さぁ、初めてのクエストを始めようか⑥
「それじゃ次はモンスターでも倒しに行きましょう」
そしてボクはそう提案した。
「「「うん」」」
そうしてカナさんという仲間を入れてボクたち三人は更に奥に進んで行った。
「敵でないよー」
バスターソードを時折触りながらそう言うシズエはなんだか戦いたくてウズウズしている。
逆にエリンは静かに敵を警戒している。
でもボクとカナさんだけはのんびりとその後ろを歩いていた。
「元気ですね」
「そうでしょ、なんだかんだであの二人はゲームを楽しそうにするからねー。
うちと違ってああいうところが羨ましい」
「それはボクもわかります。
ボクもこのゲームをしているのは理由があるから二人が眩しく見えるのは確かかな」
そう最初も言っていたがボクはこのゲームの中でまたちゃんと人と触れ合えることができるようにと思ってやっている。
だけど今の状態は正直にいうと流されているだけだと思う。
王女という称号を得たためにレイラさんに連れられるようにして冒険に出てみたり、その途中でなんとなくボクを取り合って始まったレイラさんとエリンの争いがあって仲間になったり……
なんだかなし崩しやなんとなくでやっているような気もする。
それに最初自分の中で思っていた。
ソロプレイヤーで最強にというのも今の状況では既に一人ではないのでソロとなんて呼べないし、ステータスも弱いままなので先程のような対人戦では少し強いかもだけれど、普通にモンスターのような敵と戦うのにはボクはどう考えても力不足。
ってなんだか話しが脱線している。
簡単に言うとボクがちゃんと男だということをバラしても大丈夫なそんな人に出会えたらと思うだけだ。
それにできればちゃんと現実で出会えるようになりたい。
そう思ってこのリアルに近いゲームをやっているんだ。
だから今はとりあえずこのクエストを頑張ろう。
そう思ってボクはなんとなく拳を握り、それを横で見ていたカナさんは不思議そうに見ていた。
そうしているとついにこの坑道にて敵がでてきた。
「キシャー」
「キシャ、キシャー」
なにやら独特の言葉によって二匹のゴブリンが話しているようだ。
ここは倒した方がいいのかな?
そう思っていると警戒をしていた先頭のエリンとシズエがすぐに武器を構えると突進していく。
そしてすぐに二人は顔を見合って頷きあうと、両側から武器を縦斬りにて振るい攻撃を当てるとすぐにバックステップして詠唱を開始。
「灼熱よ、相手を閉じ込める牢獄になれ、ファイアスパイラル」
「豪風よ、相手を捕える枷になれ、ウィンドバインド」
そして二人は敵をその場にとどまらせる魔法を詠唱して動きを封じると、そこに後ろから新たな詠唱がくる。
「雷撃よ、槍になりて敵を焼け、サンダージャベリン」
そして雷の属性のその槍を投げつけたことによりゴブリンがこげこげになった。
うん、強い。




