これはこれでいいよね④
敵の間を走り抜けて行くが通路が続くばかりでどこかに出口はないものかと思ったがどこからか風が吹いてくるのを感じる。
それを野生の感で瞬時に場所を突き止めるとそちらに何か大きな扉があるのが見えた。
後ろから敵が来ているため、あまり考える余裕がなかった。
もしかしたらあそこに行くと強い敵がいるのかもしれない。
でも少しの希望があるのなら……
「あっちだ」
ボクはそう叫ぶと先頭にたってその扉に向かって走っていく。
大きな扉の前にはゴブリンが何匹がいたがそれを蹴散らして、その扉を全員の飛び蹴りにて開ける。
なんと豪快なと思うがゲームオーバーになるかならないかの瀬戸際なんだよ、これくらいいいでしょ。
ということを蹴って開けた扉に言ってから前を見て気づく。
そこにはもしかしたらいるかもと思っていたドラゴンがいた。
だけれどまだ封印されているのか目を閉じたまま動く様子はない。
でもここから出れる様子はない。
万事休すか?
と思った時にそれは起きた。
急にドラゴンが目を開けたかと思うと、ボクたちの後ろにいたゴブリンに右の爪で切り裂いた。
「えっと?」
戸惑っているボク含め四人はそのままゴブリンが蹂躙されていく様を眺めている。
本当に何が起こっているのかがわからない。
と思ったら違った。
このドラゴンの右手によく見ると何かを付けられたような痕があった。
そしてドラゴンは咆哮する。
「グギャァァァァァァ」
あきらかに怒っていた。
これはたぶん封印されて寝ていたドラゴンが無理やり起こされて、それの元凶を排除しようとしているのだ。
そして今はゴブリンのことしか目に入っていないようで、こちらに気づいていない。
そうなればとボクは近くにあった洞穴に潜り込む。
それを見てみんなもついてきてくれた。
そしてすぐに洞穴の全面の壁を壊して封鎖した。
「すごかったね」
まだドラゴンの咆哮が聞こえる中でシズエがそう口にする。
「そうだね。
大きかった」
「うん、私にはあれは倒せそうにない」
「うちだって無理だよ。
というよりも戦うの?」
「ボクは戦ってみたいかも……」
「「「えっ?」」」
「な、なんでもないよ」
先程のドラゴンを見て思わずそう言ってしまったボクに視線が集まったが慌てて言い直したのでたぶん大丈夫だと思う。
それよりもドラゴンかっこよかった。
リアルなという点でもしかしたらと思っていたが本当に龍という名にふさわしい大きな体を持っていた。
たぶん戦うとしたら羽ばたきですぐに吹き飛ばされそうだけど……
とりあえずもう少しかかりそうだ。
そしてボクたちは洞穴の中で談笑を続けた。




