79/98
5−11 通知と、警報と
ピロリン!
私たちのスマホが同時に鳴り響いた。
あの特徴的な通知音だ。
「あ、BeReal.通知来た!」
さっきまで反省していたはずの七香が、反射的にスマホを構える。
「ちょ、七香! 今の話聞いてた!?」
「だって2分しかないもん! はい、チーズ!」
「あっ、背景!後ろ大丈夫?ねぇ――!?」
私が慌ててスマホを奪おうと手を伸ばした瞬間。
――カシャッ。
無情なシャッター音とともに、私たちの『無防備なリアル』が、またデジタル空間へと放たれていった。
セキュリティの穴が、私たちの反射の中に潜んでいる。
「セキュリティの要は人の心」
私はパパがいつも言っている言葉を思い出していた。
それを理解しない限り、この通知音は危険を知らせるアラームということになる。
私のスマホに、七香のリスのようなキラキラの笑顔と、髪を振り乱した私の無防備な顔写真が並んで流れてきた。
無防備なリアル。
この顔が拡散されるのはリアルJKとしての脆弱性だ。
(無防備なReal. 完)




