これはこれでいいよね⑧
そして話題は更に今の流行りのものの話しになるのだけれども、ボクはまったく話しについていけていなかった。
コミュ力がないのってやっぱりつらい。
そう思いながらもボクは今度こそ話しに入らないように少し離れた位置を歩いているとこちらに一人歩いてきたのはそばかす娘ことリエさんがこちらに寄ってきた。
「マヤちゃんは話に加わらないの?」
「はい」
「そっかー。
まぁあたしも全然今の話題についていけてないから同じなんだけどね」
「そうなんですか?」
「そだよー。
あんまり興味ないんだよ」
「そうですか……」
「うむ、そうなのだよ。
それにしてもなんだか喋りかた硬いね」
「そうですか?」
「うん、他のみんなはあくまでフレンドリーだけどマヤちゃんだけ壁つくっているように感じたから」
「う……」
今日初めてあった人にそれを見破られるとは思ってもみなかったので苦渋の顔をするとリエさんはなるほどといったような表情になった。
「お、図星だった?」
「はい、実はボクリアルでは学校に行けてなくて」
「あ、ごめん」
だけどボクが学校に行けてないことを言うと今度はリエさんの表情が微妙になる。
でもなんだかボクは初めてそのことが他の人に言えて正直嬉しかった。
だって一人では本当はどうしようもないことを知っていたからだ。
だから本当は誰かに相談してその上でどうしたらいいのかを聞いてみたかった。
本当はこういうのは親にしてもらうものかもしれないけれどボクの親はいろいろ事情もあってそれはできない。
だからこのチャンスをとボクは思い、リエさんを少し引っ張って列から離してボクのことを聞いてもらうことにした。
「あの、聞いてもらいたいのです。」
「うん、いいよ。
あたしに聞かせない」
列から引っ張ったことで状況を察してくれたリエさんは笑顔でそう言ってくださってボクは安堵しながら言葉をつないだ。
「実はボク、中学の時までずっと一緒だった幼馴染がいたんですけど。
その子は本当にクラスの人気ものだったんですよ。
そしてボクはその子に告白されたんですけど、当時はその付き合うとか恋人とか全然考えたことなくて、今までの気楽な関係がいいよって言っちゃったんですよ。
するとその子が泣いちゃって、次の日から学校休んじゃって。
そしたらその次の日からボクに嫌がらせが始まってしまって……
今度はボクが休む方になっちゃったんですけどすぐに親の都合で引っ越してその後はずるずると学校には行けてないんです」
「そっか……」
「はい。
なんというかボクのメンタルが弱いだけの話しなんですけど」
「そんなことないよ。
あたしはいじめとかそういうのよくわかんないけど、でもつらいんでしょ。
これまで友達だと思っていた人がそうでなくなるっていうのは……
だから弱くなんてないの。」
「そうですか?」
「そうだよ。
あたしなんて逆にマヤちゃんはすごいって思うな。
たぶんあたしなら何もしないままいるだろうけど、マヤちゃんはゲームかもしれないけどちゃんとこうやって誰かと触れ合える場所に自分から来たってことなんだから。
だからマヤちゃんは弱くなんてないよ」
そう言われて頭をなんどか撫でられてボクは知らず知らずのうちに安心していた。
なんだか姉がいたらこんな感じなのかなと思いながら……




