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6−4 確証バイアス
「ということがあったんだけど、これってやっぱりウイルス感染とか遠隔操作かな?」
パパは腕組みをして、言った。
「いや、その可能性は低いだろうな」
「え? そうなの?」
「もっと恐ろしいものが原因だ」
「……まさか本当に地縛霊?」
「……もっと恐ろしいものだ」
(……地縛霊よりも怖い? 何? 浮遊霊? 貞子? 伽椰子?)
「セキュリティ上最も恐ろしいもの。それは確証バイアスだ」
予想の斜め上の言葉だった。
「確証バイアス? 何? それ?」
「思い込みとか、先入観とも言い換えることができる。つまり、その人が過去の経験などから『こういうものだ』と思い込んで判断すること。日本でも冤罪事件などが『確証バイアス』の例だ」
「え? じゃこれってウイルス感染でもなければ地縛霊でもないの?」
「100%ではないが、違うだろうな。地縛霊はなんとも言えないが……」
「じゃなんなの? 原因」
「悪魔の代弁者になって考えてごらん?」
(……また難しいことを!)
<つづく>




