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2−4 介入者
先生たちが、ギョッとした顔で、七香(と私)に視線を向ける。
私たちの担任が立ち上がって声を出した
「な、なんだ、江守と渡瀬か。今先生たちはちょっと相談事をしていてな。何か用事なら後でもいいか?」
「えー、おほん!先ほどから「不正アクセス」とかの言葉が聞こえたのですがー!」
「ここにいるのは紬!」
「わが学校が誇るセキュリティ探偵であることをお忘れか!?」
七香が、まるで歌舞伎役者みたいな大袈裟な言葉を言い終わると、私の背中を「任せたよ」と言うように、トンと叩いて前に押し出す。
その手には迷いが一切にない。私が解決することを疑っていない強さがあった。実際には私と私のパパのことを思っているんだろうけど。
「ちょ、七香。止めてよ…」
「このセキュリティ探偵の紬が、皆さんの悩みを解決しましょう!」
うわー、やってくれた。
私は、今日が日直当番であったことを、心から恨んだ。
好きなあんぱん半分ではとても足りない代償だ。
<つづく>




