この街の謎を解け⑭
※
剣を避けながら思う。
この人も動きが単調だなーと。
基本的な動きとしては斬り下しは左足と前に体重がかかるし、というよりも剣の動きが素直すぎてダメなのだ。
変化がないので避けることは簡単だった。
主にディスプレイゲームではシステム的な動きをうまく扱うことにより相手に攻撃をどれだけあてられるか、どれだけよけれるかが決まってくる。
だからこそこの男は他のダイブゲームでもそれなりにやってきたのか動きが単調になっているのだ。
スキルがあるダイブゲームをしてきたのだろう。
だけど、だからこそ弱く感じてしまう。
振るってきた横斬りを逆に懐に潜り込むように踏み込んで手を剣の柄で弾く。
「うぐぅぅ……」
それに思わずといったように男が数歩後ずさる。
そして無茶苦茶に剣を振るってくる。
おお、逆によくなった。
動きはがむしゃらなので動きは不規則的になり、逆にどう避けていいのかわからない感じになる。
ここからは……
剣で弾く方にシフトしていく。
「うらぁー」
気合を込めて振るってきた縦斬りを一番加速を始める頭の上あたりの時に剣先でちょんと弾いてやる。
それだけで加速を始めたために急な軌道変更を行えない剣は横にそれた。
そしてそのまま斬り上げがくるがそれは剣を上から下へ斜め斬りを敵の剣先をこちらからそらすように振るうだけでそれる。
楽しかったけど、もう終わりかな。
ボクは一歩後ろに下がると、剣先を下に向けた。
「突き斬り」
そしてこの技名を呟くと放った。
そう、これはフレイム対戦と呼ばれる、炎のように速い対戦ゲームをというコンセプトのもと作られたゲームの中でフレイヤと呼ばれた少女が使っていた必殺技である。
この必殺技は防御できない。
そうゲームと同じならば……
単なる突き攻撃を両手で振るったので相手の男は重心を後ろに下げながら攻撃をそらすようにして剣を振るおうとした。
だけどそれはこの技の本当のことを知らない人がやることだ。
ボクは突きを放っていた剣をいきなり手放す。
そして自由落下し始めた剣の柄頭を右足で蹴りつけた。
グサッという音は流れはしないがグサッと剣が刺さった。
「なあああーーー」
そして自分に刺さった剣を驚いたように見る男はこちらを見て唇を噛んでこちらに一歩踏み込んで縦斬りを振るってくるがそれをわかっていたボクは横にすっと避けると刺さっていた剣の握りの部分を踵落としにて上からえぐるようにしておろす。
「ぐああああああああ……」
そしてその男は断末魔と共に強制的にログアウトしたのだった。




