拾った奴隷たちが旅立って早十年、なぜか俺が伝説になっていた。 の感想
【あらすじ】
旅を続けていたある日、奴隷の少女たちをいきなり五人も拾ってしまった。
彼女たちと生活を始めて早五年、大人になって旅立っていくことになった。
更にそこから十年が経ち、田舎村で過ごしていた俺は重い腰を上げ都市にやってくると。
なぜか俺が魔王を倒した勇者たちの師匠として、伝説扱いされていたのだった。
【感想】
従来のナローシュは、たとえ降ってわいたものだとしてもチートを使い、そして賞賛や褒賞を得ていました。
本作品はその手間すら惜しんでいるのか、少女を5人育てただけ、それも拾ってから旅立つまでの5年間は諸々カットされており、『ほとんど何もしていないのに賞賛される』状況になっています。
そのうち、主人公は何もしなくても敵は死に絶え、味方は繁栄し、さすがナローシュと褒めたたえられる作品でも出てくるんじゃないですかね。
少女たちとの別れに号泣するナローシュ。5年間色々なことをたくさん経験してきたらしいですが、何一つ具体的なことは語られません。
勝手に悲哀するナローシュを冷ややかな目で流し読みする私ですが、「寂しさを紛らわすために田舎に10年引きこもった」という、またしても超速球で流れていく展開についていけなくなりました。
最早皮肉でもなんでもなく「自分を主人公に重ねて、手っ取り早く賞賛を得て承認欲求を満たしたい人」向けの精神ポルノとしか形容できない物体です。感想という名の批判を受け付けないという作者の態度からもそれがうかがえます。
で、ナローシュは10年ぶりに少女たちと再会するのですが……、感想らしい感想がありません。
というのも、キャラ同士のやり取りの積み重ねを一切放棄しているにもかかわらず、あたかも10年ぶりに再会したかのようにやり取りをするため、読者が感情移入する隙など無く話が進んでいきます。
作者の頭の中にキャラの相関図などの設定があるのかもしれませんが、作者がやるべきなのはそれをできるだけ説明口調にならないようにドラマで表現するのであって、妄想を垂れ流すことではありません。
短いですが、これで終わります。感想を抱ける内容じゃないから仕方ないね。




