読者の期待を煽りますが、いざ蓋を開けてみれば


>桃の木

>リンゴの木

>梨の木

>桑の木

>柿の木

>栗の木


どう考えても世界樹と登場する順番が逆な物が登場します。

……ただのリンゴの木じゃないの?

それとも世界樹の実よりも魅力的な何かがあるのか?

そんな読者の期待の中、主人公がやったのはリンゴを食べて「う……うっっまああああああああっっ!!」と叫ぶだけ。

続いて桃を食べますが、「う……うまああああああああああい!」と叫ぶだけです。

ついでに梨も食べますが、やはり「うっまあああああああっっ!」と叫ぶだけに見えます。


問1.以下の選択肢の中を美味しいものを食べた順に並び変えなさい(配点20点)

a「う……うっっまああああああああっっ!!」

b「う……うまああああああああああい!」

c「うっまあああああああっっ!」


答えのない問題、そもそも流れに意味のない絶叫はさておき、追放側の凋落パートを語ります。

凋落が描かれるのは13話のエピローグ。主人公から婚約者を奪おうとする弟ですが、婚約者は家出し、自分は領地経営のための猛勉強をさせられている最中でした。

どうやらなろう小説特有の「実は主人公が全ての内政を取り仕切っていた」設定は無いようです。

家出した婚約者を部下に探させますが、馬鹿げた目撃情報を無視したために見つけられません。おわり。

その後主人公パートが挟まり、俺たちのスローライフはこれからだ!宣言をして完結しました。

そして後書きで


>お読みくださりありがとうございました。

>今作を読んで

>「面白かった!」

>「続きが読みたい!」

>「ウッディ達の活躍がもっと見たい!」

>と少しでも思った方は、↓にある☆☆☆☆☆を★★★★★に変えると作品を応援することができます!

>続きがあるかどうかは皆様の反響次第とさせていただきますので、応援の方よろしくお願い致します!


と、自分の作品を人質にして評価を乞食していました。

主人公ではなく、植樹スキルの活躍しか見せられなかったので、自分は評価を入れませんけどね。


総評ですが、能力面でも性格面でも、主人公の長所らしい所が見られないどころか描かれません。

追放側も、婚約者が安易に暴力的行動に走る精神異常者だと知ったら落ちぶれる要素のない立場です。

そして何より、「続きがあるかどうかは皆様の反響次第」と謳いながら感想を受け付けないなど、結局何を書きたかったのか、それすら伝わってこない、作品とは到底呼べない何かでした。

最終更新は2週間前なので、ランキングに載っているにもかかわらず更新が止まった本作の続きが描かれることはないでしょう。

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