夢
「ただいま!アンナ聞いて、ついに会えたの!」
「誰にですか?早く着替えてください。」
「夢の人によ!」
え?本当に存在したのですか?と驚愕している。着替えをしながら話を続ける。
「隣国の方だったのだけど、会いに来てくれて…なんと!その方もずっと夢を見ていたのですって。」
「そんな事あるのですね。そんな簡単に隣国から来るって高位貴族の方ですか?」
「…王太子様。」
「え?何ですか?」
「隣国の王太子様だったの。婚約したから卒業したらあちらに行く事になったの。」
嘘でしょ…と崩れ落ちている。嫁ぎ先までついて行って最後までセレスティア様の面倒を見る私の夢が…と泣いている。え?そんな夢持ってたの?知らなかった。
「隣国は無理よね?」
「あちらに聞いてください!私はセレスティア様についていきたいのです!」
「今度聞いてみるわね。とても言い方だったから大丈夫だと思うわ。」
アンナがそこまで想っていてくれたなんて正直驚いた。幼い頃から専属でついてくれ、ずっと面倒を見てくれていた。隣国に行くのは不安だったからアンナが来てくれるなら嬉しい。
「セレスティア!大変だ!玄関にきてくれ!」
一緒に帰って部屋に戻ったはずのお父様が慌てて呼びに来る。何?と思って向かうと、大量の荷物が運び込まれている。何これ?
「お父様これ何事ですか?!」
「セレスティア宛の荷物だそうだ。」
「私ですか?」
「セレスティア様ですか?私ルカーシュ殿下より命を受け直々に贈り物を届けに参りました。どうぞお受け取りください。」
ルカ様から?どれだけあるの??帰ったばかりなのに早くない?唖然としてしまう。
「こちら殿下よりお手紙もお預かりしております。お返事をいただけるなら私が責任を持って預かり、持ち帰らせていただきます。いかがでしょう?」
「はい!すぐ書きます!」
慌てて部屋に戻って手紙を読み、急いで返事を書く。手紙だけではダメだよね?!何か!あ、刺繍したてのハンカチ!あとは?!どうしたら良い?
「セレスティア様落ち着いて!どうしました
?」
「ルカ様が贈り物を沢山くれて、手紙もくれたから返事を持って帰ってもらうのだけど…ハンカチと何渡したらいい??!」
「それは大変!なんか…セレスティア様な物…あ!あの栞はどうですか?お花の!」
あ、これ?夢に出てたお花畑と同じお花を栞にしたやつ。お相手も夢見てたならわかるかも知れません!とアンナからアドバイスを受け、手紙と共に箱に詰める。よし!急いで持っていく。
「これをルカ様に届けていただけますか?こんなに頂きありがとうございます。心より嬉しいです。また中身を確認した上で感謝の手紙を書かせて頂きます。ルカ様によろしくお伝え下さい。」
必ずお渡ししますと帰って行った。玄関に運び込まれた大量の贈り物を見てどうしようと困ってしまう。
「とりあえずセレスティアの部屋に運ぶか…何が入ってるのか確認をせねば。」
「そうですね。これは時間がかかりそうですね…。」
お父様は使用人たちに指示を出し、とりあえずどんどん運ぶ。大小様々な箱が30箱以上ある。今度は控えるようお願いしよう。
「ドレス類はパーティ用と簡易用、アクセサリーはアメジストを使った物が1式ですね。あとは小物類が何箱かあります。セレスティア様に似合いそうな物ばかりですね。」
あとはこちらもありましたと渡してくれる。お花柄のひざ掛け!可愛い。お花畑みたいな柄でとても素敵。
「渡したのアレだけってマズイかな?感謝の手紙だけじゃけく、さらに何か贈った方がいいよね?!…お父様どうしよう??!」
「そうだな…。何か添えるべきだが、王太子に何を贈れば…あ!手紙と共に会いに行け!もうすぐ週末で休みだろ?」
「それ喜ぶのかな…」
あの様子のルカーシュ殿下なら絶対喜ぶはずだ!とお父様に勧められる。明日ランドルフ殿下に相談してみよう。隣国の王宮にいきなり行けるのかよね。
「本当素敵な物ばかりね。」
頂いたものが並べられていてジッと眺める。このワンピース可愛いな。サイズどうやってわかったのかしら…。んー…あまり考えないでおこう。普段使い出来そうなネックレスもあり明日からつけようかな?ルカ様の瞳みたいに綺麗なアメジスト。ルカ様素敵だったな。抱きしめられた事を思い出し恥ずかしくなる。会いたいな。寝よう。とりあえず朝ランドルフ殿下を訪ねようと決め眠りに落ちた。




