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番外編2−5 出国
翌日。
私たちは、再びパパの運転で成田に向かっていた。
ママがイギリスに戻る日だった。今回は4日しか日本にいられないらしい。
車の中で、ママが喋っていたけど、私は何を喋ればいいかわからず、ほとんど「そうだね」ぐらいしかいえず、後半はずっと無言だった。
「4日だけの日本滞在か、慌ただしいな」
「しょうがないね。ちょっと今プロジェクト動いているし、GWって日本だけだしね」
私たちは出国ゲートまでママを見送りに来ていた。
「じゃあね。紬!また夏前には帰って来れると思うから」
「うん!またね!」
「紬!」
ママが急に私のことを抱き寄せた。
「紬…大好きな私の娘…いつも寂しい思いさせてごめんね。またすぐ帰ってくるから」
ママの匂いが全身を包み込む。
ママ…
「…ちょっと、もう恥ずかしいからやめてよね。それより体に気をつけてね!もう若くないから」
「あ、それ!現役JKに言われると傷つく!」
私は、笑ってママに手をブンブン振って見送ることに成功した。
ママは笑いながら、ずっとこっちを見て出国ゲートに向かって行った。
「ママー!前見て歩かないと危ないから!」
周りの人が見てきたけど、気にならなかった。
<つづく>




