これはこれでいいよね⑨
その後はなんとなくそれとなしにリエさんと話しをして気づけば鉱山の外にまで来ていた。
そして外に来るとそこで待っていたのかミレーネちゃんがこちらに寄ってくるとボクに抱きついた。
「大丈夫だった?」
「大丈夫だったよー」
なのでボクは頭を撫でながら横で笑顔になっているリエさんに苦笑いを向けるとそれを見ていた他のみんながニヤニヤとしている。
なんだかかなり恥ずかしくなってきた。
そう思っているとその中から代表してかシズエがこっちに寄ってくるとミレーネちゃんの方を見て言う。
「ねぇ、ミレーネちゃん。
お風呂とかない?
できたら汚れたし洗えたらなーって思って」
「ありますよ」
「それならみんな一緒に入ろうよ」
「えっ?」
戸惑うボクに対して抱きついていたミレーネちゃんは顔を笑顔にすると頷く。
「マヤさんの背中流しますね」
そしてそんなことを言ってくるのだけれどボクは中身は男なのだ。
どうしようか?
そう考えるがミレーネちゃんの笑顔がボクを貫くのでただボクは頷くことしかできなかった。
うう、本当にごめんなさい。
みんなの裸を見てしまいます。
先に心の中でみんなに謝ったボクはそのまま連行されるようにしてお風呂に連れて行かれたのだった。
そして脱衣所に来た。
他の女性たちの声を聞きながらボクは渋々と服を脱いだ。
まだ自分の裸すら見たことがないので……
というよりも見たくない女の体をしている自分なんて。
なのでボクはなるべく下を見ないようにして服を脱いでいった。
そして体はすぐにタオルで隠す。
よし、これでいいよね。
本当は入るのはダメなんだけど、ここで入らないとみんなから心配されるだろうし、それに今更男だなんて言っても説得力がないし……
それは鉱山の帰りの途中にリエさんに聞いた話しで、このゲームのキャラクターリメイクには本人の性別は同じで容姿や体型などはほとんど似た設定になっているもうひとりの自分になるんだと教えてくれた。
それを聞いてボクはただ……
運営さんよ、前にも言ったがしっかりしよう。
ボクなんで女なのさ……
そう思うだけだった。
だけどそんなことを思ったところで自分の今の見た目が変化することはなくてただもう受け入れるしかないと思っていたが、こんな罪悪感しかわかないお風呂イベントがあるなら運営に連絡して男にしてもらうべきだと思った。
だけれどボクはこの状況から逃げられるはずもなく……
脱衣所から浴場に足を踏み入れたのだった。




