さぁ、初めてのクエストを始めようか③
「何も出てきませんね」
「そうだね」
それなりに鉱山の中の坑道を進んでいるが敵の一体すら見つからない。
でも嵐の前の静けさともいうのでこれからどうなるのかがわからない。
というよりも本当にそうなりそうで怖い。
ボクは二人よりも更に慎重に進んで行くと前方に怪しげな鉄の扉があった。
「これ何ー?」
不思議そうにその扉を触るシズエは少ししてこちらに戻ってくる。
ちなみにボクとエリンはその間周りを見ていたのだけれどこれといって変わったことはなかった。
「あのねー、なんか音するよー」
そう言いながら扉を指し示すシズエにボクは恐る恐るその扉に近づいた。
「ガコガガガン……」
何かが当たる音とともに何かがいることを感じる。
でも一つの場所からのみ聞こえるみたいなのでどうやら中には一人しかいないようだ。
「開けてみる?」
少し怖いけれどここは根は男であるボクがこの扉を開けるべきだと感じたので扉の取っ手を持つがそこをエリンに手で制される。
「私が開けてみますね」
エリンはそう言って素早くボクのことを下がらせると扉を蹴り開けた。
「豪快だね」
ボクは苦笑い気味にそう言いながらも何か異変がないか周りを確認してからその扉の中に順番に入っていく。
するとその部屋の中には扉に潰れるようにして倒れるHPバーのついた女の子がいた。
「どういうことなんだろうね?」
ボクはその女性を見ながら二人に聞くと、シズエはバスターソードでその女性をツンツンとつつくとムーっと唸っている。
「死んでる?」
「いや、シズエ……
この人は死んでないと思うよ。
HPバーもちゃんと残っているし、ただ私が飛ばした扉のせいで気絶しているだけよ」
「そうだねー。
力強い蹴りだったからそうなっちゃうんだよね」
「シズエ?」
「むむ、怒っちゃうのかな?」
そうしてからかいあいを始めた二人を仲いいなと思いながらボクはその倒れている女性の方を見た。
その女性は背中に弓を背負っているのでボクが出会う初めての弓使いというよりも飛び道具専門の人を見た。
といっても初めてほとんどたっていないボクでは当たり前なのかもしれないけれど。
それにしても起きないなー。
そう思っていると不意に違うところから物音がする。
何?
そちらに目を向けるとそこには鉱山の壁が崩れて中から青色の何かが見えていた。




